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千由昔話〜あとがき〜

トリックオアトリート
お菓子くれないと
イタズラするぞ🎃

皆様、Happy Halloweenでございます。

今でこそ渋谷の乱痴気騒ぎでお馴染だが、私が30年前にワーキングホリデーで行ったバンクーバーでは既に定着したものだった。

と言っても、渋谷のように無法地帯にはなっていなかった。これは、外でお酒を飲んではいけないと言う法律のせいかもしれない。日本のように路上で飲酒すると、ピーおまわりさーん、こちらでーすとなるので、パーティー(飲酒)は屋内に限られる。

ハロウィン当日は、お土産屋のシフトがあり職場にいたのだが前日より店員同士で盛り上がり、各々仮装することにした。私は猫になった。耳と尻尾をつけ、鼻の先を逆三角形に黒塗りし髭を描いて、そのまま仕事をした。

日本だとハロウィンが平日にぶつかるようだと繰り上げて週末に行ったりするが、バンクーバーは31日、たとえそれが平日でもという感じだった。

でもさ、平日みんな仕事やん?って思うよな?



奴ら気にしてないぜ!!



朝の通勤時、さすがに全身仮装で通勤する人はいないが、男女ともスーツ姿なのに顔は仮装(変わったお化粧やかぶりもの)スタイルで仕事に出かけていた。



Oh freedom!!



日本のお堅い会社でそんなことしたらオジサン上司に呼び出されガミガミ言われるに違いない。

仕事終わりに友人達とバーに繰り出すと、めちゃくちゃ本格的な仮装の人で盛り上がっていた。

その中の1人は特に印象的だった。貞子スタイルの髪の毛に襟ぐりのあいた白のワンピース、青白くお化粧してあるのだが、口元から胸元まで血糊が広がっている。しかも騒ぐでもなくスンっと座ったままである。暗闇で会ったらおしっこ漏らすぐらいの仮装。



気合いの入れ方がハンパないぜ!



私のなんちゃって猫なんて可愛いもんだった。中にはミュージカルのキャッツですか?というほどのリアル猫もいて2人で記念撮影した。知らん人だけども。

消防士、警察官、魔女、フランケン、狼男などいて楽しかった。知らない人同士だが、仮装が恥ずかしさをとっぱらってくれていた。みんなで楽しく飲んで帰宅。

街が汚されることもなく、DJポリスも必要のないハロウィンだった。


ここまでお付き合い頂きありがとう。もしもここを読んでいる30歳未満の方がいらしたら、ワーキングホリデーお勧めです。今は、30カ国に増えているしね。行かなきゃ損。

でもくれぐれも気をつけて。私は、危ない目には合わなかったけれど、それはただのラッキーだったと思っている。出発前に叔母がくれた手紙に「自分のことは、自分で守る」って書いてあったのだけど、もしも行く人がいるなら同じ言葉を送ります。


おしまい

※イラストお借りしました。mshumocmocさん、ありがとうございます。

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