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水中煙エアーストーン 使用方法



知水堂-水中煙エアーストーン

「白雲抱幽石(はくうんゆうせきをいだく)」をコンセプトとした極小の気泡を発生させる専用エアーストーン。

※水中香炉用エアーストーンですが、通常のエアレーションとしてもご使用頂けます。

参考動画


【使用方法、ポイント、コツ、注意点】

・新品の極小泡を発生させる専用エアーストーンは粒度があまりに細かい為、エアーポンプ・エアーチューブに繋げばそれだけで均一で微細な泡が発生するというものではありません。使用前は水槽の水などにエアーストーンをつけ置きして、セラミック部分を均等に水に馴染ませることが必要です。
(水が馴染んでいない状態でエアレーションを行うとセラミックの一部から大きく雑な気泡が出るだけとなります。とくに新品のエアーストーンはセラミックとプラスチックの接着部分から大きな泡が出やすいです)。

・エアーポンプの吐出量調整やエアー調節バルブ等によってエアー量をコントロールする事で、均一で微細な泡を発生させる事が可能です(粒度が細かいエアーストーンほどわずかな調節で気泡の出方に影響があります)
 ※水作・水心sspp-3sがオススメ。

・セラミック部分を上向きにして設置した方が均一な泡が出やすいです(横向きだとセラミック部分に気泡がひっかかる為)。

・逆流防止弁を使用する(水の逆流防止だけではなく、空気を押し出してくれる為)。

・均一で微細な気泡を発生さす為にはセラミック部分を均等に半乾きにして水に入れる
(感覚ですが10が完全に濡れている状態、0が完全に乾いている状態だと、3くらいの半乾き)。
(均等に半乾きにする理由、気泡は水に馴染んでいない部分や乾燥している部分から大きく荒い泡が出る為)。

・エアーストーンを水に入れエアレーションを行う場合は、ポンプ、チューブにつないでエアーを出しながら水に入れる。
(セラミック部分が完全に濡れたままのエアーストーンは、水中に入れてエアーレーションを行うとセラミック内に染み込んだ水が邪魔をして、エアーポンプの吐出量を最大にしても気泡が出ない事がある為。その場合はティッシュでセラミック部分の水分を取る)。

・エアーストーンから微細な泡を出す為には、水につける→半乾き→水につける→半乾き~を繰り返す(新品より少し使い込んだ方がよい泡が出やすい)。

・エアレーションの調整はエアーの吐出量を強め(または最大)にして水に入れエアー量を減らしていく方法と、吐出量を弱めにして水に入れ、水中に設置後エアー量を強めていく二通りの方法があります。水中で気泡の量・出方を見てポンプやバルブで吐出量の調節をする。吐出量調整はポンプのダイヤルなどを数mm、少しずつ回し様子をみる(気泡の量・出方はセラミック部分の半乾き度合とポンプの吐出量の加減が大きく影響します)。

・お香の煙は無風で焚くと垂直に昇るように、極小泡のエアレーションも水槽内に水流がないと発生させた気泡は垂直に上がるだけとなります。ゆるやかな水流だとお香の煙のようになり、強い水流に乗った気泡は水中で速く動きます。即ちエアレーションの泡の動きを調整するには、発生した気泡の量•勢いと、水流の向きや速さ等をコントロールする必要があります。

・エアーポンプ1つに対し専用エアーストーン1つが調節しやすいです(ポンプから二又分岐でエアーを送ると気孔径の大きいエアーストーンから気泡が出る為)。

・セラミック部分より出る泡は、気孔径の出やすい孔を通って出る。一部より大きめの泡が出ている場合、その場所以外を半乾きにさせ、そちらから泡が出るように調整してみる。(例、セラミックとプラスチックの接着部分から粗い泡が出ている場合、セラミックの上部を多めに半乾きにしてみる)。

・エアーレーションの泡が粗くても、そのまま数時間~1日待ってみると、翌日には落ち着いた泡の出方になっている可能性もあります(水中で気泡の出が安定するには時間を要する場合がある)。

・少し粗い気泡が出ているなら逆流防止弁のOUT側のエアーチューブをつまんで空気圧の調節をしてみる。

・粗い気泡が出過ぎている場合、逆流防止弁のOUT側のエアーチューブを少しだけわずかに外し、エアーストーンとOUT側のチューブの中の空気を少し減らしてやる。
 (OUT側から完全にチューブを外してしまうと空気漏れ、吐出量が足りず水中で気泡の発生が止まってしまいます)

