「うつ病は脳の病気」という言い方、やめません?

日本フォーカシング協会、フォーカサーの集いin福岡で、池見陽先生が言われたことで興味深かったのは、現在の「生理学主義」の蔓延に疑問を呈した点だった。

身体は絶えず環境と相互作用している。

しかしそれをすべて「神経学的」説明でまとめていいのか?

「身体の」反応に注意を向け、感じ取り、更に反応していく主体としての「私」は存在する。

私が思うに、「うつ病は脳の病気」という言い方、やめません?

確かに脳内の生理作用はある。

しかし、それを受け止める「私」がいる。

その私が、意識的、無意識的に、更に「反応」した結果としての「二次症状」を我々は体験している。

更に言えば、そういう人を周囲がどう受け止めるかも影響した「三次症状」。

ともかく、向精神薬がどれだけ発達しようと、病院で長期間伏せるしかない患者さんはいるわけだし、社会復帰しても、薬だけではバランスが取れない人は多い。

それって、その人の「認知の歪み」を解消すれば「社会適応」できるのでしょうか???

今より薬が「もっと」発達したら、確かに軽快する人は増えるだろうし、その価値は否定しない。

しかし、「それでも」心身が不調な人は、決していなくならないだろう。

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