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食べるために泊まりたい!料理が魅力のリゾートホテル・ベスト10

旅行の目的な人それぞれだと思いますが、ミシュランの3星レストランのように、わざわざ料理を食べるために旅することもあると思うのです。今、思い出してみると、どこもおいしかった… 料理が魅力のリゾートホテル&旅館のベスト10を選んでみました。

1位 志摩観光ホテル

ラ・メール

2016年伊勢志摩サミットの会場になった志摩観光ホテル。私の中では、志摩観光ホテルといえばフレンチレストラン。若かりし頃、こちらのお料理を雑誌で見て、名物の鮑のスキーキを生きているうちに絶対食べられたらと、強く強く憧れていました。残念ながら高橋シェフの料理を口にすることはできませんでしたが、現在は総料理長である樋口宏江さんという女性シェフが、その味を受け継いでいらっしゃいます。そんな思い入れがあるので、1位に選ばせていただきました。

志摩観光ホテルのフレンチレストランは、クラシックにある『ラ・メール ザ クラシック』と、ベイスイートにある『ラ・メール』があります。どうしても両方行ってみたかったので、ランチを『ザ クラシック』でいただき、ディナーは『ラ・メール』でというフレンチざんまい。ちなみに『ラ・メール』では先に進める「進化」、『ラ・メール ザ クラシック』では深く掘り下げる「深化」を目指されているそうです。
 
こちらのお料理は、先々代総料理長・高橋 忠之氏が作り上げた「伊勢海老クリームスープ」や「鮑ステーキ」が有名。樋口シェフは、それを継承しながらも、新たな味を作られています。とくにサミット以来、地元の食材というものを積極的に取り入れられていて、今回は地元の鰹節をフレンチに使っているそうです。

まずランチは、名物の伊勢海老のクリームスープと松坂牛のハンバーグをいただきました!

ラ・メール ザ クラシック

そしてディナーは、地元の鰹節を使ったコース料理をいただきました。
■アミューズブーシュ
■海の幸 トマトの魅力をさまざまな形で
■伊勢海老クリームスープ
■鮑ステーキ 春菊ソース 青いせとかの香り
■口直しのバラのソルベ
■伊勢茶の香りをまとわせた松坂牛フィレ肉 もち麦のリゾット 鰹のコンソメ添え
■デザートのモンブラン

ラ・メール

深化した伊勢海老のクリームスープと、進化した伊勢海老のクリームスープは、どちらもすばらしい。”美味しい”という言葉しか見つかりません。鮑もやわらかいし、ソースが軽いので食べやすい。松坂牛と鰹のマリアージュも抜群。

御食つ国伊勢志摩ならではの、食材のありがたみをフルに感じさせていただきました。

朝食は和食をいただきました。

朝食

(2019年10月訪問)

2位 鎌倉古今

鎌倉古今

先日行ったばかりなのに、また行きたい。この時友人を鎌倉に誘ったのは、じつは『鎌倉古今』に宿泊してみたかったから。サイトの写真を見て、あまりにも素敵だったのです。ですから正直お料理はあまり期待していませんでした。そしたらなんとすばらしい!新鮮な驚きを込めて2位に選ばせていただきました。

『鎌倉古今』は由緒ある邸宅地に佇む、築160年以上の古民家をフルリノベーションしたホテルです。お部屋は最新設備を完備したスイートルーム2部屋のみで、一晩二組限定です。洋風リビングとツインべッドルームと和室。私たちが宿泊したのは古今メゾネットスイート。窓からは新緑が美しかったです。

春メニューのディナーコース
■えんどう豆のフリット
■槍烏賊と生ハムとキャビアのサラダ仕立て
■春の薫香
■桜鯛とナス
■できたて海鞘海鞘(ホヤのパスタ)
■知多和牛と竹の子
■トレビスのシャーベット
■紫蘇とパイナップルのデザート

