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「THE落ちこぼれ」が1ヶ月で英単語4000語(単語帳2冊分)を暗記した簡単な方法と60の法則(実際に使っていたノートを公開します)

【自己紹介】

僕は去年の12月にオーストラリアのメルボルン大学を卒業しました。メルボルン大学はあまり耳馴染みのない大学かもしれませんが、2019年の世界ランキング(Times Higher Education)によると、メルボルン大学は32位(東京大学は42位)で、一応トップスクールの中には入っている大学です。

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【参考:Times Higher Education World University Rankings】https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/2019/world-ranking#!/page/0/length/25/sort_by/rank/sort_order/asc/cols/stats

メルボルン大学」と聞くと元から頭が良いのではないか?というイメージを持たれやすいのですが、僕は「賢い」という言葉とはまさに真逆の人生を歩んできました。5歳から18歳まで野球に没頭し、毎日素振りをすることだけが正義だった僕の学力は落ちるところまで落ち、高3の県模試では偏差値28を叩き出しました。1日10時間以上机に向かっても県模試では、常、最下層。クラスでももちろん、最下位。

周りの友人からは「偏差値30製造機」と呼ばれていました。

大学入試も全ての受験校で全滅。浪人して再起をかけても、再度返り討ち。どの大学からも合格の2文字をもらうことはできませんでした。そんな「THE・落ちこぼれだった僕は、ある恩師と出会い、学習法を教わり、開花。一歩一歩、少しずつではありましたが、ゆっくりとメルボルン大学まで歩みを進めることができました。学習法の詳細に関しては、書籍の方をご参照頂けますと幸いです。

【偏差値28の落ちこぼれが全豪トップスクールへ 学力を飛躍させるパズル式学習法】

http://output-abstraction.xyz/puzzle-lp/

【本題】

今回は単語の暗記法についてです。数多く頂く質問の中でも、ダントツに多いのがこれです。

どうやって単語、暗記してますか?

TwitterのDM等でお答えしていたのですが、かなり好評だったのでNOTEでも公開しようと思います。

僕がメルボルン大学を目指し始めた当初、僕の英語力はある1点を境に全く伸びなくなりました。その時のIELTSのスコアはOverall 5.0。僕の記憶では、L: 5.0 R:6.0 W: 5.0 S: 4.5だったと思います (期限切れでデータがありません、ごめんなさい)。

これを受験したのは2015年の9月26日。僕がメルボルン大学に入学するためには、1ヶ月以内(2015年10月20日まで)に、最低でも6.0のスコアを取り、メルボルン大学直下の語学学校に滑り込む必要がありました。

スコアを満たさなければ、有無を言わさず、強制帰国。

日本の大学を卒業してから渡豪していたので、まさに背水の陣でした。今思えば非常にリスキーなことをしていたと思うのですが、僕がその後どうなったかと言うと、、、

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(エージェントの方に送信したメールにデータが残っていました)

その約20日後(2015年10月8日)にIELTSを受験し、ギリギリセーフ!!!!!無事に語学学校のプログラムに滑り込みました。

著しく伸びたのは、ListeningとSpeaking。Speakingに関しては2.0伸びていました。メルボルン大学に入学してから再受験した時も(R: 7.5 L: 7 W: 7 S: 7)と、スコアは一気に飛躍。英語力に自信がなくて当初はどうなるかと思っていた大学生活も、周りに助けてもらいながら無事に卒業することができました。

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僕は自分でも驚くほどのスピードで、英語力を一気に底上げすることができました。

英語学習で一番苦しいのは、自分の成長が目に見えないこと。

陸上など結果が視覚的に見えるものであればモチベーションも続きますが、そうでない場合は気持ちはどんどん減退していきます。

なので、英語を伸ばしたいと考えている人には定期的にスコアとして結果が目に見えるIELTSなどの受験をオススメしているのですが、一番気になるのは、どうやって英語力を伸ばすのか?の部分。英語の勉強をし始めた当初の僕と、開花した後の僕とでは、一体何がどう違うのでしょうか?答えはいたってシンプルです。

それは、圧倒的単語力不足。

そして単語は単語でも、「使える語彙力」の不足。

当初の僕には「実際に使える単語」は少なく、実用範囲は極僅かでした。IELTSはいかに使える英語力を身につけているかを測る試験なので、当然ながらそこが評価されます。

「あ、これ知ってる!」ではお話にならないのです。

単語は英語を構成する最も基礎的な要素。「使える単語」が頭にあれば、トレーニング次第ではリスニングもライティングも、そしてスピーキングも同時に伸ばすことができます。逆に単語力が圧倒的に欠落していると、英語で表現できる範囲は限定されてしまうので、英語力はそこで止まってしまいます。

でも、いざ単語を覚えようとしても、膨大な単語数の前にどこから手をつけて良いかわからなくなることってありませんか?

