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恋愛というものが今一つわからないまま23歳になろうとしている話

生まれてこの方、異性にモテたり、言い寄られたり、逆に言い寄ったりという経験がほぼ無い、まっ平らな生涯を送ってきた。

別にそれに固執しているわけではないし、僻んでいるでなくそもそも「恋人がいる=幸せあるいは勝ち組」みたいな短絡的な思考自体が大嫌いな人間なので、特段現状を悲観したり妬み嫉みを持っている訳でもない。

だからか、割と正統派と呼ばれるようなハッピーエンド的な恋愛ものよりもドロドロ系とか悲恋物語の方がスキだったりする。
性格悪いんだろうな、自分。

一方で、このnoteという場における創作においては、往々にして恋愛ベースのものが多いわけで。

流れてきたものを手に取り、読み終える度に

『素晴らしい作品だなぁ....』

と心動かされる一方で、

『果たして、自分がいま抱いている感想と、作者の方の言わんとするものは一致しているのだろうか....』

という一抹の不安や、あるいは自分の創作に置き換えて、

『あれ、俺このまま行ったら書くことがなくなるんじゃないか....?』

という「唯ぼんやりした不安」みたいなモヤモヤを抱えることもある。

・・・・・・・

おおよそ、自分の同級生ともなると、高校時代に何もなかった連中でも大学でそれなりに(色んな意味で)酸いも甘いも経験しているわけで、その点で言えば僕は完全に「後進国」である。

「何故コイツに彼女ができないのか」といったような議題が時たま友人たちとの酒の席に登ることがある。

ある者には「お前は面食いだからストライクゾーンが狭すぎるんだ」と罵倒され、ある者には「お前は奥手過ぎる。もっとワイルドになれよ!」と猿への回帰を勧められ(もし「積極的になる」ということを言いたいのなら"アグレッシブ"じゃないのか)、またある者には「自分で気づいていないだけ」と間接的に「鈍すぎるんだよ、お前は」と意趣返しでふたたび罵倒され。
また別の時には、「態度が淡白すぎるんだよ」と怒られ、「出会いの絶対数が足りてないんじゃないの~」と遊び人への転向をすすめられたこともあった。
挙句の果てに、ある女友達から「男友達としてはいい人 なんだけど、彼氏にしたいとは思わない」という、「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」レベルの究極解をぶっこまれたり....。

...散々である。

結局、自分の行いや振る舞いでこうしたことになっているのは間違いないのだが、流石にこの歳までそのHow toを知らぬままというのは、なかなか悩ましいものだと思う。

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自分で考えるに、原因なんて、内在的・外在的関係なしに挙げれば辞書級の本が書けてしまいそうなほどある。

内在的要素で一番の原因は、自己肯定感がゼロを通り越してマイナスに触れてしまっていることだろうなと思う。

モテる人って、十中八九自己肯定感が強い。
その点では純粋に羨ましい部分だ。

なんでそんなに自分に自身が持てるのか。
なんでそんなにガツガツアプローチできるのか。
なんで前の子と別れてあまり間を空けずに次の子と付き合えるのか。

誠に不思議でならない。

加えて、(わざわざこのnoteを読んでくださっている方に対してこんなことを言うのも変な話だが)、僕自身、根がつまらない人間であることも十分承知しているので、「こんな奴と付き合ってくれるような人がいるわけがない」と半ら諦めにも似た感情を持ち続けていることもあるかもしれない。

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外在的要因も腐るほどあるが、一番は「他人の事例ばかり見聞きする事によって、『見かけ上の経験値』ばかり上がっている」ことだと思う。

ドラクエで言うと、装備は「ひのきのぼう」と「ぬののふく」だけなのに、強い仲間の後ろをてくてく歩いてたらレベルが60くらいになってしまった、といったところだろうか。

何度もこの場で書いているように、18年間信州のど田舎の超狭いコミュニティで過ごしてきた。

ここでは恋愛ひとつとっても「全面戦争」みたいな様相を呈していた。

別に好いた者同士勝手にやってりゃいいものを、やれあいつとあいつを一緒に帰れるように引き合わせろだの、それあの合同授業はあの班にはあいつとあいつを同じにしろ、だの。

挙げ句修学旅行の班を同じになるように仕組んだり、新幹線の座席割を前後になるように仕向け、大声で恋愛トークを繰り広げて意中の男の関心を誘おうとする女子も居た。

そうした中で、まるでお見合いの仲介人のように、一組のカップルを仕立て上げるのに周囲があくせくと動いて居たのを覚えている。

もっと言えば、友人はじめ他の人の恋愛よもやま話を湯水の如く浴びてきた影響で、ただでさえ奥手な態度を更に硬化させている部分もある。

へぇ、あのふたり、あんなことに....。
あいつはこうして失敗したのか。もし自分がそうなったらもっとひどいことになるに違いない。
自分がその場面に出くわしても、そんなにうまく立ち回れないだろうな...。
もし自分が彼女ができて揉めたりしたら、こうやって周りに貶されたりすんだろうな...。

うわ、恋愛って、めんどくさいんだなぁ.....。

・・・・・・・

この文章をつらつら書いたところで、僕自身の意識が変わることはないだろうし、眼前に意中の女性が出てくることもないだろう。
ランプの魔人でもあるまいし。

ただ感じるのは、恋愛している方が色々ある中でも、人生を豊かにするのは間違いないんだろうな、ということ。

結局、僕は「モテない連中」特有のこのフレーズを1年後も心のなかで叫んでいるのかもしれない。


あ~あ、どっかに「いい出会い」落ちて無いかなぁ!!!



今日はこの辺で。

――肌寒い新宿のスタバにて――


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