『白珠』2024年8月号
安田純生「補足のようなもの」
〈尾上柴舟の歌の初句の「生き残り」には与謝野寛や金子薫園など、落合直文を知る人が次々他界していく中、自分だけは寂しく生き残っているという感慨がこもる。〉
ここにあがっている人々の交流の深さに驚く。落合直文の持つ人脈の濃さ。
同論の、金子薫園が昭和二十六年、尾上柴舟が昭和三十二年没、というのも改めて驚く。二人共、歴史上の遠い遠い昔の人物という感じなのだが、戦後まで存命だった。それもそうだ。近代短歌史は案外短いのだ。『みだれ髪』から終戦まで45年しか無いんだから。
2024.9.6. Twitterより編集再掲