見出し画像

F-150にサヨナラを伝えて

初めてローンして買ったクルマはFord・F-150だ。
メキシコに2012年に行った際に、カメラマンが持っていたトヨタ・タンドラがめちゃくちゃカッコよかった。
大排気量で5人乗れる大艦巨砲主義な感じに、当時オフロードバイクにばかり乗っていたこともあり、自分にとってトラックこそベストだと思っていた。

もうこんなクルマに乗ることはないと思います

当時勤めていた出版社は趣味人の集まりだったし、とても刺激的な空間だった。その中でアメ車にどうしても手を出したくなったのも記憶している。
知り合いのクルマ屋にお願いして探してもらって、やっと見つけたのがこのフレアサイドの2002年モデルのF-150だった。
他にも色々トラックを探していたが、大排気量でたくさん個体があり、かつリーズナブルで古すぎない車体なんて普通見つからない。
F-150はアメリカ国内で一番売れているクルマで、特に2000年代の車体はかなり現存している。それまで箱のようなデザインだったF-150が、丸みを帯びたフォルムになって、エンジンもV6とV8とライナップし、用途に応じた展開をしていたようだ。

最後の車検

トラックを買う利点を項目にしてみた。
・1ナンバーなので排気量に対しての税金が安い
・車検は1年だけど、ユーザー車検でいける。
・見た目が汚くてもそこまで気にならない
・5人乗れる(しかもアメリカ人が乗れるくらいの広さ)
もう、これだけと言っても過言ではない。
逆にNGだった部分も項目にしてみる。
・左ハンドル
・左側通行のためヘッドライトの設定が違う
・ETCの割引対象外(1ナンバーだから)
・任意保険がそこそこ高い(年齢特約とかがない)
・とにかく道幅を気にする
・小回りは効かない(ロングワイドのハイエースより悪い)
・駐車場で断られることもある

正直、車体はかなり丈夫だと思う。
オイル漏れもゴム類も問題ないし、リフトアップにハミタイヤだったのを純正ホイールに戻すだけで快適になった。
しかし、車検で一番苦労したのはヘッドライト。光軸よりも光量が問題になるとはまったく思っていなかった。
前のオーナーのよくわからない内側のブラック塗装とかほんとやめてほしい。

一番悲惨なのはFordの日本撤退が維持のヤル気を削ぐのだろう。
今のFordはディーラーなどは存在しないし、小排気量モデルの一部だけを管理しているようで、大型車両や並行輸入された車体に対しては一切関知しないらしい。
まぁ、仕方ないことなのでアメ車につよいクルマ屋と仲良くなっていく必要が出てくる。この関係値もなかなか難しい人にとっては手を付けにくい原因になるだろう。なので、すべてDIYでおこなう必要が出てくるのだ。

新品との比較
メッキなんてものは存在しない

ブチルゴムでレンズが付いているのだけど、それもところどころ割れていたし、心が折れそうだった。。。

次のオーナーの元へ旅立っていったので、遊んでもらえればイイなと。
クルマを維持するのも大変だけど、自分にはその心意気が足りなかったし、所有欲で完結してしまった気がする。

だからこそ「サヨナラ」ってのはちょっとした自分への戒めです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?