保育園の栄養士、保育に1日参加する
「グリーンフィールド上野毛保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
0歳児から5歳児までの45人の子どもたちと過ごしています。
保育園の業務改善の際に、園でやってみたいことをアンケートで募集したことがあったのですが、その中で、普段は給食を作っている栄養士から「じっくりクラスの保育に入ってみたい」という提案があり、「栄養士の保育参加」を実行しました。
栄養士が1日に1人、希望したクラスに保育のヘルプとして参加します。
小さな保育園なので、人手が足りない時に栄養士に保育のお手伝いをお願いしたことは何度もあるのですが、本格的に丸1日入るのは初めてです。
栄養士、0歳児クラスと一緒に公園へ
その日、栄養士が入ったのは0歳児クラス。天気が良かったので午前中は公園に行きました。
公園までは月齢の浅い子はバギーで、歩きがしっかりしている子は保育士と手を繋いで徒歩で向います。
向かったのは園から500mほど離れている公園。バギーの通れる安全な道を遠回りをして、実際は800mほどの距離でした。大人でも「ちょっと歩くなぁ」という印象なのですが、0歳児クラス(実年齢は1歳くらい)の子どもでも歩ききった子どもが2人もいて驚きました。その後も疲れを見せることなく元気に遊んでいます。
普段、教室の中の様子しか目にしていないので、「これだけ歩いて体を動かしていればお腹も空くし、疲れて機嫌が悪くなることもあるよね」と、当たり前のことを改めて発見したのでした。
ごはんの食べ方も一人一人まったく違う
給食の時間には子どもの食事の介助をします。
栄養士がスプーンを持って「あーん」としても、お顔を背けてなかなか食べてくれない子がいました。
困っていると保育士が交代してくれて、スイスイ食べはじめるのです。驚いて様子を見ていると、その子は一度お顔を背けるものの、背けたお顔の先にスプーンをもっていくと食べてくれるのです。
また、2歳児クラスに入った際に、食べ終わりそうなところでとてもゆっくり食べている子どもがいたので、栄養士は「もう食べるの飽きたのかな?お食事切り上げようかな」と思っていたところ、保育士が通りかかり「もっと食べたい?おかわりあるよ」と声をかけました。するとその子はニッコニコの笑顔に。
その子は「これもっと食べたい」と思うと、ゆっくり食べて保育士から「おかわする?」の声がかかるのをじっと待っていたようでした。
行動のひとつひとつに、保育士の子どもに対する毎日の試行錯誤の詰み重ねと、普段からのしっかりとした観察に感心しました。
小さいながらもお世話好き
また、0歳児クラスの中に、お友だちの困りごとを気がついてあげられる子がいました。
他の子がお布団をしくことができなかったらやってあげようとしたり、給食の時、自分の分だけではなく、他の子どものエプロンも持ってきてくれたり。
この時期の0歳児クラスの実年齢は1歳程度で、「歩けるようになった赤ちゃん」という認識でしたので、幼いながらに「誰かのお世話をしてあげたい」という気持ちがあるものなのですね。
改めて、保育士さんはすごいな
子どもに万が一でもケガをさせられないので、保育をしている間はとても緊張してその日はヘトヘトになりました。
常々思ってはいましたが、改めて「保育士さんはすごいな」と思ったのでした。
また、折を見て、保育士が給食室に入ってヘルプをする企画も予定中です(本園の保育士さんは毎月最近検査を行っているので、給食室に入っても大丈夫なのです)。
(保育士が給食室のお手伝いをした時の記事は以下↓)