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おいしい廃墟

いつもの散歩道を一本外れたところに古ぼけた店を見つけた。
「おいしい廃墟」
彼女がそうなづけた。
うん。悪くない。そんな感じ。
「うちも、こんなふうにしようか」
彼女がいった。
勘弁、とぼくは断った。

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