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会いたい人に会える幸せ
2023年12月30日
今、わたしは一人暮らしの家で、一人でこたつに入っている。家にももちろん一人である。台所からは温かな空気と、優しい出汁の香りがしている。コトコト、がめ煮を作り、雑煮の下準備をしてひと息ついたとこだ。
傍から見ると、寂しい描写に見えるのだろうか。もしそう見えているのであれば、わたしは幸せであると声を大にして言いたいと思う。
初めてお正月らしい料理を自分の家で作っているのだが、飾り切りなど繊細な作業もあるし、確かに手間がかかる。でもその手間は心地よくも感じられる。食べてくれる人を思い浮かべ、おいしいと思ってくれるかなと想像したり、食材に込められた意味も考えながら作っていると、あたたかい気持ちにもなったからである。
2023年を振り返って
さて、今年一年を振り返ってみる。2023年が明けてから今日で364日経ったのかと思うと、あっという間だったと感じる。
ここ数年毎年、あっという間と言っている記憶があるが、例の如く今年も同じだ。振り返れば、色んな出来事があり、心動かされる瞬間も沢山あった。いいことも悪いことも含めて、2023年も楽しかったし充実していた。今ここにいることが出来て嬉しいと心から言える。
こうして振り返る中で、頭の中に思い浮かべられるシーンの、忘れたくない瞬間が多すぎて、心のシャッターをきっても容量が直ぐにいっぱいになってしまうことがもったいないな、とこの文章を書きながら思った。
仕事のこと
仕事では、転職して二年目となり、どうにかこうにか先の見通しも持ちながら業務にあたることができたんじゃないかと思う。新規事業の立ち上げや、業務の見直し、困難ケース対応等々・・・今思っても非常に濃い時間を過ごしたと思う。業務外の時間でもっと自己学習したり、研鑽できた部分もあったように思うから、そこは来年の課題として置いておく。それでも、仕事納めの時に、一月から昇級するとのお言葉を頂けたので素直に喜びたい。
経験と知識の結び付けの作業をすればするほど、将来の自分の力や自信が飛躍的に伸びていくことは今までの経験からわかっているから、来年はその作業を丁寧にしていければと思う。
私生活のこと
プライベートでは、趣味の登山で夏のくじゅうで幼なじみたちとテント泊をしたり、朝駆けをしたり、一人で思い立って雲海を見に行ったり。
これまで以上に山に魅了された一年だった。来年は本州の山に挑戦できたらいいなと思う。趣味のレベルアップ、楽しみだな。
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また、社会人になって、友人との関わり方も変わっている。そんな中、今でも定期的に会うことができる友人たちが数人いる。もともと複数人のグループに属するタイプではないので、個々の関わりではあるが、この友人たちがわたしは大好きである。友人たちがいるから、仕事等しんどいことも頑張れている部分もあるとも思っている。
話したいカテゴリーあるいは相談したい内容によって、連絡をとったり、会ったりする相手は異なるが、それぞれが持つ価値観や、言ってくれることばに励まされ、支えられている。
特に今年一年お世話になった友人がいる。
毎週一日以上は顔を合わせていたから、誰よりも話した相手だと思う。これといったトピックや共通事項がある訳では無いが、お互いに、無理なく過ごせる時間が心地よい。時に、悩みを相談し合うことがあったが、主観を入れずに相槌を打ち、落ち着いた頃にくすっと笑える冗談を挟んで、最後には頑張りを認めてくれる言葉をくれるから、本当に救われた。
わたしが一人暮らしをしてからは、家でご飯を食べることもあって、誰かのためにご飯を作ること、出来たおかずはきれいにできたほうを食べてほしいとか、来る時間に出来上がるように作ろうとか思えることの嬉しさを知った。
いろんな人と関わり、過ごす時間のなかで、初めて出会う感情がまだまだたくさんあり、これからも出会っていくのだろうと思う。いつまで経っても感情の揺さぶりには弱い自分だ。
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会いたい人に会える幸せ
さて、前置きが長くなったが、タイトルの言葉について。先述で、「今でも定期的に会える友人が大好きである」と書いた。
年末年始は、その友人たちと会える機会が多い。今年も12月に入って、会う約束をして何人かと会った。
連絡を貰うこともあったし、自分から連絡をすることもあった。学生時代のように”学校に行けば会える”というような環境はもうないし、それぞれの生活の違いも色濃くなっているから、時間は有限であるということ、自分からアクションを起こさなければ会えないのだということを思い知らされる。
会える時間が予定と予定の合間であったりもするから、互いに予定を調整して重ね、共有する時間が持つ意義はとても深く、大きいと個人としては思っている。
それは、互いに意図して会いたいもの同士である尊い関係性であることを認識するだけでなく、前回会った時からのお互いの変化や成長を感じたり、自身を振り返ったりでき、自分そのものの輪郭がくっきりする時間だと思うからだ。
会えた後は、「会えてよかった」「ありがとう」「またね」と言って別れる。少しずつ価値観や社会的な立場、家庭が変わっていっても、その気持ちは変わらないことに安心するとともに、これからも守っていきたいなといつも思う。
会えなくなる日が来るかもしれないから
職業柄もあるかもしれないが(命の終わりも、誕生も関わることが多い)、こうやって大好きだな、守っていきたいなと思える相手といつまでも当たり前に会えるわけではないんだと、歳を重ねるごとに肌で感じるようになった。
例えば、遠方への転勤、結婚、無いように願うが不幸事、災害等・・・どれも会えなくなる理由になりかねない。しかも身近で起きているから他人事ではない。
だから、会いたいと思う相手に連絡ができて、会えることが幸せだと強く思うのだ。その幸せを感じる機会が多い、この年末年始の時期もまた大好きだ。
でも、よく考えてみれば、年末年始にとらわれず、近くにいて会える範囲なのであれば普段の週末や連休に会っても良いはずである。年末年始はきっかけとして持ち出しやすさはあるけれど。
できることであれば、会える幸せを感じられる機会をもっと自分から作れればいいんだろうなと思っている。一緒に行ったお店、好きだと言っていたものに触れたときなどきっかけは何だっていい。ふと思い出して会いたいな、元気にしているかな、と思ったら連絡を取ってみようと思う。そして、今感じているこの気持ちを忘れず、会える幸せな気持ちを抱きしめ、大事にしたい。
大好きを伝える
今年よく聞いた楽曲の一つに、Mrs.GREEN APPLEさんの「Soranji」がある。2番のサビに「まだ伝えてないよ 今日の分の「大好き」を 未来でも変わらず届けられますように」という歌詞がある。
映画の主題歌でもあるから、その映像も相まってだが、いつ伝えられなくなるか分からないこの気持ちをちゃんと思う相手に届けたい、そんな思いがぎゅっと詰まっていて聞くたびに泣きそうになる部分だ。
歌にあるように、自分が感じた気持ちを大事にするだけでなく、友人や大切な人にも届けられたらいいなあと思うところです。
2023年、関わってくださった方々に最大限の感謝をこめて。
ありがとうございました。よいお年をお迎えください。
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