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ひらがなの読み書きを無理なく始めるための、保育士の試行錯誤

「グリーンバレー等々力保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
1歳児から5歳児までの49人の子どもたちと過ごしております。

子どもたちは絵本が大好きで、読み聞かせをしていると自然に文字に興味を示します。
せっかく芽生えた興味ですから、文字の読み書きを教えてみようと思うのですが、やらされている感があればイヤになってしまう子もいるので、子どもの自発性を促しながら楽しく文字を習得できるように、試行錯誤をしています。

新聞紙の中から文字を見つけよう

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新聞の記事の中から知っているひらがなを見つけて、丸をつける遊びです。ゲーム感覚で文字を楽しむことができます。
上達したら「自分の名前」とか「すきな食べ物」など、知っているひらがなの数を増やすと難易度も上がります。

ゲームとしての面白味もありますが、大人が読む難しそうな新聞を少しでも理解できたということが嬉しいようです。

お絵かきと指の発達

文字を頭で理解していても、指先の器用さがまだ未熟であったり、筆圧足りないために、子どもが文字を書くことを難しく感じてしまうこともあります。
成長すれば解決する問題ですので、あわてて練習する必要もないのですが、日常的に行うお絵かきやおりがみなどで、指先を使って少しづつ力がつくように促します。
子どもが興味があるようでなら、線や丸を書くドリルを与えてみることもあります。

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ドリルは小学生のお兄さん・お姉さんがやる、憧れのものととらえている子どももいるので、子どもが率先してドリルをやりたがることもあります。

絵日記をはじめてみる

今の年長クラスの子どもたちが年中クラスのころから、少しづつ絵日記を書くことをはじめています。

まずはお絵かき作品の背面に自分のお名前を書かせ、子どもが文字を書くことに慣れてきたところで絵日記を勧めてみました。

もちろん、いきなり文章は書けませんから、最初は子どもと保育士が一緒に文章を考えるところから始めます。
考えた文章を保育士が薄く書いて、その上を子どもがなぞり書きしたり、別の紙に保育士が書いた文章を見ながら子どもが写し書きをします。

興味がある子どもには、お手紙を書いたり、オリジナルの図鑑を作るように誘ってみたりします。

あまり文字に興味を示さない子どももいますが、お友達が書いているところを見ると「書いてみようかな」と興味を示して、書き始めることがあります。
その興味を崩さないように、少しずつ促せればなと思っています。

興味が無い子に無理に文字を書かせることはありませんが、ひらがなの読み書きに慣れておくと、小学校に上がった時に勉強に慣れやすく、スムーズに学校に馴染めるのではないかと思うので、ちょっとづつ促しています。


等々力