元コンカフェ経営者がコンカフェの起業・経営手法を大公開!【起業編】
起業するにあたり、「少ない資金で開業でき、当たればでかい業種は?」と聞かれたら、私の中でコンカフェの経営は真っ先に候補に挙がる。
場所にもよるが、初期投資は500万円程度で済み、太客をつかめば店の月間利益が数百万円を超えるチャンスがある。
私は秋葉原でコンカフェを2店舗経営していた。コンカフェを経営していた期間は2017年から2022年の約5年間。秋葉原での萌えビジネスはもっと前からやっていたので、10年以上秋葉原にいたことになる。
新卒で入った会社を9ヶ月で退職して、学生時代にアルバイトで貯めた300万円を元手に23才で初めて店を作った。
そこから店の利益をもとに店舗を増やしていき、コンカフェ2店舗とエステ・リラクゼーション2店舗の4店舗を経営していた。
最終的に店舗はすべてM&Aや事業譲渡にて売却した。
今はFIREして株式投資の配当収入と不動産の賃貸収入でゆるく生活している。
ただ現在も趣味としてコンカフェの動向は毎月追っていて、新店の情報や売れてそうなキャストをチェックし続けている。
その情報をまとめたTikTokを出したら、直近20本の再生数は50K〜150Kくらい、最高の再生数は2.3M再生となり、コンカフェのまとめコンテンツでは最も再生されているアカウントとなった。
コンカフェ経営のメリットとデメリット
コンカフェに参入するメリットはたくさんあるが、私が特によかったことを挙げていくと、
・オープン日から現金が入ってくるので、当たればオープン1年目から年収1,000万円を超える。ネットビジネスは収益化までに時間がかかるが、すぐに現金が入ってくるのは実店舗ならでは。若くして大金を得られる可能性がある。
・毎日のように新しいお客さん、キャストとの出会いがある
・オーナーなので出勤日、時間が自由。夜型人間の自分にとってはベストな生活リズムだった。
とはいえデメリットもある。
・すぐに売上が上がる分、落ちる時も一瞬。良くも悪くもキャストにかかっている。
・店舗数を増やすときにけっこうな額の初期投資がかかる。1店舗の売上上限が決まっているから、売上をさらに増やすには店舗数を増やすしかないが、管理が大変になる。
・競合増えすぎ。秋葉原の1棟貸しビルの募集が出たとき、テナントに全部コンカフェが入るような状況が3棟続いたときはやばいと思った。
メリットもデメリットもたくさんあるが、結論は「本当に参入してよかった」ということだ。
経済的、時間的、精神的な側面で、上に書いたメリットのように雇われでは絶対に達成できない働き方ができたのが大きい。
メリットがデメリットをはるかに上回ると感じた。
コンカフェってなに?
この記事を読んでいる方はコンカフェを起業したい方が多いと思うが、「そもそもコンカフェって何?」という方に向けて、簡単な説明をさせていただきたい。
コンカフェはコンセプトカフェの略で、「ある特定のコンセプトを全面に押し出しているカフェ」のことである。
代表的なコンカフェと言えばメイドカフェがある。
メイドカフェはメイドというコンセプトで「ご主人様がお屋敷にご帰宅している」という設定で運営されている。
大手メイドカフェの中には「うちはコンカフェじゃない!」という所もあるが、一般的な定義としてはコンセプトカフェの一種となる。
そして今、メイドカフェに限らず、様々なコンセプトのカフェが全国に出現している。
よく比較されるのはガールズバー。「コンカフェってコスプレガルバでしょ?」と思うかもしれないが、コンカフェには以下のような特徴がある。
・オリジナル制服がある
・チェキ撮影がある
・お絵描きオムライスなど萌え系メニューがある
・連絡先の交換がない
・インフルエンサーがプロデューサーのお店も多い
コンセプトへのこだわりは店によって異なり、コスプレをしているだけで、接客はガールズバーと変わらない店や、キャスト全員闇堕ちしてる問題児の店など、設定へのこだわりはまちまちだ。
本記事について
今回は私が秋葉原でコンセプトカフェを起業・経営・売却した内容を公開したい。
私はコンカフェ経営者をしていたとき、あまり他の経営者と情報交換をすることがなかった。
飲みに行っても建設的な話になることが少なく、雑談で終わることが多かったからだ。同じ街で商売をしてるので、なんとなくライバル意識もあった。
しかし、事業売却のときに様々な経営者と話をする中で、「ここはこうすればもっとうまくできたのか!」という気づきを多数得られた。
例えば雇用形態。キャストとの契約は雇用契約か業務委託契約になると思うが、私は雇用契約にしていた。
