見出し画像

国道1号線をひたすら歩いてみた【カミーノへ行こう:準備編その1】

どうも、ちょこです。
先日「ガチ聖地巡礼行きます」という記事を書きましたが、準備をちゃくちゃくと進めて……
進めて…… いるのか?

カミーノへの準備で必要だと思われるのは、次の3つ。
・旅程、チケット等の手配
・物の準備
・自分の準備

物の準備を進めるかたわら、自分の準備をすべく、とりあえず歩くところからはじめることにしました。

どこを歩くか

先日noteでこちらの記事を拝見し、
「なるほど国道1号線か。頭いい。」
となったので、真似っこすることにしました。
ありがとうインターネットという名の集合知。

すでに購入済みの本番用品をあるだけ持って、いざ出陣。

開始早々幸先悪し。

かくしてGW某日、わたしの「どんだけ歩けるか」チャレンジは始まった。
どれだけ歩けるか、それは自分の体力もさることながら、
・適切な水分補給及びカロリー補給
・適度な休憩
・暑い時間と日光を避ける
であるからして、歩きながら食べれるおやつを用意し、朝は始発に乗るべく4時にアラームをセットした。
アラームは目覚ましとスマホと二重でかけていたので、余裕である。

と、思うじゃん?
4時の目覚ましを叩き消したあと、次に目が覚めたのは5時だった。
スマホのアラームは鳴り続けていた。
オーマイガ。
すでに1時間の遅刻である。
超特急で着替えを済ませ、水を用意し、プロテインだけ飲んで朝ごはんのパンを手にする。

出かける前に、急いで荷物の重さを測る。
慣れるために、荷物量は少ないけれど本番用のザックである。

重さ、飲食物を含めて5キロ。

……
………
…………

そんなことってある?

わたしが荷物準備において参考にさせていただいているこちらのブログでは、歩行時の荷物(飲食物含む)はおよそ6キロと書いてあった。
この方は超ミニマリストでカミーノに挑戦しているとはいえ、そんな……
まだ寝袋も着替えもその他細々したものも入れていないのに、もう5キロあるの?

軽い絶望を胸に、国道1号線の起点地、日本橋へ向かう。

日本橋スタート

見慣れたあれ。

ここが国道1号線の起点地なのかー。
知らなかったなー。
あ、ゼロ地点ってそういう……?

などど思いつつ、マップを確認してウォーキングアプリを起動し、歩き始める。
はじめのうちは、結構折れ曲がりながら道が進むのだが、ちゃんと道路標識に書いてあるのね。
車運転しないから、今まで気が付かなかった。
ちょっと歩く時の視点を変えただけで、学びがあるってすごい。

てくてく、てくてくと、とりあえず見慣れた都心のビルの間を歩く。
皇居を通り過ぎ、日比谷公園を通り過ぎ、庁舎が連なるエリアに突入する。
改めて、「この辺りの地理ってこうなってたんだー」などと思う。

見慣れた風景。

ひたすら歩くも、全然都会から抜けない。
高層ビル群がなくならない。
大手町、丸の内、霞ヶ関、永田町、虎ノ門、白銀台。
ひたすら都会の中を歩く。
今回、時計はしておらず、道がまっすぐになってからはスマホも仕舞い込んだので、どのくらいの時間と距離を歩いているのかわからない。
都会はどこまで続くんだろう。
とりあえず、道路標式の「五反田」を第一補給ポイントと定めて、ひたすら歩く。
なせ五反田かというと、わたしの中でそこから先は「山手線外で郊外になる」という認識があるからだ。

途中途中にあるこういうのに助けられる。

ひとやすみ

なかなか現れない五反田駅に失望し、「次にカフェがあったら休憩にしよう」と心に決めて歩く。
歩くも、まずたどり着いたのがおされなカフェで、なんかわたしが入っちゃいけない気がする。
仕方なく歩くと、ようやく五反田駅が見えてきた。
そうそう、ドトールとかプロントでいいんだよ。
プロントに入って荷物を下ろし、レモネードを飲む。
とりあえず第一休憩。
この時点で歩き出してから2時間くらい?(時間の記録が残っていない。)

いn…… 郊外を歩く

水分補給して、さてと歩きを再開する。
いつの間にか周りには高層ビルはなくなり、低めのビル、そして民家が増えてくる。
さすがに国道沿いなので、民家が林立しているわけではないのだが、「生活圏内なんだなぁ」という感じが増える。
地下鉄の駅とか、スーパーとか、そういうやつ。

そして、そういったものを通り過ぎた頃に、わたしは一つの懸念を抱き始めていた。

足、擦れてない?

