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【読書】香君/上橋菜穂子

みなさんこんにちは。
良き週末をお過ごしでしょうか?
こちらはあいにくの雨です。

ただ、その生憎の雨を吹き飛ばすかのような本をご紹介します!やはり上橋菜穂子、裏切らないです!

あらすじ

遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。この奇跡の稲をもたらし、香りで万象を知るという活神〈香君〉の庇護のもと、帝国は発展を続けてきたが、あるとき、オアレ稲に虫害が発生してしまう。
時を同じくして、ひとりの少女が帝都にやってきた。人並外れた嗅覚をもつ少女アイシャは、やがて、オアレ稲に秘められた謎と向き合っていくことになる。

『精霊の守り人』『獣の奏者』『鹿の王』の著者による新たなる代表作の誕生です。
Amazonあらすじより

所感&上橋菜穂子こそ人間の最たるものなのかもしれない

上橋菜穂子といえば、ファンタジーの王道ですが、ジャンル的にとっつきにくい方もいらっしゃるのでは、と思います。
カタカナの名前連発だし、異世界であることが多いので世界観も難しい事が多いです。(〇〇国と△△帝国が争ってる、とか)。

ただ、それをものともしないストーリーテーリング。
聞いたことないのに美味しそうなご飯の数々。
何より素敵なキャラクター達!!

今回も、あっという間に引き込まれてしまいました。
戦争や政治が絡んでいるため、明るい話ではないですが、
それでもぐいぐい引き込ませる話の持っていき方のすごいことすごいこと!

異世界の話ではありますが、魔法や魔道具などは出てこず、本当にこんな国がどこかにあったのかな、と思わされます。
今回の話は稲作をめぐる災害についてのお話ですが、後書きを読むと本当に色々調べてらっしゃったんだな、というのがすごく伝わってきました。

巻末の参考図書もとても興味深いものがたくさんでした!
いつか読んでみようと思います。
一部をご紹介、と思いましたが、載せたらネタバレになりそう。。。
ぜひ香君をチェックしてみてください。

動物になくて人間にあるものは、難しい言葉を巧みに操る力=想像力なのだそうです。
と、国語教師の夫が申しておりました(実際には有名な霊長類学者の言葉だそうですが)。
それを聞くと、もう上橋菜穂子なんて人間の最たるものじゃないですか!?
こんな世界観を想像し、紡ぎ出せる力。

は〜、素敵な読書体験ってほんとクセになりますね。
これだから読書はやめられません。

まだまだ読む本はたくさんあるのに、
また過去の上橋菜穂子作品を読み返したくなります。
鹿の王、精霊の守人、獣の奏者。
獣の奏者、kindleで安いなー。。(あぁ、買ってしまう・・・)

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