移住先としてのシンガポール?

(2015年に書いた記事です)

カリスマ投資家ジム・ロジャース著の「ストリート・スマート」読了。

ジム・ロジャースは、子どもたちの中国語教育のために2008年にシンガポールへ教育移住したので私もそのあたりの情報に興味津々。教育移住をしただけで、なんだか親近感(あちらにしたらいい迷惑です)。

子どもたちの教育においては、中国語(マンダリンではなく、広東語)の習得がプライオリティの最優先だったジムは、レベルが非常に高い現地の小学校に娘のハッピーさんを入学させています。

シンガポールでは、中国語が必須である現地校に入学するのはインターに入るより移住者には難関のようです。

とにかくジムの本で私が個人的に一番面白いと思った点、それはジムがひとりの親として子どもの教育について悩んでいる点でした。

シンガポールの小学校では、低学年から宿題が一日2時間分出るのだそうです。果たして子どもにこんなに勉強させるのは本当に必要なことなのだろうか、とジムは疑問に思っています。
出会った中国人CEOの「あなたはハッピーの育て方を間違っている。小学生はとにかく遊ばせるべき。子どもは楽しく過ごさなくちゃ。」というアドバイスが心に響いたと言っています。

その一方で、良い成績を保つために子ども時代から常に一生懸命勉強しなければならないからこそ、アジア人はこれほど世界的に優秀なのだろう、とも分析しています。

世界経済のプロで投資家として大成功をしているジムでさえ、やっぱり子育てには悩むのだ、としみじみしてしまいました。正解がない世界ってすごいですね。

確かにシンガポールは、国全体が教育ママのように思えます。

全国統一テストの後などは、新聞社は成績優秀な子どもたちとその親をこぞって取材しているのだそうです。(後日追記:実際に見てきたシンガポールも、やはり予想通り、教育はかなりの詰め込み式だなと感じました)

ただ、私は勉強の成績が優秀であることよりも、やっぱり生きる底力のようなものを大切にしたいと考えています。

例えば上場企業で年俸1千万稼ぐより、何かあったときに自分で食べものを探し生きていく「生命力」のようなものをを持っていることのほうがこれからの時代は強いんじゃないかな、と思うのです。(2020年追記:この言葉は、私の中で「生命力」だったり「サバイバル能力」だったり「人間力」だったり「雑草力」と変わりながらも、その意味するところは変わらずにいます。)

そのためには、やはり自然の中から学ぶことが沢山あるのではないかと思います。自然とのふれあいが限定的になりそうなシンガポールとマレーシアはやはり私たちの移住先の選択肢からは外れそうです。

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