見出し画像

子どもに自分専用の人形を持たせてみる

「グリーンバレー等々力保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
1歳児から5歳児までの49人の子どもたちと過ごしております。

1歳児クラスの担任の発案で、クラスの全員に「マイドール」としてお人形を与えてみました。
モノを大事にする心を育み、自分のモノと他人のモノの違いの認識を促せるのではとの考えからです。

全部おなじ形のお人形なので、お名前フダをつけてあります。

画像1

1歳児ですので、興味を持つ子もいれば、興味を持たない子もいます。
面白いもので、お人形に興味を持つ子には性別も月齢も関係がありません。
子ども達はお人形をだっこしたり持ち歩いたり、月齢が進むとお人形を赤ちゃんに見立てて「ゴッコ遊び」をします。
そうやって、他の子がお人形で遊んでいる姿を見て興味を持ち始める子も出てきます。

お人形はウォールポケットに入れて、いつでも出し入れできるようにしていました。
登園するとすぐに自分のお人形をずっと持ち歩いている子もいれば、お昼寝の時に必ずお人形を抱っこして眠る子も。

お昼寝の時にお人形を近くに置いてあると窒息の可能性もあるので、子どもが寝入った頃にお人形は少し離れたところに置いておきます。
子どもは起きると「だっこしていたお人形がない!」と泣いたりしますが、安全のためなので仕方ないですね。

月齢が進んで手先が器用になると、お人形の洋服を着せたり脱がせたりする子も出てきます。1〜2歳児には難しい動作です。

画像2

脱がせたお洋服を本物のせっけんと水を使って手洗い洗濯させてみたりもしました。ほとんど水遊びの延長ですが1〜2歳児にとっては貴重な体験です。お人形があることで派生的に遊びや経験が生まれます。

基本的にクラスの方針は担任に任されるので、マイドールが必ず保育園で行われるというわけではないのですが、保育士が試してみたい保育は無理ではないものであれば割とあっさり許可が出たりします。
ちとせ交友会では「子どもの自尊自立」を目指していますが、保育士についても同じスタンスなのかもしれません。


等々力