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人生を面白くしてくれた「演劇」のススメ

「人生って自分が思うより短い。」これは最近思っていること。

ぼーっと過ごして1日が終わったり、仕事に明け暮れたり、アルバイトをしたり、過ごし方は自由な日々。

「あなたは人生で夢中になったものに出会っていますか?」
日常の中で、本当に好きなものを見つけて、夢中になれるって貴重で尊いものだと感じます。

私が見つけた好きなものの1つが、演劇
大学時代に演劇サークルに入ったことがきっかけでした。原体験とともに、私が夢中になった演劇の魅力をお伝えします!

本題に入る前に……


演劇を紹介する際、演劇自体はわかるけど、作り手の流れや組織構造が理解しにくいと言われることが多いです。まずは、演劇の組織図と役割を紹介します。
(読み飛ばしていただいても構いません……!)


脚本家(脚本家と演出家が兼任する場合が所属していたサークルでは多かったです)が脚本を書き、企画責任者として企画を立ち上げます。そして、必要なチームを構成しそれぞれのチームリーダーを任命します。チームリーダーがメンバーを集める流れです。
主に結成されるチームは、稽古場と、裏方である舞台・照明・音響・衣装・宣伝美術・制作チームです。裏方は、舞台監督が中心となってコンセンサスを図ります。

演劇組織図

稽古場は演出家(脚本家)、演出助手、役者から構成され、脚本をもとに稽古をします。
スタッフ(裏方)は、それぞれ脚本家と会議をして演劇の目指す方向性やストーリーの世界観作りで必要となる役割を洗い出し、すり合わせて制作物や照明や音響といった演出効果を作っていきます。ここから、私の原体験となる演劇の魅力についてお伝えします。

① 0→1でアイディアを形にするって面白い!!

演劇の面白さの1つ目は、すべてオリジナルということ。演劇作りはメンバーのアイディアを掛け合わせ、1つの舞台の形にして、たくさんのお客さんを感動させる集大成である点です。
各チームは脚本に合わせ、演劇の世界観を表現するために、制作物を作ったり演出技法を考えたりして試行錯誤します。私は役者が着る衣装作りを担当することが多かったため、架空の演劇を例にとり衣装の役割や工夫をご紹介します。


演劇例:楽しそうな世界観に見えるが、物語が進むと仲間全員が裏切る怖い話
衣装による世界観の表現:スカートは白いオーガンジーの生地をベースにして、そのなかに紫や黒の布を混ぜよう!など


上記の例のように、演劇の物語や世界観を表現するために、様々な面で小さな工夫を盛り込みます。人によって浮かぶアイディアが異なるため、会議で意見を出し合い、アイディアを組み合わせて衣装を完成させます。

私は一度だけ衣装制作のリーダーを務めたことがあります。現実世界と絵本の世界が存在する演劇で、2か月で30着のオリジナル衣装を作りました。ほぼ毎日ミシンを走らせないと終わらず、仲間に助けてもらいながら何とかやり遂げた思い出の作品です。
初めてのリーダーでうまくいかないことが多く、つらすぎて涙も出ないってこういうことかと思うほどでした。ただ楽しい瞬間もあります。仲間が持ってきてくれたアイディアで作った衣装が最高に格好よかったり、本番の舞台で自分達が作った衣装がキラキラ輝いて見えたり、それはもう幸せです!

苦しいことも多いけれど、仲間と作るクリエイティブな作業は本当に楽しく価値のあるものだと感じました。
演劇にはじっくり見ないと気づかないような小さな工夫が盛り込まれているので、そのような工夫を想像しながら観劇してみると演劇を120%楽しめます!ぜひ!

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② チーム全員が全力になる熱量って凄まじい!

演劇の面白さの2つ目は、演劇集団のものすごい熱量です。
分が見る側に立ったとき、熱量がすごいと感じるのはエンドロールで、感動に包まれた会場の雰囲気と達成感に満ちた役者の表情にぐっときます。

観客には見えなくても演劇を作る過程には多くの苦労と努力があり、私は作り手の「やってやるぜ」という熱量がとても好きです。

特に稽古場の熱量はすごいです。2か月間、授業以外の時間をほぼ練習に費やし、全身全霊を演劇に注ぐためチームの連帯感が尋常ではありません。練習は驚くほどハードで厳しいです。所属していたサークルでは、チーム全体でうまい雰囲気作りや演劇ができていないと演出陣に怒鳴り散らされます。衝撃的な事件として、演劇への気持ちが強すぎて、練習室の窓が割れてしまうことも……

全体の前で、ひとりで怒られることもありメンタルも相当やられます。そのためみんなで励まし合い、アドバイスし合うことで何とか踏ん張っていました。できなかったことができるようになった人がいると全員で喜んだり、チーム全体で褒められると嬉しくて涙したり、強い、強い絆がありました。

演劇の本番前には、サークルの文化で、気合を入れるためにみんなで歌を歌います。ひとりの掛け声を合図に、全員が集合し全力で。息ができなくなるくらいもみくちゃにされるのですが、これまでのつらい練習や楽しい思い出が蘇ってきて、歌うみんなの目には涙が浮かんでいました。
ひとりひとりの全力が強い絆と感動を生む、人生でこれ以上に印象深い経験ってきっとないだろうなと思います。

演劇

これが私が好きな「演劇」です。クリエイティブで熱くて、面白い
演劇に出会ったおかげで、熱くなれる自分・ありたい自分を見つけることができました。まずは鑑賞から。あなたの人生を面白くしてみませんか。

※添削していただいたので、読みやすくなりました!

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