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カナダの学校に日本人が通ってみたら~Special Helper Dayとは何ぞや!

おはようございます、カナダ・BCはこれからいよいよ夏です!

BC・片田舎の学校のクラスには「Special Helper Day(または、Sharing Day)」という日が個々の生徒に順番に設けられています。今日はそのSpecial Helper Dayについて、ご紹介しながら、子育て、学校教育のヒントをつらつらと書いてみたいと思います。


【Special Helper Day】と【日直】の違い

ずばり、日本でいうところの「日直」です。みなさんは日直という言葉にどんな印象を持っているでしょうか?私の場合は面倒な記録(日誌つけ)があったり、クラス全員のノートを職員室に運ばされたり・・・・と雑用を押しつけられたイメージしかありませんでした。

しかし、ここに来て、同じような事をするのに、そのとらえ方・感じ方の違う結果にとても感動しました。

日直は、順番に指名された誰か1~2人が行います。仕事の内容としては、先生により様々ですが、だいたい先生のお手伝いや雑務を任される事が多く、個人的な印象ではみんなの代表でやらされている感が強いような気がします。

一方でSpecial Helper(以下、SHとする)は、やる事自体は主に先生のお手伝いなので、ほぼ日直と同じなのですが、そのとらえ方に大きな違いがありました。まず、SHは、先生からお願いされて、先生のようにプリントが配れます。教室移動等、列を作って移動するときは必ず1番前のポジションが与えられます。皆が床に座って話を聞く時に、先生の横でクッションか椅子を与えられ先生と同じようにできます。普段、学校におもちゃを持っていく事は禁止ですが、SHの日だけは何か1つだけ自分の特別なものを持って行く事が許され、皆の前で紹介することができます。

この「当事者の気持ちの差」わかりますか?SHには、生徒にある種の「特権」を与えることによって、特別感を得られるようにしているのです。でも、それは「何でも出来るという特権」ではないので、誇りを持って他者のために働く事の充実感を養いつつ、人前で何かをする事を恐れない自信を身につけさせながら、生徒の心をうまくくすぐるとい・・・非常に良い手法だと思いました。

今日娘がSHです。「この前描いた絵を持って行ったら?」と聞くと、『自分の作ったアートじゃダメなの。誰かからもらったり、自分で拾ったりした物じゃ無いと!』と言われました。そこで何を持って行くのか尋ねると、貝殻を持って行くとのこと。「私は貝殻が好きです。なぜならば形や色が大好きだからです。」とちゃんと英語でスピーチも考えていました。そんな貝殻を小さな容器に入れ、更にそれをお気に入りのポーチの中に他のアイテム(←持っていく必要の無いもの)と一緒に入れて持っていきました。こういうこっそり自分の特権を拡大解釈するところもまたかわいいなぁと思った朝でした。


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