アルバイトだけで店を回すため、万が一のトラブルに備えて労災保険に加入しておきたいという意図があったからだ。またオープン当初にベンチマークしていた店がすべて雇用契約であった。
ただし、現在は多くのコンカフェが業務委託契約を採用している。
業務委託の場合は労働保険に入る必要がないので、労働保険料を支払わなくてよい。
キャストとの契約解除も容易だ。コンカフェは問題児が集まることも多く、契約解除が簡単にできたほうが揉めにくい。
どちらを選ぶかは経営者の判断次第だが、今の私であれば業務委託を選ぶだろう。
このように店の内部の仕組みは、ある程度多くの経営者と情報交換しないと手に入らないのだ。
そしてコンカフェの起業を考えている方は、コンカフェに実際に遊びに行って調査すると思う。
その際、キャスト、接客、内装、価格、メニューなどお客さんとしてわかる範囲のことは調査できるが、給与、雇用形態、求人、仕入れ、内装工事など表からではわからない。
実はその表から見えないことが、競争優位となっていることも多い。
本記事ではその「表からは見えない」部分も公開することから、情報を集める金銭的、時間的なコストを大幅に削減できると思う。
また具体的な数字を得られることもメリットだ。
例えば、バイトルでの1ヶ月のアルバイト応募数は当店はだいたい70件くらいであった。ラインやXからの応募を加えると月に90件くらいの応募がきていた。
他店の話を聞くとバイトル利用店舗は月50〜100件くらいの応募がボリュームゾーンとなる。
このように数字がわかることで、起業前の計画を立てやすいし、オープンしてからも自店が競合に比べて応募が多いのか、少ないのかがわかる。
少ないのであればバイトルの画像や文章を差し替えて反応を見るという対策を打てる。
このような具体的な数字は実際に経営しないとリアルな数字は出てこない。
もう一例挙げると、内装工事でも参考になるだろう。
内装工事は動く金額が大きい。
大きいにもかかわらず、業者が出す見積もりの各項目は素人からするとわかりづらい。
これは業者有利の取引となる。また他店の見積もりの詳細を確認するのは現実的に難しい。
そこで記事内では、当店の内装工事の明細も公開している。
この見積もりを元に、内装業者に出してもらった見積もりと見比べて、極端に価格差がある部分の説明を求める、という使い方もよいだろう。
不要に金額を乗せられている部分を見つけて、コストカットのために使用するのだ。
内装は金額が大きい分、コストカットに成功すれば有料記事の料金は一発でペイできるだろう。
今回記事を書くにあたり、起業、経営、売却をすべて書くと記事が膨大になってしまうため、起業編と経営・売却編の2部に分けて書こうと思う。
本記事は起業編となる。
コンカフェオープンまでのステップを以下のような内容で記載している。
・初期投資
・物件選び
・資金調達
・戦略のフレームワーク
・競合分析
・コンセプトの作り方
・クリエイティブ
・SNS
・HP制作
・スケジュール管理
・制服制作
・内装工事
・メニュー
・仕入れ
・レジ
・オープニングキャストの募集・面接
・キャストとの契約
・外立ち
・飲食店営業許可
・警察関連
・反社関連
今回の記事は主にコンカフェオープンまでの準備の内容になる。これからコンカフェを起業したい方にぜひ読んでいただきたい。
またリアルな起業の実状を書いているので、コンカフェの開業だけでなく、起業全般に興味がある方にもお楽しみいただけると思う。
ぜひ起業・経営に本記事をお役立ていただきたい。
※私が10年かけて起業・経営して得た知識、経験を公開するものですので、有料での公開とさせていただきました。ご了承お願いいたします。(コンカフェに1回飲みに行ったくらいの価格にさせていただきました。飲み放題3000円+TAX20%)
※有料記事は新聞図書費として全額経費に計上できます。ぜひ節税にお役立てください。
※M&Aにてコンカフェの運営会社を売却したので、経営していたコンカフェの店名は一応伏せさせていただきます。
※構成や文章能力につきましては、温かい目で見ていただけますと幸いです。
※内容に関するご質問があった場合や、記事に書ききれなかった新たな内容などは加筆修正していきます。一度購入していただければ、記事の購入金額が上がっても、追加料金一切不要で読み続けていただけます。
✓ 2024.02.11 レジに一部追記いたしました。
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