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アイヌ刺繍/ヘアゴム


刺繍って、なんでこんなに心踊るんだろう。

マクラメや鉱物と同様に私が愛してやまないもののひとつに刺繍があります。特に惹かれるのがインドの刺繍。手にとるだけで、めちゃめちゃテンションが上がります。

グラジャード州カッチ地方で作られたラバリ族の刺繍、カッチ。古布を組み合わせて細かく刺子が施されたカンタ(ラリーキルト)。遊牧民、バンジャラ族の力強くアーティスティックな刺子刺繍。

色、柄、一つひとつのステッチのニュアンス全てがアートだし、洗練された画一的なものよりも、機械ではどうやっても再現することの出来ないオンリーワンなハンドの世界観がたまらない。伝承したい事を刺繍で表したり、ヒンドゥー教の世界観・精神を刺繍に込めてあったり、政治的・セクシャリティ的な背景とか・・ルーツを辿ると奥深いのも魅力のひとつです。

自分が刺繍に興味を持ち始めた頃は、そんなアジア他国の刺繍に憧れて見様見真似する事から始まりました。でも、なんだかどうもしっくりこない。で、何だかんだ紆余曲折ありながら最終的に自分の生まれ故郷である北海道・アイヌ刺繍に行き着きました。そこに刻まれた長い歴史と伝統を考えると私なんぞが、、と思ったりもするけれど、大切に心を込めて刺しています。作業そのものの地道さはマクラメと変わらないけれど、精神統一という意味では、刺繍の方が遥かに修行だなと感じる。

自分でやってみると、ほんの少しの刺繍にどれだけの時間がかかっているかよく分かるので、たまーに「アジア=安い」と言われると、果てしなく悲しくなります。


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