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保育園での食育、食べ物がどのようにできているのかを学ぶ

「グリーンフィールド上野毛保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
0歳児から5歳児までの45人の子どもたちと過ごしています。

園の栄養士は毎日、子ども向けに明日の給食の〈献立ボード〉を書いてクラスに張り出しています。
ボードを持ってクラスに入ると子どもがたくさん寄って来て、

「明日の給食なーに?!」
「やったー! ◯◯がある! たのしみー!」
「えー。ぼくこれやだー!」

と、口々にお話しをします。

お話しをしていると、給食で何度も出ていて口にしている食材でも、子どもが認識していない食材があるので、献立ボードといっしょに食材を紹介するプリントを張り出すようにしました。

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子どもの給食で魚が姿のまま丸一匹出ることは珍しいので、お魚の姿の写真を張り出しました。
子どもたちは興味津々であっという間に魚の名前と形を覚えてしまいました。

そうならばと、給食に関わる食材について紹介するプリントを張り出しました。

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保育士にもお願いして、栄養士が食材を説明する時間を月数回作ってもらい、子どもが楽しめるようにクイズ形式でお話しをしました。

「レタスとキャベツは似ているけど、違いはわかる?」
「(乾物している春雨を見せて)これなーんだ?」
「こんにゃくって何からできているか知ってる?」

子どもにあまり人気の無い食材でも、改めてクイズにしてお話しをすると興味を持ってくれることもあり、そのまま気分が乗って給食の時に食べてくれることもあります。

子どものために始めた時間ですが、いざプリントを作ってみると、調理のプロである栄養士ですら知らないことも多くて驚きました。

子どもはなんでもすぐ覚えてしまうので、次々に新しいプリントを作ってとお願いされます。嬉しい悲鳴です。

食材についてのお話しをしていると、子どもたちから「自分も作りたい!」と言ってくれるので、クッキング活動を行うきっかけになったりもします。

グリーンフィールド上野毛保育園は規模の小さな保育園なためか、栄養士でも子どもとの関わりが多く、子どもたちも栄養士を「保育士の中の1人で、ごはんを作る係の人」という認識で親しく接してくれます。

栄養士は給食を作るのが仕事ですが、調理室だけに閉じこもらず子どもたちと関わることで、新しいアイデアが湧きますし、明日の仕事の活力になります。

給食やふれあいを通して子ども達のすごく良い笑顔が見れるのが、栄養士の元気の源になっています。


上野毛