似たような単語に何度も遭遇し、1文字違うだけで意味が大きく変わってしまって混乱したこと、ありませんか?

「こんなん覚えられるかぁぁぁあああッ!!」と発狂したこと、ありませんか?

これ、全部僕です。

単語を1つ1つ覚えていては時間はいくらあっても足りないし、キリがありません。その間に留学の期間もきっと終わってしまいます。覚えなければならないことと、区別しなければならないことが多すぎてメンタルは大きくすり減るし、モチベも続きません。自ずと英語力の成長もそこで止まってしまいます。そんな非効率的なことに、膨大な時間も莫大なお金も投じたいと思う人はいないはず。

「英語力」という一生モノの力を身に付けるために、みんな必死に頑張っているはずです。

僕が行ったのは、単語の本質を考えてシンプルにすること、そして実際に使えるようにすること。メルボルン大学に入学すれば、きっと今の学習法や英語力では間違いなく戦っていけないと思ったからです。

4000語という、単語帳に換算すると約2冊分の量を、僕は1ヶ月に満たない期間で暗記し、実践レベルにまで引き上げました。

はっきり言って、1ヶ月の叩き上げなので、付け焼き刃です。

本当にそれを自分の英語力として身につけるためには、これからお伝えする方法を長期間刷り込む必要があります。瞬時に英語力が飛躍する魔法なんてものは、残念ながらないのです。

しかし、自分の英語力の"底上げ"を短期間で行うことは1ヶ月でも十分にできます!

「確固たる英語力を身に付けたい!」

「留学に来たけど、私の英語力全然伸びてない…」

「こんなはずじゃないのに…」

そう思っている人の背中を少しでも押すことができればこの上なく幸甚です。

僕がたった1ヶ月で4000語の単語を暗記、実践レベルにしたその方法とは…



1. 単語の接頭語を覚える

2. 例文を音読(シャドウイング)しまくる


たったこれだけです。たったこれだけですが、物凄い効果があります!


1. 接頭語覚えたら単語力は飛躍する

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接頭語とは、単語の始めや末尾についている、アレです。

例えば、Enclosure(囲い込み)という単語は「en」「clos」「ure」の3つの部分に分けることができますが、接頭語とは、Enclosureでいう「en」と「ure」のことです。

接頭語にはそれぞれ「en: 〜の状態にする」「ure: 動作や物事の経過,結果を表す状態を名詞にする」など、ラテン語に由来する意味を持っており、今回であれば「clos: 閉める」+「en: 〜の状態にする」+「ure: 動作や物事の経過,結果を表す状態を名詞にする」なので、意味は「囲い込み」になります。それぞれの接頭語を理解しておくと、見たことのない単語に遭遇しても意味を推測することができます。

また、単語は基本的にこの接頭語を入れ替えることで構成されているため、1つ覚えるとその他の単語を覚える時に応用が効くようになります。

例えば、「en」の部分を「dis: 否定」に変えると、clos(閉める)+dis(否定)→「完全に開く→暴露」の意味を持つDisclosureになります。

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単語を眺めていて「あれ、この単語さっき覚えたやつとめっちゃ似てない?(汗)」となるのは、これが原因です。

4000単語を1ヶ月で暗記するには、僕の経験上、60の法則を知っておけば十分です。

60の法則は多いように感じるかもしれませんが、1日にたった10個覚えてしまえば、6日間で完遂可能です。それが1ヶ月後には4000語に膨れ上がり、将来的には数え切れないほどのものになります。

森を切り倒す前に、最初は斧を研ぐの同じことです。

メルボルン大学に入学後も、僕はこれに何度も助けられました。単語の本質を考え、応用し、学習効率を上げると、英語力はその後びっくりするくらい伸びていきます!

