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今の学校の最大の問題点

先日、長男の新しい担任の先生が、長男に会うために家に来てくれた。長男とは初対面だった。

僕は「お互いどんな反応するかなぁ?」と思ってちょっとドキドキしながら状況を見守っていたんだけど、あいさつもそこそこ、先生が長男に発した第一声は「将来何になりたいの?」という質問だった。

長男はいろいろ考えている様子だったけど、結局何も答えることができず、妻が「この前、‟自分を生きること”が目標って言ってましたよ」と答えて、「それもいいですね」で終わった。

僕はいきなり先生が「将来何になりたいの?」と聞いたことに驚くとともに、内心ガッカリしていて、「ここが今の学校の最大の問題点なんだよなぁ…」と感じていた。

おそらく先生はなんの悪気もないというか、‟夢”を持つことは大事だと当たり前のように思っていて、将来の夢を聞くことがよくないことだなんて考えもしたことがないと思う。そしておそらくほとんどの先生が同じだと思う。だけど、「将来何になりたいの?」っていう質問には、「あんたは今のままじゃダメだよ。何者かになるために努力しようね」というメッセージが暗に込められていると僕は思うんだ。これが全くいただけない。いやいやお父さん、そんなことは全然思ってないですよ、と先生たちは言うかもしれないけど、思っちゃってるんですよ、無意識下で。

僕はここが今の学校の最大の問題点だと思っている。つまり、子どもたちは‟未熟者”だという前提で成り立ってしまっているから、先生は必死に子どもたちを‟何者か”にさせようとするし、もっともっと頑張れとケツを叩くことが増えてしまう。そうして行き過ぎた指導なんかがまかり通り、きっちり‟指導”する先生ほど評価されたりする状況が生まれている。

クソ喰らえだ!その指導でどれだけ子どもたちが追い込まれているのか知っているのか?毎日1人以上の子どもたちが自殺してんねんぞ。自分はゴミだって本気で思っちゃってる子がごまんとおるんやぞ。ふざけんなよボケ!

はっきり言おう。‟夢”なんてどうだっていい。それは子どもたちの内側から自然と湧き出てくるものであって、無理やり持たせるものではない。夢を持たせるために必死になり、子どものそのままを認めるのではなく何者かに仕立て上げようとする教育なんて、消えてなくなるべきだ。

学校を変えよう。国を変えよう。まずは自分の子どもたちから。自分の生徒たちから。子どもたちはすでに完璧だ。生まれたときからどの子もどの大人も唯一無二の完全体だ。「将来何になりたいの?」と聞かれたら、「何言ってるの?僕はもう僕になってるよ」ーそう答えられる子どもたちを育てていこう。いや、育てていこうという言葉は好きじゃない。子どもたちは本来そうなんだから、そのままにしておこう。余計な指導を加えずに。子どもたちのありのままを認める教育に変えていこう。

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