腰痛解析

腰痛は男性1位、女性2位の悩みです。


主な原因

①骨盤の歪み

骨盤の左右差、前傾しているのに対し片方がさらに前傾している過前傾やその反対の過後傾などがあります。

○前傾・後傾の見分け方
ASIS・PSISの高さの差をチェックします。
この時、ASISがPSISより指2本分くらい下にある状態が正常な状態とされています。
指2本分以上離れていれば前傾、指1本あるいは同じ高さは後傾と言えます。

ASISは通称腰骨と言われているところ。
PSISはズボンを履いているちょうどその高さの腰付近の出っ張り。

骨盤を前傾させる→腸腰筋、大腿直筋、脊柱起立筋

骨盤を後傾させる→ハムストリング、腹直筋、大臀筋

王道のパターンとして、前傾している人は、腸腰筋や大腿直筋が硬く短縮していて、ハムや腹直筋が弱いということになります。

逆に後傾している人はハムや腹直筋が短縮していて、腸腰筋や大腿直筋が弱いので鍛えましょうということになります。

ここで前傾の人が本当にその王道パターンに当てはまるのであれば、前屈はできるが伸展はできないというようなことが起きてきます。

このようにしてチェックすると良いでしょう。




人間の骨格は右に回旋すると、右の骨盤が後傾し左の骨盤は前傾します。

つまり、後傾している側は回旋しやすいと言えます。

仮に右が前傾していて左が後傾している人がいるとします。

その人は普段の姿勢から骨盤のアライメントがそのようになってしまっているので、後傾している左方向への回旋はしやすいと言えます。

逆にいうと、右は前傾しているので右方向へ回旋しづらいと言えます。

その前傾している骨盤を後傾しやすくするために、腸腰筋や大腿直筋などをリリースする必要があります。

また左の後傾している方に関しては、普段から後傾しているため前傾しづらくなっています。ですのでハムストリングや腹直筋をリリースするのが効果的と言えます。


ここからわかることは、右の骨盤が前傾していて、左が後傾している人がいるとします。

その人が、左に回旋した時に右側の腰の痛みを訴えたとします。

右の骨盤がただでさえ前傾しているのにも関わらず、さらに右側の骨盤のが前傾する、過前傾によるものだと候補が一つ挙げられます。

そこで伸展でも痛いのではないかと聞くと、そうですねというような回答が返ってきます。

そうなると、右側の前傾している方の腸腰筋や大腿直筋をリリースするというような改善策がたてられます。



また仙腸関節の動き過ぎあるいは動かなさすぎということも考えられます。

動き過ぎる場合としては梨状筋や大臀筋を鍛える。

動かなさ過ぎる場合は逆にリリースしてあげる。

そうすることで改善できます。



②コアの欠如

腰椎のL4,L5あたりが一番腰を痛める可能性が高い場所です。

ここ付近は筋肉があまり付着していないためそもあまり強くない上に、さらにここ周辺の筋肉が低下することで腰椎がグラグラして腰痛になるということがあります。


腹式呼吸で腹横筋を鍛えて、スクワットで大腰筋を鍛えてコアを安定させる必要があります。

仮にコアの筋肉が不足していて腰痛を引き起こしている場合、腹式呼吸を20回ほどやらせるだけで腰痛が緩和すると行ったようなことがよくあります。

そのような方には家で腹式呼吸をしっかりするように宿題を出して、改善していきます。


③筋の緊張

使いすぎによる緊張や、癒着しているのを無理やり動かそうとして起こる痛みなどのことです。

大腰筋、大臀筋、この二つが緊張していると腰痛を引き起こす可能性が高いです。

とりあえずこの二つをリリースしてみるということは大いにアリだと思います。



④その他

脊柱管狭窄症や変性すべり症、分離症などパーソナルトレーナーとしてはどうすることもできない状態です。

手を出さない方がいいというよりかは、何もできないという方が正しい表現になります。




病院に行って診察してみても、腰痛の原因は85〜90%は原因不明と言われます。

つまり、分離症やすべりなどで腰が痛いという人は、腰痛のうちの10%程度でしかないということです。

逆にいうと、90%の人はトレーニングやリリースで改善できる可能性があると言えます。

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