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PTSDについて(その3)。

(第十四回。)

(昨日の続きです。)
2点め。
・夢は、次の夢をみれば大抵上書きされて忘れてしまうことが多い。
について。
言葉通りの意味ですが、ふたつ捕捉しておきます。
1.次の夢がいい夢とは限らない。
2.とはゆえ、半年前の夢を果たして正確に覚えているだろうか?

1.について。
これは、しょうがないです。しかし次の夢も悪い夢だとしても、悪いほど上書きの度合いも高いです。
2.半年前の悪夢を時系列に沿って正確に覚えている人は、よほど正確に夢日記をつけてでもいない限りいないと思います。(ですから夢日記はオススメしていないのです。)
以上のことを踏まえれば、悪夢はそれほど怖れるべきものではありません。
私も、悪夢には一定のパターンがありますが、さすがに出揃ってきたのではないかと思っています。
PTSDが原因の場合以外にも、人はいい夢と悪い夢を繰り返しみるものだと思います。
その繰り返しを経験しながら、夢の中で感情を吐き出していくものだと思います。今だから言えるのかもしれませんが、私としては、性暴力のようなひどいトラウマを伴うべき目にあいながら、まったく嫌な夢をみない方がおかしいと思います。
そのような場合、多くは記憶が凍りついていて、何かのきっかけで一気に噴き出すのを待ち構えているのです。そして、記憶が噴き出すのが遅れれば遅れるほど、治療は困難になり、失ったものを取り返すことも、取り返したと思えるようになることも、どんどん困難になっていきます。ですから性被害にあった場合には早期治療が必要なのです。

PTSDには悪夢をみる以外にもいろいろな症状があります。
フラッシュバック、不眠、感情鈍麻、なども私は味わってきました。どれも、今になっても完全に治癒したとは言えません。薬も服用し、PTSDの症状が出るような場所や状況、環境を避けていても、起こってしまうことはあります。その時(特にフラッシュバックの場合)、自分ひとりか、事情をよくわかっている人と一緒ならいいのですが、街中や人混みの中でフラッシュバックに襲われると、どうしていいのかわからなくなる時もあります。
できるだけ急いで人のいない場所に行って頓服薬(気休めです。効いているんだかどうだかわかりません。)を飲んだり、できるだけうるさい場所に行って大声で喚いたり、したくなります。
そんな状況が怖くて、家に閉じこもりがちになることもありました。今でも、あまり積極的に外へ出たがる方ではありません。でもそれは絶対に悪いことでもなんでもないですし、ましてや私に非があるわけではないのです。そう思えるようになるには、時間がかかりました。しかし時間は常に味方をしてくれていたように私は思っています。
少しずつ、少しずつですが、私は回復の道を歩んでいると感じています。
だからあなたも、と、押し付けがましく言うつもりは毛頭ありませんが、あなたは、少なくとも絶望する必要はないんです。
ほんの少しの心から話し合える友達と、いい主治医と、回復しようという気持ちを持ち続けていられれば、だいじょうぶです。
性被害にあった年齢、状況、環境などによって回復のプロセスは違うと思います。しかし、私はひとつの回復のパターンというものを確実にモノにしました。それは近々、メールマガジンでお知らせできればと思っています。しばらくお待ちくださいね。

じゃあ、また明日。



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