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『顧客ロイヤルティの時代』から読み盗った3つのこと

みなさん、こんにちは。

今回は星野リゾートの教科書のひとつである『顧客ロイヤルティの時代』 から読み盗りました。(「能動的な読書」を目指しておりますので、「読み盗(と)る」というアグレッシブな言葉を使わせてもらっています。)

では、本書の概要読み盗った3つのことを書いていきます。

本書の概要

合計17人それぞれの研究がまとめられています。全15章+エピローグ+プロローグを別々の方が執筆しており、著者全員が慶応のMBAホルダーです。また、タイトルのとおり「顧客ロイヤルティ」をテーマに「フレームワーク・ミッション・スキル・システム・測定」の5つのパートに分けて編纂されています。

全体の説明として、まえがきから引用します。

本書ではケース(事例)研究の形を取ることで、具体的な事業経験を紹介し、それによって、読者が深く、楽しくそのメカニズムを理解できるように工夫した。


では、『顧客ロイヤルティの時代』から読み盗った3つのことを書いていきます。

まず1つ目は、

愛されるものが勝つ時代である

ということです。

プロローグで以下のように述べられています。

たとえていえば、かつての競争は戦争をメタファーとした戦いであったのに対し、今日はむしろ恋愛をメタファーとした恋人取りの世界に近い。ライバルの恋仇を倒しても肝心の恋人に愛されなかったら、恋愛に勝ったことにはならない

企業同士の競争ではなく、企業と顧客との信頼にポイントがあるということだと思います。

顧客ロイヤルティの時代とは、顧客から愛されるものが勝つ時代である と読み盗りました。


続いて2つ目は、

②「選ばれる関係」を目指すことに変わりはない

ということです。

エピローグで「顧客ロイヤルティ維持・向上させる5つの方法」が紹介されています。

1.消費者を商品開発に巻き込む
2.消費者と企業が一体になれる仕組みを作る
3.消費体験を重視 
4.疑似通貨の導入
5.顧客を増やさない

「5.顧客を増やさない」について、ビームス(BEAMS)の例を紹介いたします。

若者向けのファッション店を経営するビームス(BEAMS)は都会でのみ店舗を展開していました。青森や四国などの地方で出店しても集客できることは分かっていましたが、あえて出店しませんでした。その理由は、「もし、ビームスの商品が欲しければ東京まで買いに来て欲しい、それだけ気持ちのある人にのみ売りたい」というメッセージ発信のためでした。

この本は2004年に発売されています。ネットショッピングが当たり前となった今、「東京まで買いに行く」という意味合いは変化していると思います。しかし、「顧客に選ばれる関係」を目指すことに変わりはない と読み盗りました。


最後に3つ目は、

③感情にフォーカスする

ということです。

羊羹で有名な虎屋の例が紹介されています。

虎屋の経営理念は、「おいしい和菓子を喜んで召し上がって頂く」ことであり、この「喜んで」というところに大切なカギがあると述べられています。

また、顧客ロイヤルティには
X:好きか嫌いか=自分にとって都合がいいかどうか
Y:善いか悪いか=社会的に尊敬できるかどうか
という2つの判断基準があるとも述べられており、納得できました。

顧客ロイヤルティを獲得するには、顧客の感情(好き嫌い/善い悪い)にフォーカスするべし と読み盗りました。

おしまいに、虎屋17代当主 黒川光博社長の動画をシェアいたします。20:35あたりから始まる「羊羹と対比したチョコレートの話」が個人的に面白いと感じました。

まとめ

『顧客ロイヤルティの時代』から読み盗った3つのこと

① 顧客ロイヤルティの時代とは、顧客から愛されるものが勝つ時代である
② 時代が変化しても、
「顧客に選ばれる関係」を目指すことに変わりはない
③ 顧客ロイヤルティを獲得するには、顧客の感情(好き嫌い/善い悪い)にフォーカスすべし


次回は『The Myth of Excellence』(Fred Crawford, Ryan Mathews 著) から読み盗ってみます。

最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました。
では、またです。


貴重なお時間をありがとうございます。よき時間となりますように。