期末試験を2日で用意する女。
明日が期末テストだと思い、二日前にようやく―そして、追い込まれるように試験勉強を始めた。
勉強をしたくないわけではない。嫌いなわけでもない。
でも、勉強ができないのだ。
理由は、頭の中では常に様々な考えごとで溢れかえり、しかも、思索がどんどん広がっていき、分野を超えて興味の範囲が広がり続けていくからだ。
たとえば、4月ごろは哲学と心理学の本を読んで、大学の課題(プレゼン)を直前まで放置し、2日ほどで大急ぎで仕上げたものだ。
最後の授業が終わった日には、大学の授業から解放されたという思いで、下記のことをこなしていった。
ボキャビル
運動
数学
言語学
文学
とつぜん、市場調査のことを思い出す。
アーギュメント・シンセシスのための論文、探しまくり、読みまくり
経済学
でも、こんなことをしていてはいつまでも試験勉強をしないと思い、私はこの娯楽を2日でやめた。なぜなら、書物を読んでしまえば、それに触発されて思索がとまらなくなり、何時間でも何日でも考えたり調べ物をしたりするからだ。
それで、一切の読書を止めて寮に引きこもったのだけれど、何もなくても思索ができるのである。
勉強をはじめるけれども、違うことで頭がいっぱいである。ちょっと興味が出てきたなと思っても、そこから今度はアイデアが溢れ始める。
ノートの端にアイデアを書き留めるも、どんどん溢れてくる。どんなアイデアかを説明するためには膨大な説明が必要なので省くけれども、将来において実行していきたいと思うものだ。
そんなこんなで、勉強していても、試験のための勉強をしているのはほんの僅かである。
それで、追い込まれて二日前にぐいぐいと重い石を転がすように勉強をはじめた。そのため、いかにして「楽」をして「点を稼ぐか」という戦略を働かさざるを得ない。
テストに無関係の情報は一切排除し、ひたすらテストの「点の足し」になる情報だけを集めてゆく。
それで、「ああ、これは明日までに覚えきれないなぁ。まぁ、テキトーなことを書けばいっか」と思って、ふとカレンダーを見る。
ん?
今日は、6日?
試験は、8日じゃなかったっけ?
・・・? じゃあ、試験は明日じゃない??
あと2日あるかも!?
私は期待を胸に、スケジュール帳を引っ張り出した。
・・・・・・・・・!!!!!!!!!
やっぱり!
1日猶予を貰えた。
ありがとう。
わたしの脳みそ、ありがとう!
これで「点を稼げる時間が増えた」
私はニヤリとした。
でも、これが私のいけないところで、それを知った途端、自分の周りに張り巡らせていた制限を外すのである。
ちょっと文章を書いてみたり、ダラダラと試験に必要のないところまで読んでしまうのである。
この嬉しい誤解の喜びにあふれた私はすっかり試験勉強のための論文を読む気分ではなくなったのである。
でも、私は試験の用意はここ1年ずっとこのような感じで、実質的には試験の2−3日前か、1日前に用意をはじめる。でも、その数週間前からテキストは目の前にはあるのだ。心配症なので試験を実物以上に難しいものだと想定して準備を進めようと、不安でいっぱいになる。ただ、私のこのような性質のために実際はテキストを見ながら思索をしているため、実際は3日くらい前に試験に無関係なものを排除しはじめ、2日くらい前に自分を試験のための勉強へと押しやり、1日前に試験のポイントを脳みそに叩き込む。
私はやはり自分のペースで、自分のうちから溢れるままに勉強した方が性に合っているようだ。でも、カリキュラムに合わせてやっていく能力を磨くことも大切で、逆に試験やプレゼンのようなゴールがないと、私はいつまでも四方八方に関心を向けて、鉄砲を撃つように様々なことをやっていくばかりである。だから、強制的に何かをさせられて、作品(答案やプレゼン)を作るということも大切なのだ。
でも、私はクラスメートと話すのも苦手だし、集団より一対一の会話の方がリラックスできるので、クラスよりは先生と対面で課題を進めていく方が好みではある。というか、私は学校ではなく社会人として勉強を進めてきたので、独習と個別ばかりやってきたのが大きいからだろうと思う。
でも、まぁ・・・自分の性に合わないことから学べることや気づくこともある。たとえば、私は授業中に先生の話を聞いていないということに気付いたので、先生の言っていることをメモするようにした。でも、メモをしても頭に入っていないということがさらに分かった。ただ、メモをしないと今度は脳内がまったく違う世界へぶっ飛んでしまうので、メモをすることによって、授業中に授業の他のことを考えないような対策を打った。自分の苦手なことをやっているがゆえに、自分の弱点を知り、さらには対策能力まで磨かれる。
ああ、こんなことを書いている時間があったら試験勉強しろって?
追い込まれるからこそ、本気になるのでしょう。
そろそろ寝るかな❓
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