絵や造形が上達するには?
どうやったら上手くなるのか?
多くの人が絵や彫刻、3Dモデリングなどを始めてみてぶつかる疑問だと思います。
私自身も試行錯誤していろいろなことを試してきました。
人体をひたすら描き続けた時もありましたし、とにかく毎日少しずつでも粘土をいじろうと思い立ち、無理やり毎日造形し続けた時もありました。
しかしながらそれにかけた時間の割に上達の速度は決して早いものではありませんでした。
むしろ平均より遅かったのではないかと思います。
ひたすらそれをするというのは上達する上で非常に重要な事なのですが、私の場合は、毎日やると決めて、やるという事そのものが目的になってしまって、肝心の質が伴なっていなかったのです。
筋トレで毎日30回腕立て伏せをすると決めて、本来は10回でもきちっと正しい場所に負荷をかけることによって効率よく筋肉が鍛えられるんですが、30回という回数にこだわり、適当に数だけこなしてしまって自己満足に陥ってしまうのと似たところがあります。
筋トレと同じで、絵や造形の練習も効率の良いやり方というのがあるのです。
効率よく上達するために、まずは上達するメカニズムを知る必要があります。
それは
見る
↓
知る
↓
練習する
というものです。
物凄い単純に見えますが、実はこれが非常に重要な事になります。
私が若い頃は、練習する事をひたすら続けましたが、見ると知るを気にしない事が実に多かったのです。
想像力を鍛えようと、何も見ずに造形をして、何も見ずに絵を描いていたことが多かったのです。
今の様にネットが普及している時代ではないというのもあり、本などがなければ見るものが何もなかったというのもありますが。
そして何かを見ることはありましたが、盲目的にただ見ていただけで、知るというプロセスをあまり得てなかったのです。
ひたすら絵を描けば、ひたすら造形すれば上手くなる!
という根性論的な信念に基づいて多くの無駄な努力を費やしていたのです。
ーやってはいけない事ー
数や時間を目標としない
ー意識する事ー
数は少なくても一つ一つに集中する
なんて効率の悪いことをしていたんだとあの頃の自分に言ってやりたいです。
美術上達の練習も、運動と同じことが当てはまります。
野球のバッティングが上手くなるために、毎日1000本素振りをする。
そう決めてひたすら毎日1000回数えて、数えることに集中して、とにかく1000回ふれば上手くなると信じてひたすらに振る。
しかし本当に上手くなる人というのは、1回1回考えているのです。
1回振って、「今のは遅かった」とか、また振って、「重心がずれた」とか、毎回反省点を気にしながら、意識して数をこなしているのです。
何も考えずに振り続けているわけではないのです。
そうすると闇雲に振る1000本よりも、遥かに早い段階で進歩が出てくるのです。
それと同じで、毎日絵を描いても、毎日造形しても、あまり考えずにひたすら造るというのは非常に効率が悪いのです。
対象物をもっと見る。そして理解する。(知る)
見て、知ることによって遥かに短時間で成長が可能になります。
次回は知るということをもう少し具体的に解説しようと思います。
まとめ:
見る→知る(理解する)→練習する
数や時間を目標にせず、一つ一つ集中する
↓初めての作品:片桐裕司ハリウッド映画のお仕事
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