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ちょっくら鎌倉 #6 長寿寺の春と秋

秋ー紅葉の長寿寺

鎌倉の紅葉は比較的遅く、見頃は11月末から12月初旬もしくはそれ以降まで続き、まだまだ楽しめる。

ここ北鎌倉には有名な神社仏閣が多いが、昨日は鎌倉ではそこまで有名ではない長寿寺を拝観した。
昨日までが秋の特別拝観だったからだ。

長寿寺は普段は中に入ることができないが、春と秋の年二回一定の期間だけ、金土日祝とたいてい最後の一週間、雨天でなければ拝観できる、特別拝観の時期がある。

曜日限定の上、晴れていないと拝観できないこともあり、秋の特別拝観最終日の昨日、やっと予定を合わせて拝観することができた。

空はすっきりと晴れ渡り、暖かさが気持ちの良い一日となった昨日拝観できたことはラッキーだった。

長寿寺の素晴らしいところはなんと言ってもその庭である。美しく手入れが行き届いており、沢山の草木が目を楽しませてくれる。
昨日は紅葉を期待して向かったのだった。

最終日とあって案の定、人が多い。ここは観光客というより、むしろ長寿寺の特別拝観を知っている地元の人たちが、皆カメラやスマホ片手に訪れていた。

まずは本堂に入ってお参りをし、書院や小方丈に敷かれた緋毛氈の上の座布団や廊下に置かれた椅子に座って庭を眺める。

おしゃべりをしてはいけないため、人は結構いるのだが、しんとして静謐な空間。なんとも言えない心地よさ。時折聞こえるシャッター音がその空間の静けさを際立たせてくれるほど。

この静かに座ってお庭の景色を心ゆくまで眺めることが、忙しがっている自分への何よりのご褒美になる。

庭のところどころに植えられた真っ赤なもみじやドウダン、青々とした苔や竹林。色彩豊かな庭を堪能。

その後庭に出て、観音堂や足利尊氏の墓、竹林を散策し、本当に気持ちがすっきりと整った感覚である。

春ーやわらかな緑の長寿寺

じつは今年の春も特別拝観の時期に訪れている。春とはいっても6月に入り梅雨ではあったが、幸いにも晴れた爽やかな午後だった。(前述したように雨の日は拝観中止なので当たり前だが)。

訪ねたときは、6月であじさいを期待していたが、残念ながらそれほど咲いているわけではない。でもやわらかな緑に包まれた空間は、本当に心を癒やしてくれる。

春、秋とも素晴らしい長寿寺。年間を通して拝観できれば良いのに、と心から思う。

本堂に入ったときにいただく絵はがきも素晴らしい。
存在をあんまり知られたくないけれど、知って欲しい寺院である。



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