両足の踵及び親指の付け根あたりがなんとなく怪しい。
実はプロントでいったん靴を緩めた時に、「なんか痛いかもしれないぞ?」と思っていたのだが、「ま、次にドラストに行き当たったら買えばいいか」とバンドエイド入手をスルーしていたのだ。

そして通り過ぎた薬局は、まだ開店前だった。
くそう。

これはいよいよまずいかもしれない、と思い出したのは、生活圏を抜けてどうみても「郊外」に突入した時だ。

もはやカフェやスーパーどころか、コンビニですら存在しない。
東京の郊外はこんなにも急に「車社会」になるものなのか。
わたしは東京の田舎に住み東京の田舎の学校に行っていた、と認識しているけれども、それは「野暮ったい」という意味の田舎であって、完全に電車社会なのだから本当には田舎ではないのだ。
いや、田舎だけどさ。

かくして、「ドラストがない」ままで品川をひたすら歩き、「川崎」と書かれた道路標識を見ながらの軍行となった。

救いのコンビニ

本気で店がないことに絶望しつつ歩くことしばし、ようやく「7」の文字が前方に確認された。
よっしゃ勝った。
やや前のめりで歩いていくと、ガソリンスタンドに併設されたコンビニであった。
ガソスタにコンビニってあるんだ……
バンドエイドを買い、ついでにスムージーを買い、足りなくなった水を補給する。
踵のほうは、まだ水脹れにはなっていなかったけれど、ちょっと赤くなっていた。
少し多めに貼る。
わたしがコンビニの外でもたもたとしている間にも、近所の人だろう、上下トレーナーでビーサンみたいな感じでコンビニに出入りしていた。
上下トレーナーってフィクションじゃなくて存在するんだね。

エネルギーチャージも終わり、足も快適になり、改めて気合を入れて歩き出す。
とりあえず「川崎」、お前にたどり着いてやる。
待っていろ。

絶対防衛ライン突破

いえーい多摩川!

こないだ「シン・ゴジラ」を見たので思わずニヤニヤしてしまう。
多摩川って、ちゃんと見たことなかったような気がするけど、河川敷は広いけど川幅は思ったほど広くなかった。
2分ほどで橋を渡りきり、神奈川県に突入である。
さようなら東京都、こんにちは神奈川県。

アクアラインもある。

この頃には、日差しを遮る高い建物もなく、日も高くなってきているので、ほぼ真横から日差しを受けて歩くことになる。
やっぱり開始が1時間遅れたことが痛かったなぁ……
まあ鉄壁の構えなんでいいんですけどね。

UVカットで顔の周りをぐるりと覆う帽子に、エアリズムのパーカー、下には山用のインナーとシャツ、足元はこれも山用のレギンスと短パン。
この山用インナーが大変高性能で、ここまで「汗をかいた」という感覚が一切なく歩けている。
これはすごい。
勧めてくれた友人に大感謝である。

ところで神奈川県にはいると、ガードレールの模様が変わるんだね。
東京は都の木の銀杏の葉がモチーフだけど、神奈川県のはなんなんでしょう?

こんなところにも普段見ない世界がある。

陸橋、許すまじ

神奈川県に入り、公園はある、人の住んでる気配はある、なのに東京と徹底的に違うことがあった。
人が住んでいるのに、車社会なのだ。

どうみても「人の住む町」用に整備された道を歩いているのに、突如として立ち塞がる「陸橋」。
おいまて、陸橋て。
しかも四方向からの、螺旋階段の立派なやつである。
いや、4車線くらいだったらさ、横断歩道つけよ?

こちらはすでに4時間以上歩いているのである。
足の痛みは、開始2時間くらいで考えなくなったとはいえ、4時間以上歩いてきての陸橋はきつい。

ひとつ目。
まあまあ、たまには足の動かし方が変わったほうが、負担も減るし。

ふたつ目。
…… ふざけんなよ?

みっつ目。
ぶっ◯す。

なんで!
横断歩道を!
つけない!!
バリアフリーとは!!!

なお、3つ目は200メートルほど先に横断歩道が見えたのだが、その距離を歩く気力がなかった。
足の悪い老人がいたとして、歩道橋の代わりに往復400メートル歩かせる気なのだろうか。
おかしい。
これが車社会。

向こう側にコンビニが見えた。
スリーエフ、お前生きてたのか

執着地点をめざせ!

