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【映画】Coda(コーダ)あいのうた

みなさんこんにちは。
台風一過なのか、今日はとても良いお天気ですね。

先日より娘の不調が続いております。
それにより娘がいつもより早めに就寝、夫も前の日にゲームのしすぎでねむー、とのことで早めに寝室へ。
それにより突然現れたフィーバータイム。ここぞとばかりにリビングの電気を消して、飲み物を準備して、日ごろ見れない洋画を堪能しました。それがこちらです。

豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聞こえる。陽気で優しい家族のために、ルビーは幼い頃から“通訳”となり、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、秘かに憧れるクラスメイトのマイルズと同じ合唱クラブを選択するルビー。すると、顧問の先生がルビーの歌の才能に気づき、都会の名門音楽大学の受験を強く勧める。だが、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対。悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるが、思いがけない方法で娘の才能に気づいた父は、意外な決意をし・・・。(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS

Amazon プライムビデオ あらすじより

歌 × 青春 × 家族 = 感動の嵐!!!(ネタバレ含むよ!!)

前から予告をみて気になっていたのですが、
最近ろう者のドラマを立て続けに見ていたので、この機会に見てみました。
結果、わかってはいたものの号泣です…!!

ルビーは4人家族ですが、一人だけ耳が聞こえます。
このように、ろう者の中で耳が聞こえる家族のことをコーダと呼びます。

コーダ(CODA, Children of Deaf Adults)とは、きこえない・きこえにくい親をもつ聞こえる子どものことを指す。

両親ともに、もしくはどちらか一方の親だけがろう者・難聴者でも、聞こえる子どもはコーダとされる。

1980年代にアメリカで生まれた言葉である。1994年、D-PRO主催 THE DEAF DAY'94でのレスリー・グリア氏(米国/ろう者)の講演にて、日本で初めて『CODA』という名称と概要が紹介された。その後、成人したコーダが初めて集まり、「J-CODA(ジェイコーダ、Japan Children of Deaf Adults)」が結成された。2015年に組織化して会員登録を開始した。

また、きこえない・きこえにくい兄弟を持つ場合は ソーダ(SODA、Sibling of a Deaf Adult)、配偶者がろう者の場合は(SpODA、Spouse of Deaf Adult)という。

Wikipediaより

幼い頃からルビーは家族の通訳をこなし、家族になくてはならない存在となっていきます。
しかし、学校では家族がろう者であることでいじめられたり疎外されたりと、あまり馴染めていません。お兄ちゃんは、妹に頼りきりの生活を打開しようとするものの、なかなかうまくいかず、イライラしてしまいます。

そんな中、新学期に入った合唱クラブで、先生に才能を見出され、名門音楽学校への進学を進められるのです。

今までは、家族の家業である漁業をする間、海の上で大きな声で歌っていたルビー。
人前で歌うことに最初は抵抗を見せるものの、どんどんと才能を開花させて行きます。

ただ、家族が新しい事業を始めたところで、ルビーの力が不可欠となり、
歌と家業とどちらも中途半端な状況に。
ルビーなしでは家業がうまく行かない、耳が聞こえないので、ルビーの歌が本当にすごいのかどうかもわからない家族。結果、ルビーは音楽学校への受験を断念。家業を手伝うことを選択します。
お兄ちゃんは、このままでは一生頼られて暮らすことになるぞ!いいから出ていけ!と憤りも露わにルビーに怒鳴ります。妹への愛と自分の不甲斐なさと、織り交ぜた感情が見ていて苦しくなります。

はぁ…もどかしいですね。

そんな中、合唱クラブの発表会があり、そこに家族も鑑賞に訪れます。
そこで、お父さんが目にしたものは、ルビーの歌声を聞いて笑顔になり、感動して涙を流す聴衆の姿。

またそこの演出が良いのです!!

映画の中で、ここの部分はお父さんと一緒に、ルビーの声や音楽が聞こえない無音の状態になります。ただルビーの歌を聴いている人たちが咲顔になる瞬間が描かれる。無音だけど、画面に目が引きつけられる。

歌が終わり、スタンディングオベーションを受けるルビー。

みんなで家に戻ると、少し風に当たると言って外に残る父。
そこに「どうしたの?」とよってくるルビーに対し、もう一度今日の歌を歌ってほしいと請う父。
ルビーが歌う歌はもちろんお父さんには聞こえません。
ただ、ルビーののどに手を当てて、振動を感じるだけ。


もっと大きく、もっと大きく


そう言って、ルビーが歌う間、ずっと喉に手を当てて歌声を感じるのです。

なんとその描写の美しいこと!!!!

もう涙が止まりません。

あんなに感動させていた娘の歌声を必死に感じ取ろうとする父。
聞こえない、けど、伝わっている。

結果、心を動かされた家族はみんなで音楽学校の受験にルビーを送り届けるのです。
追い出すなら最後まで見届けなくちゃ、と。

本来であれば、受験者以外は入れない会場にこっそり忍び込む父、母、兄。
それに気づいたルビーは、家族にわかるように、
手話をしながら受験の歌を歌います。
そこもまた美しい。。
こんな歌を歌っているんだよ、家族に届け、と優しく手話をしながら歌うルビーはもう涙で見えません…。

はぁ、予告をみて感動系だとわかっていたのに。
まんまとはまってしまいました。

今回の記事もほんわりとよさがわかるように書こうと思っていたのに、
ちょっと途中から難しかったのでネタバレありに切り替えました(笑)

海外の話ではあるものの、ヤングケアラーの実態とろう者を取り囲む実態、またそれを打開しようともがく家族の美しさを感じる映画でした。

またルビー役のEmilia Jonesの歌が本当に素敵なんです!
少しハスキー、でも高い声もとてもクリアに澄み渡り、本当に素敵です(あぁ私の語彙力…)
今回の記事を書くにあたり初めて知ったのですが、お父さん、お母さん、お兄ちゃんは実際に耳の聞こえない俳優さんなんだとか!そこであんなにリアリティがあったんでしょうね。

音楽映画が好きな人、手話が気になっている人、感動したい人。
ぜひこの映画をみてみてください。(私が知らなかっただけで、アカデミー作品賞も受賞しているようなので、有名な映画だったんですね)

次は気になっているこの小説を読む予定です。

こちらもコーダの人が主人公とのこと。
小説でどのように表されるのか、今から楽しみです。

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