私の20代を、家事代行に捧げる理由
普段はNPO法人の代表として、家庭支援のための“家事代行サービス”を提供している。その背景には、このようなミッションがある。
“すべての”子どもたちが、伸びやかに育てる社会を目指して
個人事業主時代含め、家事代行サービスを始めてから5年目に突入したが、当時も今も、まだまだこのような意見を聞くことが多い。
そしてこうした意見をもらう度に私は、「そこじゃないんだよな」と、そう思う。
「人が信じられない」
「自分に自信がない」
「だけど、自分のプライドは守りたい」
「そうしていると、何となく生きづらい」
これは、私が20代前半の頃に漠然と感じていた、自分と世間へ対する考え方だ。
今年29歳になる私は、都内の共働き核家族世帯に生まれ、大学まで何不自由なく両親に育ててもらった後、新卒で上場企業へ総合職入社した。
学生時代は全国模試で5位内に入ることもあり、生徒会も部活の役職も教師の推薦を受けるような“THE 優等生”だった。友人にも恵まれ、表向きの人間関係は良かったと我ながら思う。
しかし、常に周囲の大人や周りが求める“偽りの私”を演じ続けることが、自分自身ずっと苦しかった。また、“本当の私”がどこにいるのか、私自身にも分からなかった。だけどそれを吐き出せる場所は、どこにもなかった。学校にも、家の中にも。
話は飛ぶが、家事代行は本当に可能性に満ちた仕事だと実感している。
家庭支援として掃除や料理など家事を代行することで、まずは保護者の支援を行うのだ。すると彼らには時間的・精神的なゆとりを返還できる。
その結果、生活をする上でのストレス値が下がり、自分自身のこと、家族のこと、そして子どものことを考える時間に繋がっていく。
仕事に育児、そして家事。
冷静に考えて、私たち大人は働きすぎだ。
彼らには、誰かに「助けて」と言える逃げ場がもっとあって良いのではないだろうか。そしてそれこそが、私たち家事代行の出番なのではないだろうか。保護者を支援するからこそ、その先にいる子どもたちの生活環境の改善にも繋がっていくのだ。
きっと、子どもの頃の私が誰にも「助けて」と言えなかったように、親たちも誰に「助けて」と言えばいいのか分からない。
だからこそ私はこれからも
この仕事が秘める本当の価値を広めるべく、私の20代を捧げていくつもりだ。
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