見出し画像

ちょんまい読書月間📕①【ゆん】


「ちょんまい」で有機野菜を育て初めてからもう、半年が過ぎようとしています…
そして活動していく中で、幼かった頃のことを良く思いだします。
小学5.6年生で田植えをしたことや、おばあちゃんが有機野菜を栽培していて、毎日有機野菜を食べていたことなど!
そんな自然と農業に溢れた生活を送っていた私の目を引いたのがこれです!


「究極の田んぼ 耕さず肥料も農薬も使わない農業」
岩澤信夫[著]
日本経済新聞出版社

なぜ惹かれたかといいますと、『「究極の田んぼ」って一体どんな田んぼなんだろう』と興味をそそられたからです笑
 初めは農薬の危険性について述べられており、今私が当たり前に食べている物の危機感を持つことが出来ました。その私の身に危機が訪れていることを知ってしまったため、それ以降の内容を自分事として読めました!
 難しい言葉もかみ砕いて説明して下さっているので、農業について詳しくない方でも読みやすいと思います。

①イトミミズとの出会い
 この「究極の田んぼ」の救世主と言っても過言ではないのが、「イトミミズ」です。
 私はこの本で初めて「イトミミズ」を知りました。そして「イトミミズ」は田んぼの救世主なのです!!
 まず「イトミミズ」の排泄物が肥料になります。10アールあたりに数千万匹の「イトミミズ」が居れば、その排泄物は地表に5センチメートルも積もります。その積もった排泄物は雑草の種子を覆い発芽を防ぐ効果があり、そのため除草剤の要らない田んぼが出来ます。
つまり、「イトミミズ」をうまく利用することで、肥料も除草剤も不必要な田んぼができるのです。
 ミミズの要る畑は良いとは聞いたことはありましたが、まさか田んぼでも良い効果をもたらしてくれることに驚きました。特に排泄物が肥料にも除草剤効果にもなっていて、まさに一石二鳥とはこのことだなぁ…

②これまでのイネ作りは環境に良くない
 「田んぼでメタンガスが発生することは、誰でも知っていることですが」と本文にあり、私は慣行稲作を行って要る田んぼでメタンガスが発生していることに驚きました。なんと200万ヘクタールの田んぼから6000万トンものガスが発生しているそうです…田んぼでイネを作ることによってガスが発生していたとは驚きです!
 そして、著者の岩澤信夫さんが行っている不耕起移植栽培では、メタンガスの発生を激減させることが出来るのです。
 しかし、地球温暖化対策防止策として「田んぼで稲作をしてはいけない」という話を聞いたことがないので、今後どうなっていくのかがとても気になりました。

③日本の米販売
 日本のお米作りはほとんどが、慣行稲作です。しかし、アメリカやカナダ、ブラジル、アルゼンチン、ニュージーランド、オーストラリアなどの穀物輸出国は、不耕起栽培に移行しつつあるのです。不耕起栽培にすることで、耕す手間や肥料を入れたり、除草剤を撒いたりする必要がなくなります。そして、安心・安全で美味しいお米といった穀物が育てることが可能になるそうです。
 しかし、肥料や除草剤を使わない田んぼが日本全体で普及していくと困る所が出てきます。それは、肥料などを農家に販売している農協が儲からなくなってしまうからです。世界で広がりつつある不耕起栽培が日本で取り入れられてないのは、この点にあると思います。
日本の稲作が不耕起栽培になったとしても、農協が困らない、嬉しいと思えるような仕組みが出来れば日本の田んぼは変わっていくと考えます。もしくは、農協が肥料や除草剤販売にこだわらないスタイルになるか…田んぼが日本の社会を変える日がくるかも知れませんね。




 不耕起栽培は環境にも人間の体にとっても、生き物にとっても、本当に「究極の田んぼ」であるということが分かりました。そして、日本の影の部分も分かり、日本の社会の仕組みを根本的に直していけば、有機野菜や無農薬な野菜・お米が当たり前の日本になるなと感じました。
 少しでも野菜やお米作り、有機野菜などに興味のある方は、「究極の田んぼ 耕さず肥料も農薬も使わない農業」を読んで見てはいかがでしょうか?

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?