・要点、まとめ「特注エアーストーンはセラミック部分を半乾きにした状態でエアーを出しながら水に入れる」


【均一で微細な泡が出ない場合、エアーポンプの吐出量を増やしても泡が出ない場合】

方法1

エアーストーンをポンプ、チューブに繋いだまま(またはチューブから外し)水中より取り出し、セラミック部分をティッシュで強く押し当て包むようにして水分を取る。
数十秒、数分~と調節しながら水分を取り、またチューブに繋いでエアーを出しながら水中に入れてみる→水中でエアレーションを行う(思うような気泡が出ない場合)→水槽より取り出しセラミック部分をティッシュで水分を取る。そのまま10~30分、1時間と放置(ティッシュに包んだままでもよい)→半乾き状態にしたエアーストーンを水中に入れてエアレーション(思うような気泡が出ない)→水中より取り出しセラミック部分の水分を取り半乾きにする→また水中に入れてエアレーション、を繰り返す。
(※繰り返すことによって次第に微細で均一な泡が出るようになってきます)
(※セラミック部分の水分を取るときティッシュは毎回新しい方がよい)
(※何故ティッシュかというと身近にある為。自然乾燥より早く半乾きにする為。吸水性の高い素材、タオル等でもよいがティッシュがオススメ。ティッシュは品質の良いものが好ましい)

方法2

エアーストーンをエアーチューブに繋ぎ水に入れる。逆流防止弁のOUT側のチューブを外す。
数十秒待っていると、セラミック部分を通りエアーチューブ内に水が逆流してくる(逆流してこなければ、外した側のチューブを口で吸う。エアーチューブの中に水が流れてきているのが見えたら吸うのを止める※吸い込み過ぎ注意)。
チューブを逆流防止弁のOUT側に繋ぎエアーを通す。ポンプの吐出力が強ければエアーがチューブ内の水を押しだしていくのが確認できる。
チューブ内の水が出ていかない場合(ポンプの吐出量を強める)またはエアーストーンをチューブに繋いだまま水中より取り出し、セラミック部分にしみ込んだ水分をティッシュで取る(エアーストーンをチューブから外して水分を除いてもよい)→半乾きの状態で水中に入れてエアレーション(思うような気泡が出ない)→水中より取り出しセラミック部分の水分を取る→また水中に入れてエアレーションしてみる、を繰り返す。
(エアーチューブ内に水を逆流させる目的は、セラミック部分を均等に水に馴染ます為)
(セラミック部分より出る気泡は、乾燥したり、水に馴染んでいない等、出やすい所を通ってエアーが出る為、均等に水が馴染み半乾きになっている必要がある)


・メンテナンス方法

※水生生物にとって有害といわれていますのでオススメは出来ませんが、
 水で薄めたお酢ではなく、界面活性剤の入っていない酸素系漂白剤なども効果的です。その他、界面活性剤の入っていない赤ちゃん用漂白剤・食品用洗剤、100均で販売している過炭酸ナトリウムなどを水で薄めてつけ置きする。

※洗剤、漂白剤につけ置きした後は、飼育水槽以外の水の中でエアレーションを行いセラミック部分に残留した成分を外に出してやる必要があります。

※ハイター、洗剤などに含まれている界面活性剤は、水生生物の鰓(エラ)に有害で魚が酸欠で死んでしまうといわれています。

※漂白剤に長時間つけ置きしたり、いろいろな種類の洗剤や薬品にエアーストーンをつけ置きするとメンテナンスしても一部から大きな泡が出るなどの癖がついてしまう可能性があるので注意が必要です。

・アクアリウム中級者~上級者向け
※水で薄めた家庭用漂白剤(界面活性剤入り)を使用した場合。
 エアーストーンを飼育水槽に入れ使用する前に、水の入った別の容器(バケツ等)にカルキ抜きを入れてエアレーションを行い、セラミック部分に残留した漂白剤の成分を抜いてやる、外に出してやる必要があります。

※漂白剤を使用することで、水質が変化、観賞魚やエビ等の水生生物の体調不良、最悪の場合亡くなる事があっても責任は取れません


※エアレーションの際、気泡の出方・量に影響があるもの

・エアーチューブの長さ(エアーチューブの素材によっても多少影響があるかもしれません)
・エアーチューブを分岐しているか、していないか。
・エアーストーンの設置場所(水深の深いところか、浅いところか。浅い方が気泡はよく出る、深いほど気泡の出は減ります)
・エアーストーンの向き(セラミック部分を上向きにする方が均等な泡が出やすい)
・逆流防止弁やエアー調整バルブを繋いでいるか。
・エアーストーンが水に馴染んでいるか、いないか。
・エアーストーンが乾いているか、半乾きか、または水に濡れたままか。
・エアーポンプの吐出量・圧がエアーストーンの粒度に適合しているか。
・エアーポンプの設置場所・位置(水槽からの距離や水槽の高さより上か下か)
・エアーポンプの経年劣化、耐用年数。(←新しいポンプの方が気泡は安定します)
・エアーポンプのメンテナンスをしているか。
・エアーポンプに電力を供給しているコンセント等の配線。
・電力の周波数:関東50Hz、関西60Hzの違い。
・水温(水温が高いほどエアーが出やすい、10℃以下だと出難い可能性)
・水流(水中に水の流れがないと気泡は垂直に上がる)
  (発生させた気泡を水流に乗せた方が滞留時間は増します)
    (水流の強さ速さで、泡の流れ滞留時間に影響があります)
・塩分濃度(海水に近づくほど泡が出やすい可能性)

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