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なぜ叱るの?

ありがとうございます。元中学校教師のちーたろう先生です。

私の記事では、子育てに奮闘するお母さんやお父さんに向けて、今日からすぐに使える教育法や、大人にも通じる学習方法などをお伝えしていきます。

今回は『なぜ叱るの?』というテーマでお話します。

親は子を叱ります。
それは親子であれば当然のこと。

だけど、なぜ叱るのでしょう?
「子どもが良くないことをするから」
と答えるのなら、それは不適切です。

なぜなら『子どもが良くないことをしたときに』叱るのであって、
これは理由ではなく、タイミングだからです。

子どもが良くないことをしたときに、なにか理由があるから叱るのです。
叱る理由とは何でしょうか?


~感情で叱っていませんか?~

子どもに叱るとき、ひどく激高して叱る親がいます。
そこまでする必要はあるのでしょうか?
ただ、怒りを発散したいだけになっていませんか?

叱るときに冷静に判断してほしいことがあります。
怒りがあるから叱っているんじゃないか」と。

怒りの感情は叱るときには不要です。
なぜなら、怒りを伴った言葉は子どもに伝わらないからです。
子どもは大人の怒りを感じると心を閉じます。自己防衛です。
そして、なぜ叱られたのかはわからないまま、
「叱られるのはいやだな」と思います。

その後、子どもは叱られないように行動します。
叱られないなら、また良くないことをするのです。
これでは、なにも解決していないのです。

叱る≠怒る ということを覚えていてください。


~良くない行動は、なにが良くないのか~

結論を言うと『子どもの行動を変えたいから』叱るのです。
子どもが良くない行動をしたとき、
その行動を繰り返してほしくないから叱ります。

前述したとおり怒りを伴って叱りつけると、
叱られないように行動を改めるかもしれません。
『子どもの行動を変える』という目標は達成できていそうですが、
叱られないとわかると、また良くない行動をしてしまいます。
結局は、子どもの行動を変えることはできていません。

どうすればいいのか。
『良くない行動は、なにが良くないのか』を子どもに伝えるのです。

例を挙げます。
スーパーで子どもが走っているとき、親は叱ります。
なぜスーパーで子どもが走るのは良くないのでしょうか?
●走ると他のお客さんに不快に思われたり、ぶつかったりして迷惑だから。
●走って転んだらその子がけがをして、いやな思いをするから。
●子どもが他のお客さんから疎まれたり、けがをしたりしたら親は悲しいから。
他者の視点、子どもの視点、親の視点などから、複数の理由があります。
これらを伝える/確認するようにしたほうがいいです。

テクニックとしては『子どもに考えさせること』です。
親「〇〇が走ったら、他のお客さんはどう思うかな?」
と子どもに考えさせます。

Yes/Noで答えられないオープンクエスチョンはむずかしい場合もあります。
そういうときは、
親「〇〇が走ったら、他のお客さんは迷惑に思うかな?思わないかな?」
とYes/Noで答えられるようにしてみましょう。

また、他のテクニックとして『親の感情を伝える』のも大切です。
子どもが走ってけがをしたりしたら、親は悲しいんです。
ただし、一度に複数の感情は伝わりません
怒りを伴って「走っちゃダメでしょ!!」と言ってしまえば、
親の悲しみは伝わらないのです。

そうして子どもは考えます。
「他の人の迷惑にもなるし、自分もけがをするかもしれない。それにお母さん/お父さんを悲しませたくはないから、走るのはやめておこう」
ここまで考えられれば今後は親が叱ることもなく、
子どもが自主的に走ることをしないようになります。


~まとめ~

子どもを叱るのは『子どもの行動を変えたいから』です。
行動を変えさせるためには親が理由をちゃんと伝え、
子どもに考えさせる必要があります。
言い換えれば『叱るとは考えさせること』とも言えます。

ガミガミと説教をするのではありません。
「~したらダメ!」と命令をするのでもありません。
それらは一方向のコミュニケーションです。

叱るには子どもと話し合う必要があります。
それは双方向のコミュニケーションです。

今まで一方的に叱っていたのなら、
それで子どもに伝わったことは少なかったでしょう。
これからは、叱るときに子どもと話をしてください。

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