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まどろんで、朝ごはん#5ブーランジェリーの文学性

「あなたはいつも疲れた顔をしているね」

そう言われることがある。

いや別に、私はそんなに、疲れているつもりはないんだけどな。

ただちょっと朝が弱くて、人と話すのが苦手で、文章を読んだり書いたりしている方が楽なだけ。
小説もエッセイも書けないと、もやもやしたものが心の底にたまりっぱなし。お仕事が忙しかったりとか、プライベートでやるべきことが多かったりとか、考えなきゃいけないものがあったりとか、そういうもので、いろいろなバランスが傾いてしまう。

傾いたなら、そのまま倒れてしまえばいいのに。
いちばん負荷がかかったところで踏ん張ってしまうのが、私の強さであり、弱さ。

でも、朝は嫌いじゃないんです。
むしろけっこう好き。
だって昨日とは違う自分じゃないですか。

ごく稀に、それでもたまには朝の空気をいっぱい吸って、朝ごはんでも食べに行こうよ。

RITUEL CAFÉ ルミネ新宿店

新宿にはたくさんのお店があるけれど、朝はどこも閉まっている。
洋服屋さん、本屋さん、眼鏡屋さんに、お菓子屋さん。

でも今日は目的のお店に一直線。朝からカフェのパンを食べに来た。
ルミネビルの地下に、ダルネスブルーのおしゃれカフェ。

フランス語で『習慣・儀式』の名を冠するブーランジェリー&カフェ
「RITUEL」は、2015年にヴィエノワズリー店を、2020年6月にはカフェをオープン。
フランスの古き良き伝統的な製パン技術で生み出されるヴィエノワズリーや、そのフィロソフィーを受け継ぐケーキなど、厳選された小麦や卵、牛乳、四季が織りなす旬のフルーツを用い、フレンチのエッセンスを加えたラインナップが揃います。

https://www.flavorworks.co.jp/brand/rituel.html


小説の中に出てきそう?
どちらかと言えば写真とか絵とか、もっと私から遠いものの中に存在していて欲しいお店。
店内には素敵なイラストが。パリジェンヌがテラス席から、パリの日常を羨望する絵。世界はもっと、誰かに優しい。

皆々様にはご存じの通り、最近はめっきり小説を書くのが苦手になりました。
これまでたくさんのお話を書いてきたのが嘘のように、筆が重くなりました。

自分が考えるべきものが、世の中にはたくさんあって、それは他の誰かも同じで、でも他の誰かはちゃんと自分の人生に対して向き合って、定量的な解決策を求めたりしています。

私の文学性なんて、なんてちっぽけなんだろう、と、最近はそう思うことが増えてきました。

好きで書いているんだからいいじゃん、と言われたい。
好きで始めたことを、好きな気持ちを大事に持ったまま続けるのはとても難しいと思う。
始めるのと終えるのは勢い。だけどやっぱり続けるのは、何度も進んで戻っての繰り返し。
皆さんは、どうして小説を書いているの?

「美味しそうだねぇ」

私の向かいに座るあなたは、いつも美味しそうにご飯を食べます。
最近の私は、あなたと食べるご飯のことで、頭がいっぱいになっちゃいます。


朝のスペシャリテモーニングプレート ¥1,320(税別)
初夏の賑わいをたっぷりと煮詰めたマーマレードジャム

美味しい朝ごはんを食べました。
クロワッサンと食パンは見た目の通りのさくさくふわふわで、野菜とたまごとベーコンが、予定調和のように美味しい。
みかんジュースとマーマレードの爽やかさに、7月を実感しました。

あっという間に半年が経った。
何を起点にしているかと言えばそれは、今年一年が始まってからだけれど、それ以上にもっと大きな意味があってほしい。

例えば、私がエッセイを更新しなさ過ぎてはや半年、とか。
Twitterをほったらかしにしてはや半年、とか。

どうして私は小説を書いているんだろう。
その問いに意味を見出す人がいるのだとしたら、それはもっとずっと未来を生きる、いつかの私だったらいいのに。

ケーキもパスタも美味しそうすぎるから絶対またいこ~!

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