『COCOON』June2024
①手術終え祠みたいな私にちいさな菓子が運ばれてくる 小島なお 連作中に生殖に関わる語とその手術の様子が描かれ強い印象を受けた。祠の比喩からは、神聖な、だが、空洞な感じが伝わる。小さな菓子の小さないたわりに、自らの痛みがこの程度なのだと痛感する。
②凍結し先延ばしした選択は躑躅の道に立ち現れる 小島なお 卵子凍結を指すのか。子を持つ選択を先延ばししても、無期限に先延ばしはできず、いつかは決めなければならない。それが躑躅の季節だった。赤く群れ咲く躑躅の花が主体に何かを促すようだ。
2024.7.5. Twitterより編集再掲