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Don't touch! Hot!

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気軽に触るとヤケドする、裸の心たち。
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#セクシュアリティ

とうてい“普通”になれないのに”天才”にもなれないから、わたしは就活から逃げた

「チカゼはどんなとこ受けるの? やっぱアパレルとか?」 大学3年の半ばごろ、当たり前のよう…

伊藤チタ
3年前
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「あなたの望むからだを手に入れるべき」と言われた気がした

昨年末から本格的に乳房縮小手術に向けて動き出した。いくつかの美容整形外科に赴き、自らのぷ…

伊藤チタ
3年前
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セックスとジェンダーの海に浮かぶ孤独なラッコとしてのわたし

セックスとジェンダーを思うとき、わたしのまぶたの裏にはいつも海が映し出される。その海の端…

伊藤チタ
3年前
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あけましておめでとう、と今は素直に言うことができる

正月が大嫌いだった。年末年始は毎年大嫌いな本家――父親の実家に行かなければならなかったか…

伊藤チタ
3年前
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つるりとした下着に焦がれていた

11歳で人より早く初潮を迎えたこの忌々しい女のからだは、比例して胸の膨らむのも早かった。幸…

伊藤チタ
3年前
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歌を歌うきらめく正しい女の子と、深夜に陰気な小説を書くわたし

高校の同級生に、歌を歌う女の子がいた。容姿もかわいらしい彼女はかわいらしい洋服をいつも身…

伊藤チタ
3年前
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化粧をして男物の服を着るわたしは、永遠に「少年」ではいられない

InstagramやWEARでフォローしている好みのファッションのアカウントの方たちは、いつのまにかみんなわたしより年下になってしまった。竹宮惠子『風と木の詩』のジルベール・コクトーにいまだ憧れ続けるわたしは、「年相応」になれないまま30歳まで2年を切っている。 30歳は節目の年齢だ。別に30を越えたからといって突然老け込むわけではないけれど、理想像の「美しい少年」からますます遠ざかってしまうことだけはたしかである。 いちばん最初の決定的な絶望は、初潮が来た日だった。小学