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攻めの知財について、日経新聞の記事を見て感じたこと

こんにちは、知財コーディネート広場です。
度々で申し訳ございません。久しぶりの投稿となってしまいました(汗。


約1か月という時間軸でも、知財に関する情報はネットニュースなどで尽きることはありません。国をはじめ偉い方もその必要性について発信しています。


数あるなかのニュースで個人的に気になったのが一言で「攻めの知財」です。
なぜなら、知財=守りというイメージが先行するなかで、真逆の発送だから。また、以前に取材させていただいた複数人の経営者の口から出た「自分たちの武器を知財で守る」話も背景にあります。

今回は「攻めの知財」の実現に向けて動き始めている会社の取り組みから未来を予想してみました。一意見としてご覧いただけますと幸いです。




パナソニックホールディングスが、知的財産を他社と協業させるための資産に置き換えた

2023年10月11日の日経新聞で取り上げられていた以下の記事。

ざっくりいうと、パナソニックホールディングスは、守るべき存在の知財をあえてインターネット上でできる限りオープンにさせることで、他社との協業に活かそうというもの。


ちなみに知財に関する情報自体は、J-PlatPatなどから検索することができます。

ただ、大きな違いは専門的な用語などを極力噛み砕いた分かりやすい言葉に置き換えて公開されていること。専門家でなくても分かりやすく伝わるよう工夫がされています。それでも見る人によっては難しいのですが、J-PlatPatと比べれば、情報量含め確実に分かりやすくなっている印象です。


知財を通じた新たなマーケティング=コ・クリエーション(共創)実現のための挑戦

この考えは、ある取り組みの実現に足りていない要素を補いたい会社が、会社規模の上下関係、さらには業界間の垣根を無視して、協力を得て新たなアイデアを創出する取り組み、すなわちコ・クリエーション(共創)に通じます。


これもマーケティングの考えであり、アメリカでは約20年くらい前、日本でも15年くらい前から聞くようになったもの。著者は以前クリエイティブ業界にいましたが、2012年くらいには着目していました。


ちなみにコ・クリエーション(共創)を目的としたパナソニックホールディングスが公開しているサイトは以下からご覧いただけます。


双方の考えの一致度合を高めていくのが今後の課題。ただ、今後に攻めの知財の1つの方向性が見えた気がする。

もちろんこれがいきなりうまくいくとは思えません。



実際に日経新聞に書かれてましたが、あくまでパナソニックホールディングスの技術インデックスWEBサイトの目的は「お問い合わせをもらうこと」であり、全ての情報をだしているわけでないということ。



そのためどうしても実際の話し合いのなかで、認識のズレ(ミスマッチング)も発生しているようです。


しかし、従来の自分たちの武器を知財で守るという考えに対して、新しい価値を提供するための勇気ある1つの挑戦だと思いましたし、今後ますます競争が激しくなる中で、生き残っていくための1つの手段として、コ・クリエーション(共創)を実現させるためのパートナーと組むことは決して間違ってはいないと個人的には感じました。


唯一無二の知財に新たな付加価値を融合させて、選ばれ続けること。これは「攻めの知財」において1つの選択肢になるかもしれません。ただ、実はこの辺りの話も今にはじまったことではなく、以前から言われていたこと。本当に難しく、勇気のいることなのですが、今後さらに求められることになるのかなと今回の日経新聞の記事を見て個人的に感じました。

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