実は、はっきりした「終着地点」は決めていなかった。
まあ25キロくらい歩ければいいか、初回だし、くらい。
ではあるのだが、先に読んだ「歩いてみた」お兄さんの記録を超えたくもあった。
なんか知らん対抗心が燃えており、「鶴見は超えてやる」と思っていたので、「鶴見」の文字を見てから先のことを考えようと思っていた。

そして、ようやく、「鶴見」!

っしゃ!
これでわたしは勝った(何にだよ)。
さて、これからどうしよう、ということで、第三休憩地となるコンビニを目指した。
相変わらず、徒歩者に優しくない街の作りなので、いつコンビニに出会えるかも謎。
ひたすら歩いてようやくファミマに到着。
このファミマは店内に席があったので、水を買って席に座り、マップと睨めっこをする。

案1:このまま横浜まで頑張る→あと2時間くらい。無理。
案2:横に逸れてJRか私鉄の駅に出る→路地を歩くのが面倒。
案3:適当なところまでこのまま進み、バスで横浜駅に向かう。そのまま電車で帰る→採用。

そう、実は車社会でありながら、だんだんと「バス停」の数が増えてきていることに、わたしは気づいていた。
この時点で鶴見には突入ずみ。
どこかで「日本橋から◯キロ」の標識を確認し、その後バスに乗れば良い、と決めてファミマを出発した。

おうちに帰るまでが遠足だよ

さて、ひたすら歩くことしばし。
路肩に「日本橋から25キロ」の文字が。

よし、本日の目標完了。
あとはバス停まで歩くだけである。

しばらく行くと、バス停が。
んが、すぐそこにバスが見える。
もしやいってしまったばかりか?

バス停で時刻表を見ると、次のバスまで20分……
え?
こんな日陰も待合ベンチもないところで??
20分待つの???

この時点でわたしの足は相当きていた。
なまじ「終点」を設定してしまったおかげで、疲れと痛みが一気に襲いかかってきている。
まずい。
地図で確認すると、バス停は数百メートル毎に設置されていた。
ほんとに人間の住むエリアになってきたなぁ……

なので、地図と時間を気にしつつ、次のバス停、次のバス停と、1個ずつ進んで行くことにした。
バス停間の距離は、徒歩で4〜6分ほど。
2駅分歩き、最後の1駅分はやや小走りになりながら歩いた。
うまい具合に、日陰とベンチのある停留所だった。
ラッキー。
3分後にバスが来る。

これで終わった。
日本橋からの歩行距離は、26.2キロ。
初心者がよくがんばった。

ベンチから立ち上がり、バスに向かう。
……まともに歩けない。
ぷるぷると震えながらバスに乗る。

さすが生活の足なだけあって、座れない。
バスの揺れで倒れないようがっちりポールを握りしめて、床を踏み締めること20分。
バスは横浜駅に到着した。

バスから降りると、本当に歩けない。
まともに足の裏を地面につけることができず、ひょこひょこと怪しげな格好で横浜駅に向かう。
なんで階段だけなんだ……

横浜駅到着、13時半ごろ。
休憩も含めて、出発から7時間後だった。
それからお昼ご飯を求めて並び(ゴールデンウィークのばかやろう)、美味しい中華を食べ、またひょこひょこと歩いて電車に乗って爆睡した。
座れてよかった。

終わりに

そんなこんなで、わたしのはじめての歩行訓練は終了した。
夜になって熱中症らしき症状が出てきたので、慌ててポカリを1リットル飲んで寝た。
足のほうに意識が行きすぎてうっかりしていたけれど、日差しもだが気温もそれなりに高い日だったのだった。
次はもうちょっと水を飲もうね。

さて、戦果としては、足の水脹れ二箇所、翌日のふくらはぎの筋肉痛、と、まずまずの出来だったのではないだろうか。
ちなみに、太もも股関節お尻周りの筋肉痛は、歩いている途中から感じはじめ、途中から気にならなくなった。

カミーノでは、このくらいの距離を連日歩くことになる。
しかも荷物はもうちょっと重い。
これは訓練が必要そうだな、ということで、また別の方向に歩いてみようと思う。
それから高尾山登るかな。
カミーノのルートの初めにピレネー越えがあるので。

よっしゃーやるぞー!

おまけ

「あ!遂に都会に戻ってきた……!
ん……?
都会か??
いや、田舎か。」
となった場所。

この記事が参加している募集

放っておいても好きなものを紹介しますが、サポートしていただけるともっと喜んで好きなものを推させていただきます。 ぜひわたしのことも推してください!