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2度と食べられないブラウニー①

ブラウニー、
オペラ、
ザッハトルテ、
など、チョコを纏っているケーキ

私が子どもの頃は、
これらはみーんな、
"チョコケーキ"と呼んでいた。

あんまりおめかししてる奴は、
洋酒が効いていると、何となく知っていて
チョコレートは好きなのに、
チョコレートケーキを選ぶのは難しかった。

お菓子を作り始めると、
チョコレートの壁が立ちはだかった。

"テンパリング"

と言う、チョコを溶かして使う時の
気難しいルールは、どの本にもかいてあった。


温度計も用意できず、

敷居が高くて、
とてつもなく技術がいる分野
子供心に、そう刻まれた。

それでも、バレンタインには、
友達と集まって、艶のない大量のトリュフを
作ったりもしていた。


大人になり、
まず作ってみたチョコケーキが、
ブラウニーだった。

溶かしたチョコは、
生地に混ぜて焼いてしまうから、
細かいことは気にしなくていい。

チョコ味、というのは
大変人気があるのだ。

うちの子は抹茶味ラブだったけど、
ブラウニーも良く作ったなぁ。

バットで焼いて、スクエアにカット。
が定番

いくつか、お気に入りのレシピもあって、
時々違うのを探したり、
私なりのブラウニーライフを送っていた。

かといって、極めたい的な欲は全くなかった。


ところが
ところが

ある時、衝撃的に美味しいブラウニーに
出会ってしまった。

南米に住んでいた時、
娘の友達が手土産に持ってきてくれた。

その子のお父さんが、
どうやら出張者から頂いたものらしい。

美味しすぎる😭


このブラウニーの美味しさが、
どんなに奇跡的か、
この家族で、私以外分かるはずがない。

分かち合うのも、悪くはない。

でも、分け与えたところで、
きっと、他の普通のブラウニーと、
同じように消費されてしまうだけだ。

この美味しさは、私だけが、分かれば、
良いような気がする。

そうに違いない。

個包装でいくつか入っていたのに、
あろうことか、ほぼ1人で全部食べたのだ。

こーんなもの、
絶対に、
もう、2度と食べられない。

何日もかけて、じっくりと。
包装紙も大事に取っておいて、
余韻に浸った。

店舗も調べたけど、
住んでるところから、遠すぎて諦めた。

でも、忘れられなくて、
包装紙の材料を調べて、
お店のホームページを調べて、
再現レシピみたいのがないか調べて、
作ろうとした。

その時のメモが、これ。

レシピ名 本当にチョコだけのブラウニー

バターなどの油脂なし。
ココアなし。
チョコレートの美味しさだけ。

ブラジルの、小さなブラウニー屋さん
「Charlie Brawnie」
美味しさに衝撃を受けて原材料を見たら、油脂もココアも使っていない・・・どうしても再現したくて配合を色々考えました。


チョコレート(ミルク)
チョコレート(ダーク)
グラニュー糖
小麦粉

vanilla
ベーキングパウダー

包装紙に記載してあった材料


配合が、全く分からないから、
何度か作ってみたけど、別物だった。
もちろん、レシピは未完成のまま。

2度と食べれないブラウニーを、
一度でも食べれた私は、 
なんてツイているのだろう!!


しかし、
この後、また別の

2度と食べれないブラウニーに
出会うことになる。

②へつづく

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