記録する103(映画の記録)
ドント・ウォーリー・ダーリン
※ネタバレ注意
オリヴィア・ワイルド監督が手がけた「ドント・ウォーリー・ダーリン」という映画を観ました。面白かったです。
最初観たときは、女性視点から観た男性社会の歪さについての映画かな?と思って観ていました。男性たちが我々の世界だ!って言っているのも不思議でしたし。そういった男性中心生活って嫌だなみたいなことなのかと思っていました。
話を聞いていると、どうにも内の世界と外の世界があるようです。外の世界で働く男性と、内の世界で暮らす女性の対立した2つの構造で世界を成しているような感じでした。そこから違和感を抱えた女性が、その世界をぶち壊していくのかな、と考えていました。
話が進み、ある女性の逃亡を目撃してから、主人公の女性は違和感を抱いていくようになっていきました。言葉を発するとデジャヴと同じような感覚を抱いたり、夫との馴れ初めが他の住人と一緒だったりするなど、不可解なことが多かったのです。
こうなってくると記憶改竄系かマトリックスのような仮想世界に連れて行かれた系かとなんとなくわかり始めます。女性側はアンドロイドなのかなとも思いました。
最後まで見た感じですけど、男性が作った仮想世界というのが正解だったみたいです。女性は横たわった状態から動けず、目に仮想世界を見せる機械を付けてさせられていたのです。強制マトリックス状態ですね。女性からするとたまったもんじゃないです。
勝手に結婚させられた生活を強いられ、仕事を放棄させられ、さらには記憶も曖昧な状態に知らず知らずにさせられるのですから嫌だと思います。
ただ、一概に嫌な状態というわけでもないみたいです。ある女性は、その状況を甘んじて受け入れていました。ずっと専業主婦で裕福な暮らしができれば、それで文句ない人も少なくないと思います。
仮想世界に女性を連れて行かないといけないような男性と一緒に今後も暮らしたいかというと、ちょっと嫌な気もします。女性が植物状態の可能性も考えられるので一概に否定はできませんが。
病院にいるんだったら生命活動を維持できるので男性側も楽に継続できると思うんですけど、これが自宅だと途中で破綻しそうだなとも思います。どうしようもない状態で妻と暮らす方法が仮想世界だけしかなかった、なら良かったんですけど、勝手に連れていくことにいい印象は持てませんでした。人には人の自由があるので、人権侵害といっても過言じゃないですからね。
こんな感じの映画を誕生日翌日に観ました。一緒に観た人からは、誕生日休暇中に見るようなものではないね、と言われました。私的には面白かったのでOKです。基本的に観なくていいなと思ったら途中で鑑賞をやめるので、個人的には面白いなと思って観ました。
完全なネタバレですが、それでも観たい方はぜひ観てみてください。
私が生きることができるようになります。