Restaurant COCON

『アル・ケッチャーノ』出身の24歳の若きシェフ、夜はイタリアン、朝は和食を作られます。神奈川の食材をメインに使っていますが、山形のホヤをパスタにしたり、トレビスという赤キャベツをシャーベットにしたりと、チャレンジング!でも美味しいのです。レストランのみの利用もできるので、この料理だけでも来る価値があると思うのですが、来たらやっぱり泊まりたい…

一夜明けて、古今の朝は雨に湿った庭の緑が色鮮やかでした。朝食は鎌倉の恵みを”和”でいただきます。炊き立てのご飯が嬉しい。同じ空間なのに、料理が変わると前の日は全く趣が異なります。

古今の朝食

ホスピタリティも素晴らしく、希望の場所に送迎してくださって、滞在中も至れり尽くせり。敷地内のお山には『はやり神』が祀られているそうですが、道がぬかるんでいたので今回は断念。また来ますね〜

(2022年4月訪問)

3位 オーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井@奈良

オーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井

奈良県桜井市の悠大な歴史文化が色濃く残された地に建つ全9室のオーベルジュです。奈良県が運営する「なら食と農の魅力創造国際大学校」(2016年4月開校)に併設され、指定管理者として『レストランひらまつ』がオーベルジュの運営を行っています。

こちらのホテルには、大神神社に近いこともあり、最低でも年に2回は来ていますが、その度においしい発見があります。大変お世話になっており、しかもコストパフォーマンスを考えたらダントツ1位だと思うのですが、上位2軒に思い入れがありすぎて、あえて3位とさせていただきました。

例えばある夏の日のメニュー
■ガーデニング~夏の庭~
■野菜畑のトウモロコシ、アイスクリームのコルネと温かいフラン
■水茄子と蛸のマリネ、アプリコットのソース
■シマアジと奈良県産長茄子のタルタル
■甘鯛の炭火焼、ヴァンジョーヌのソース
■フランス産乳飲み仔羊のグリエ、大和丸茄子、黒ニンニクのソース
■蛍をイメージしたプレデセール
■奈良県産蜂蜜のパンナコッタ 庭のラベンターのスープとミルクのアイスクリーム
■小菓子

2020年7月

秋のメニュー

2021年11月

冬のメニュー

2022年1月

目に美しく、奈良の食材にこだわり、常に進化し味の探求を怠らない。しかもHIRAMATSUクオリティです。いつもデザートまで完璧です!

朝食

(2022年1月訪問)

4位 フラノ寶亭留@北海道

フラノ寶亭留

北海道 富良野の大地に、敷地35000坪の中に25室だけという贅沢な空間を持つ『フラノ寶亭留』。富良野の素敵な時間を充実させるために誕生したそうです。こちらのホテルも、レストランのフランス料理がおいしいと聞いて、わざわざ伺いました。

料理へのこだわりは、旬の地元の食材を使用し、富良野の四季をお皿の上で表現することだそうです。北海道というロケーションも、広々とした空間も、インテリアも、全てがごちそう。

お楽しみのディナー
■噴火湾産鰤のセビーチェ・紅時雨大根レリッシュー 
■茄子、知床鶏、牛蒡、フォアグラのコンソメ仕立て
■平目、南瓜のレモンソース
■道産貝と蕪の茶碗蒸し風
■道産牛サーロイン
■デザート

フラノ寶亭留

そしてこちらのレストランでは、大人気の平川ワイナリーのワインもいただけるのです。完璧としか言いようがありません。

朝食も北海道の味!