僕が実際に使っていたノートをわかりやすくまとめてPDF化しているので、以下からダウンロードして使用してください。僕なりのまとめ方・覚え方なので、少々雑な点や細かい点などあると思いますが、温かい目で見守って頂けたらと思います。

【著作物なので、外部漏洩並びに許可を得ない外部への記載、明記、複製は固く禁じます。見つけた場合は法的処置をもって対処いたしますので、十分にご注意ください】


2. 単語は暗記するだけでは意味がない

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また、実践レベルに引き上げるためには、単語の暗記だけでは足りません。

実際に使う必要があるのです。

高校・浪人時代、机に10時間向かい続けても僕の学力が一切伸びなかったのは、頭に入れた情報(インプット)を実際に使って(アウトプット)いなかったからです。

ウサインボルトから超高速走法を学んだからといって、すぐに走れるようになるわけではありません。頭で考え、実際に走らなければただの空想で終わってしまうように、インプットする時に使う脳の場所と、実際にその情報を使用する時に用いる脳の場所は異なるのです。

頭に入れた情報は主に右脳で処理され、アウトプットする際は左脳が活発化すると言われています。つまり、使う練習をしてあげなければ、実践的な英語力は身に付かないのです。

それがここでいう、音読(シャドウイング)です。

音読はまず文章を見て、英語の情報を頭に入れます(インプット)。そしてそれを実際に発音し(アウトプット)、そしてその自分の声をさらに聞くこと(インプット)になるので、インプットとアウトプットを自然に繰り返すことになり、結果として、英語を司る脳の全分野を刺激するので、英語力がグッと伸びるのです。

ここで注意しなければならない点が3つあります。


2-1. 音読する英語の文章は、全てワカル状態

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音読する英文の中にわからない単語や、文法的に繋がりが見えないまま音読してしまうと、英文が頭の中にほとんど入ってこないので、結果として音読の効果が薄れてしまいます。音読をする前にその英文の中身は徹底的に調べておいてください。


2-2. 英文は短くて簡単なものを使用する

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ここでの目的は「単語を実際に使うこと」であって、難解な英文を読み解くことではありません。特にIELTSのListeningやSpeakingでは簡単な表現が8割使用されていて、難しい言葉はあまり出てきません。簡単な表現をいかに駆使できるかを問われる試験でもあるため、時間を効率的に使うためにも、必ずこのルールは守ってください。


2-3. できれば音声付き教材を使用し、話者の話している通りに発音する

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最初は単語の音がわからないので、音読もそこで躓いてしまいます。Listeningに関しても、仮にその単語を知っていても音を知らなければ別の単語に聞こえてしまうため、音読(シャドウイング)で音を脳に刷り込む必要があります。

脳が英語の音を認識するようになると、Listeningも、Speakingも、そしてReadingも一緒に伸びていきます。実際、メルボルン大学に入学した後はReadingの対策は一切していませんが、僕のReading力は急激に伸びました。もちろん、単語力が向上したことや大学で超多読しなければならない環境に置かれていたことが大きな理由だとは思いますが、そこに追加ジェットを積んだ飛行機のように、グングンと伸ばしていくブースターとなるのが、音読(シャドウイング)です。

ちなみに僕が使っていた単語帳は「速読英単語〜必修編〜」「速読英単語〜上級編〜」です。どちらもボロボロになるまで使い倒しました(大変お世話になりました)。

そして、もう1つオススメなのが、同時通訳の神様と呼ばれる國弘正雄氏著の「英会話 絶対音読〜標準編〜」。コンテンツ内の全てが中学英語で構成され、意味もすぐに入ってくるので、音読の練習には最高の教材でした。

國弘氏の著作に「國弘流 英語の話し方」という本があるのですが、音読がなぜ英語力を飛躍させるのかについて詳しく書かれているので、興味がある方はぜひ一読してみてください!

以上、僕が1ヶ月間で英単語4000語を暗記、実践レベルまで飛躍させた方法です。おそらく僕だけの中で完結している部分も少なからずあると思うので、疑問点等あればコメント頂けると幸いです。


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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