花よりチョコの私に「花×チョコ」のチョコを(カカオフルール)
贈り物なら花束よりもチョコレートの方が嬉しい甘味料です、こんにちは。
しかし別に花が嫌いなわけではないです、むしろ好き。
花をプレゼントされて「この花言葉は『 』だよ」なんて言われるシチュエーションにだって憧れないわけじゃありません。
だって女の子だもん。
ちなみに好きな花言葉はスミレの「小さな幸せ」。
大それた幸せじゃなくていいから、「散歩中に綺麗な花を見つけた!」とかそんな幸せを大切にできる生き方をしたいな、という。
座右の銘でもありますね。
さてさて、チョコの話をしたいのか花の話をしたいのか。
両方です。
本日は「花×カカオ」というマリアージュの感謝を伝えるチョコレートのお話です。
辻口シェフ手掛けるルショコラドゥアッシュ。
2020年新作として登場した「カカオフルール」を購入したので、そのレビューとなります。
はわわわ、チョコの形も、箱への収まり方も素敵!
こちらは、食べる前から大変緊張しまして。
まず説明文を見て下さい。
読まなくていいから、“見て”欲しいのです。
…ヤバくないですか?
…ヤバくないですか?(2回目)
やばいな、と思いましたよ私は。
小さなボンボン一粒に、これだけの要素を詰め込むことは可能なのでしょうか。
極めて個性的な味に加え、産地もカカオ分も全く異なる2種類のショコラを使用したガナッシュとか。
更にはエンロービングショコラまでカカオ分を明確にしてたり。
こだわりが凄い!
”スゴイ”なんて平々凡々な言葉しか出てこなくて申し訳ないけれど。
超凄い!凄いが過ぎる!
シェフがここまでこだわりを極め尽くしたであろうチョコレート。
本気で応える(食べる)のが、消費者の責任というものです。
…が、シェフの意図したその複雑な美味しさをしっかり味わえるのか、不安になってきます。
●梅
花言葉「気品」
〜紀州南高梅のガナッシュと苺とペタクリスピーのプラリネ〜
ピンクのワンポイントが梅を表しているのでしょう。
とても可愛らしいです。
見るからに分かる食感素材。
サクサクとした歯ごたえを想像しながら、まずはひと口。
ねっとりなめらかな層を通り、カリッ♪
お?
コリッ♪パリッ♪
おおぉ!?
色んな音が鳴ります。大合奏です。
これ程までに多彩な音を一粒の中で味わったボンボンは初めてかもしれません。
極めつけが、余韻にまで残るパチパチ弾ける音!
楽しい、楽しすぎる。
味は、気品ある酸味。
花言葉も「気品」ですが、これを見る前に「気品ある味だ!」と思えてしまったので、きっと相当な気品レベルの高さなのでしょう。
それにしても、よく梅とルビーチョコを合わせようなんて発想に…。
でも「酸味」という共通項があるからか、非常に相性良き!
最初「梅!?」とビビってしまいましたが、それほど奇抜ではなく、ほんのり甘さまで感じるほど。
…パチパチの食感が忘れられない!
●金木犀
花言葉「真実」
~金木犀とライチのガナッシュ~
金木犀は黄色のポチッ。
闇夜に浮かぶ月のようで、うっとりします。
金木犀の味って、有名なんですか?
残念ながら私には食べた記憶が無いため、「金木犀の香りが凄い!」ということは書けません。
金木犀を知らない私が感じた金木犀が主役のチョコレートの味わいは、柿。
同じく秋を連想する柿の味わいです。
あの、むぎゅッと瑞々しい、渋みの中から甘みが滲み出てくる感じ。
チョコとしては、なかなか独特なテイスト。
似たチョコが食べたい、と思っても難しいように思います。
この柿っぽい金木犀の風味が強めに出ているため気付きにくいですが、意識すると確かにライチがいます。
ライチのあの爽やかさがガナッシュ全体に染み込んでいる感じ。
金木犀だけだと我が強くなり過ぎるのを、ライチの風味がふわっと包んでいるような気もします。
説明に書いてある通り、相性の良さが非常に感じられます。
●ジャスミン
花言葉「柔和」
〜ジャスミン茶のガナッシュとココナッツのプラリネ〜
くねっと曲がった形が可愛らしいです。
白い糸のデザインとミルクチョコの色合いは全身で優しさを物語っている感じ。
層が綺麗に分かれているチョコレート。
パアァっと広がる華やかなパッションフルーツの味わい。
そしてフィアンティーヌのサクサク食感。
この2つがボケ~と食べてても感じられる際立った特徴。
しかしそれだけなら、元気いっぱいな明るい印象で、「柔和」という花言葉は似つかわしくないように思います。
その奥に潜むジャスミンやココナッツの存在があればこそ!
優しく癒しをくれる落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
パッションフルーツの力強さとジャスミンやココナッツの静かな優しさが合わさっているからこその、奥深さ。
じんわりと、リラックスさせてくれるチョコレートです。
●ローズ
花言葉「愛情」
〜岐阜県飛騨産バラのガナッシュとグリオットのパート ド フリュイ〜
ジャスミン同様、くねっとした形状。
ビターなチョコに赤い糸。
シンプルだけどこれはまさに「愛情」ではないですか。
ABAというようにパートドフリュイを挟んだ層構造になっていますが、味わいとしては別々に、というよりも全体で味わえます。
カカオ感は非常にどっしり。
それを従えた薔薇がいっぱいに広がります。
余韻にもしばらく漂う薔薇。
しかし厚化粧の薔薇でなく、上品な。例えば横を通り過ぎた女性からフワッと良い香りがして振り向いちゃうような、そんな香り。
チェリーは赤い口紅を塗って化粧の最後をばっちり締めくくるような可愛らしく大事な存在感。
チェリーの甘酸っぱい酸味と薔薇香るビターなカカオはお互いに良い影響を与え合っていて素晴らしい相性です。
始終醸し出される妖艶さにはドキドキしっぱなしでした!
いや~…どれもこれも個性的で非常に魅力的なチョコでしたね。
1粒食べるのに15分前後かかりました。
細長い形状なので、端と中央とではエンロービングショコラの入る比率が異なるので、若干味が異なるんですね。
ひと口ごとに少しずつ味わいが変化して面白かったです。
1点残念だったのが、せっかくのチョコレートに汗をかかせてしまったこと。冷蔵庫から出して、かなり水滴を出してしまいました💦
最高の状態でいただけなかったことは悲しいし、シェフにも申し訳ない!
これから更に冷蔵庫内と常温で温度差が激しくなるので、いっそう気をつけなければなりませんね。
花をテーマにしたチョコレート。
1粒1粒に「気品」「真実」「柔和」「愛情」と言葉がつくのが、なんだか楽しい。
チョコをテイスティングする際には「ナッティな…」「ロースト香が~」なんて難しいことを言いがちだけれど、こうやって二文字で言い表すのも良いかもしれません。
…あれ?
それって結構難しい?
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