朝食

(2016年11月訪問)

5位 日光金谷ホテル

日光金谷ホテル

日光金谷ホテルは、1893年日本のリゾートホテルの草分け的な存在としてオープンしました。各館は登録有形文化財として登録されています。そこに、小山薫堂プロデュースのオレンジスイートが誕生したとのこと。「泊まるだけで元気になれるビタミンホテル」N35号室。ライフスタイルのショールームをコンセプトに2003年に生まれました。

これは行くしかない!東京からだと近そうで遠い日光に、いそいそと向かいました。

ディナーはメインダイニングルームで、歴代の料理長から受け継がれてきた、金谷ホテル伝統のフランス料理をいただきます。 明治時代のホテルロビーが、昭和11年の改装時に現在のメインダイニングルームとして生まれ変わったそうで、柱頭彫刻や「迦陵頻伽(かりょうびんが)」などの明治時代の装飾品が飾られています。

メインダイニングルーム

特選日光虹鱒ディナー
■日光湯葉と海老のサラダ仕立て
■オニオングラタンスープ
■日光虹鱒のソテー金谷風
■デザート

日光金谷ホテル

歴史あるホテルで伝統の味をいただけて、感動です。やっぱりクラシカルなホテルはいいですね。朝はホテルのお庭を散歩して、美しいオムレツをいただきました。朝食も素敵!

朝食

(2016年6月訪問)

6位 ザ・カハラホテル&リゾート横浜

ザ・カハラホテル&リゾート横浜

「Timeless Luxury 時を忘れ、時を超え、時を刻む」をコンセプトに横浜みなとみらいエリアに誕生した『ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜』。ルーツは、ハワイ・ホノルルにある『ザ・カハラ・ホテル&リゾート』です。バブルなOLだった私は、ハワイと聞くと心ときめいてします。

ディナーは『横浜ベイコート倶楽部』の『中国料理 眺遊楼』で中華のフルコースをいただきました。というのも、昼間アフタヌーンティをいただいているので、お腹が空いていないから食べられるかしらと心配していました。でも、モダンなインテリアと横浜の夜景に興奮して、しっかりと最後まで美味しくいただきました。

彩遊コース
■サザエのポルトガル焼き
■海の幸の冷菜盛り合わせ
■蟹肉入りフカヒレスープ
■三種の点心
(海老と青菜・フォアグラ・ホタテ)
■久米島産車エビのチリソース
■干し梅と紹興酒のスペアリブ
■上海蟹味噌入り土鍋炒飯
■デザート

中国料理 眺遊楼

そして朝食は『日本料理 濱』で和食をいただきました。こちらもすばらしかったです。
■3種類の飲む野菜
■朝の濱なべ 鮑 浅利
■銀鱈西京焼き・出汁巻き玉子
■牛しぐれ煮・季節の煮物
■旬野菜の浸し・蒲鉾 山葵漬け
■土鍋釜炊き白米に新いくら&恵寿卵の温泉卵を好きなだけ

日本料理 濱

(2020年12月訪問)

7位 天空の船@天草

天空の船

雲仙・天草国立公園の中に在り、天草五橋を一望できる天空に浮かぶ最上リゾート。「天空の船」という名の通り、本当に船のような形です。全室客室には絶景の多島海・松島を望む露天風呂。まさに、天草の絶景ポイントで温泉と天草イタリアンを楽しむホテルです。

思いっきりリゾートを感じたい!と伺いました。長崎からいくつもの橋を越えて到着。ちょうど夕日の時間に間に合ったので、テラスから、お庭から、日没ショーも楽しみました。
 
ディナーは地元の食材を使ったイタリアン『Festa del mare』で。素材の味を活かしたお料理でした。
■天草地鶏の昆布〆と生ハム
■天草産魚介のカルパッチョ
■天草産伊勢海老のフリットカプレーゼ
■熊本産秋野菜のバーニャカウダ
■天草産魚介とトマトのサルディニア風フレゴレパスタ
■鮑のオーブン焼き、米茄子添え、2種の野菜ソース
■阿蘇赤牛の網焼き 茸のロースト添え
■クレームブリュレ

Festa del mare

そしてハーフビュッフェの朝食
■前菜の盛り合わせ
■スペイン風オムレツと天草産鯛
■しろさばふぐと天草産あおさの雑炊

朝食

(2017年11月訪問)

8位 日本平ホテル

日本平ホテル

『日本平ホテル』という名前から、かなりクラシックなホテルを連想していたのですが、10年前にリニューアルして、とてもモダンで素敵なホテルになっていました。富士山を望む”風景美術館”というコンセプトを初めて知りました。広いお庭もあり、キムタクが主演した『華麗なる一族』のロケ地にもなったそうです。

お部屋から富士山が!のはずが、霞がかっていてかなりうっすら。でもしっかりと見えました!

