古典文法講義2 五つの項目
私は、高校で勉強する古典文法として、次の五つの項目を想定している。
1 品詞
2 活用
3 音便
4 助動詞
5 敬語
テキストや模試の問題に取り組んでいると、その解説にぎょっとすることがある。聞いたこともない文法用語らしき言葉が出てきて、「そういうことになっているので、答えはこれです。」と断定されるのだ。
この問題を解くためには、この文法的な知識が必要だったのか。これは聞いたこともない。これは勉強しなければ。そう考えて、焦るのである。だが、そういったものの多くは「そんなん基本的に勉強しませんよ」というものである。
特に、「そういうルールがあるので答えはこれです」という問題は、悪問である。良くない問題である。何かを暗記していて、それを知っているかいないかだけで解けるような問題は、時代遅れで、不適切な問題である。
たまたまそれを知っていたかどうかなんて、偶然にすぎない。それが練られた問題であれば、もっと多面的に、いろんなアプローチで解けるようになっているはずである。
また、問題ではなく、解説に問題がある場合もある。特に大学入試問題の過去問には基本的に公式の解説はなく、解説は業者が請け負っている。その解説を行う人の力量によって、解説のわかりやすさも変わってくる。
だから、その解説の執筆者が安易に「これはそうなっているから、そうなのです。」「こういうルールがあるんです。」という不親切な書き方になってしまうこともあるのである。
そういったことを踏まえると、実は文法用語は、覚える必要はない。仮に文法用語が出てきても、その用語を知らなくても解けるように工夫されているのが、現代の入試問題である。全体的に、暗記の有無で得点が変わるような問題にはしていないのである。
だから大事なのは、文法用語それ自体よりも、文法的な考え方の方なのである。それを身につけるためには、自分なりに文法的な考え方を体験してみることが一番である。
その範囲として、これらの五項目が妥当だと考えた。
そして、これら五項目も、深く学べばどこまでも深く潜れるのだが、これもまたそんなに深く潜る必要はない。ある程度の、その文法用語がどのような言葉の仕組みの考え方とつながっているのかがわかればいい。
つまりは、文法的に考える入り口に立てれば十分なのである。
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