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シェイクスピア「十二夜」(1601年から1602年)

「十二夜」という言葉の意味については調べてみたがよくわからなかった。たぶんそんなに難しくはないと思うが、なじみがない。

主人公はヴァイオラという女性。船が難破して双子の兄セバスチャンと生き別れる。お互いに、兄妹が死んだと嘆くが、実は両方とも生き延びている。
そんなことは知らずに、ヴァイオラはとにかく陸に戻り、男装して、オーシーノ伯爵に仕える。伯爵はオリヴィアという女性に恋しているのだが、色よい回答をもらえない。そこで、男装したヴァイオラを伝令に出す。
オリヴィアは伯爵には興味がないのだが、伝令にきたヴァイオラに出会い、相手が女性だと気づかずに恋をしてしまう。オリヴィアに言い寄られて困惑するヴァイオラは、オーシーノ伯爵に恋をしていたのだった。
そこにオリヴィアの叔父であるサー・トビーや、オリヴィアの求婚者であるアンドルーといった人々のドタバタもあり、全体的ににぎやかな喜劇になっている。

シェイクスピアの作品を読んでいると男性的というか、女性の地位の低さを感じさせる描写が多いのだが、本作はそういったところがなく、むしろ女性が中心になっている印象を受けた。
後半、かなり過激な暴力があるのだが、解説によると、このあたりから、シェイクスピアが悲劇を描くようになる前兆も見て取れるという。
自分はそこまでシェイクスピアに詳しくないので、作品の流れを踏まえてのレビューはできないのだが、ドタバタの恋愛劇として楽しめるのではないか。

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