ディナーは、新感覚のフランス料理の『オールデイダイニング ザ・テラス』で「さくらディナー」をいただきました。
■アミューズ・ブーシュ
■くぬぎ鱒とホタルイカとクスクスのサラダ
■春野菜たっぷりのブイヨンスープ
■桜風味の軽いクリームソース
■桜とシャンパンのグラニテ
■国産黒毛和牛フィレ
■苺とショコライヴォワールのムース 桜香るヨーグルトのソルベ

食後は最上階の夜景が見える『アッパーラウンジ』で、富士山をイメージしたカクテルを。日本人ってどうして富士山を見ると興奮するのでしょう。

オールデイダイニング ザ・テラス

朝食は気分を変えて和食をチョイス。こちらは落ち着いた雰囲気で、小鉢が並んだ充実のお弁当スタイルでした。

日本料理・寿司処 富貴庵

(2022年3月訪問)

9位 水野旅館@唐津

水野旅館

こちら、リゾートホテルではないのですが、お料理があまりにも素晴らしく、ランクインさせちゃいます。唐津の『水野旅館』。唐津城のすぐそばにあり、シンボルの武家屋敷門が出迎えてくれます。すべての客室から唐津湾が眺められ、夕食・朝食ともにお部屋出し。料理は、玄界灘の海の幸、佐賀牛など新鮮で上質な食材にこだわっています。器も唐津焼と有田焼です。

■茶振りなまこ
■天然とらふぐの薄造り
■いかの活き造り
■伊勢海老の活き造り
■貝柱の真蒸(しんじょ)
■鰆の菜種焼き
■佐賀牛の網焼き
■あっこのお煮つけ
■かきの殻焼き
■いかの活き造りの後
■伊勢海老の赤出し
■古潟のこしひかり・香の物
■レモンゼリーと佐賀ほのか

水野旅館
唐津焼

朝食は、唐津市旅館協同組合を中心に企画した「7色のこだわり 朝からつごはん」。地物の干物、ざる豆腐、地卵を使った温度卵、名産「ぎょろっけ」、唐津産ちりめんじゃこを使ったちりめん山椒など、地物にこだわった和朝食をいただきました。

朝からつごはん

(2017年2月訪問)

10位 木村屋旅館@淡路島

木村屋旅館

淡路島の南にある沼島は古代の海人族(あまぞく)が本拠地にした島であると伝えられ、戦国時代には沼島水軍が名を馳せ、江戸時代には漁業、海商で栄えました。現在、島民の大部分が漁業に従事しており、夏場のハモと冬場のフグは評判だそうです。

ということで、友人たちと淡路島を訪れた際、フグ料理が有名な宿『木村屋旅館』さんに一泊しました。楽しかった思い出も含め、こちらを10位とさせていただきました。

淡路島のブランド河豚『淡路島3年とらふぐ』のフルコース
■ふぐのサラダ
■てっさ
■焼き物(ナゴヤふぐ)
■唐揚げ(ナゴヤふぐ)
■白子の天ぷら
■てっちり
■お寿司
■茶碗蒸し
■雑炊

木村屋旅館

こんなに食べていいの?というくらいフグを食べ、食べきれなかった分は翌朝焼いてくださいました。

朝食

(2021年12月訪問)

ということで、食べるために泊まりたい!料理が魅力のリゾートホテル&旅館・ベスト10でした。書いているうちにまた行きたくなり、日本の食の豊かさをしみじみと感じています。どうもありがとうございました。

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