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舞台「おとのよる」、無事終演!

お世話になっております〜、神宮寺でございました〜〜📞

劇団水透花さんの第二章公演、舞台「おとのよる」先日無事に終演。
この状況下でご来場くださった皆様、スタッフの皆様、共演者の皆様、本当にありがとうございました!

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今回、A・Bチームに分かれていたし感染症対策もあって両チームが一同に揃うことは顔合わせ以降一度もなく。逆班の皆さんとはほとんど交流できなかったのが心残り。でも仕方のない事。その分同じチームの皆とは仲良くなりました。

今日は舞台「おとのよる」の感想と、同じチームのイカれた仲間を紹介するぜの回。人間はすぐ忘れるから早いこと書かんと!と思いながら数日が経ってしまった。

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Aチームのイカれた仲間達

・なみちょーさん

並木秀介さん。劇団「大人の麦茶」所属。ペンション「サンカヨウ」のマスター・誠一さん役でした。シングルキャスト。
底抜けに明るく、いつも元気。朝から夜まで一番元気。大先輩やのに後輩から雑に扱われたがるのはどうしてなの。裏表がなくて優しい素敵な先輩。袖で屁こいて普通に臭かった件だけは一生許しません。

・華子さん

村木華子さん。ペンションのお母さん・優子さん役でした。本当に朗らかな方で、楽屋でいつも私と宇宙の馬鹿話聞いて笑ってくれてました。うるさかっただろうに、ごめんなさい。笑
いつもにこにこなんだけど、女戦士の時はモニターのマイクビビるくらいの声量で本当に面白かったなあ。

・かみちー

神近梨子ちー。神ちー。唯一の同い歳。役柄もあって、今回一番よく話したし、一番お芝居した相手でもある。「どう思う?」って相談できる相手がいてくれて本当にありがたかったなあ。私かみちーも大好きだしかみちーのお芝居も好きだ。また一緒にやろうね。かみちーの川本さんが居たから私が実里さんに見えていたんだと思う。感謝してもしきれま千円。

・ちからくん

藤主税くん。本名。演劇ユニット愚者愚者。ちからくん本当に素晴らしかったなー。読み合わせと立ち稽古初日で「あ、うまい人だ」と思いました。制約の中で自由に泳げる魚なんだなと思った。それはセンスや経験値と呼ぶものなんだろう。決められたことからはみ出さず自由に。ワシは全然できないから本当に素晴らしいと思う。陽平が面白いので、スベったら私のツッコミのせいだと責任感ヤババでした。楽しかったありがとう。

・長瀬くん

長瀬貴博氏。「おとのよる」のシリアスと悲しみを一手に担う男・龍太を演じておりました。本人の性分はいたって明るく「あーしたあ!(お疲れ様でした)」とか大きな声で言う系男子。ブルースハープを担当してて、本番が始まってから非常に素敵な演奏を毎回かましてました。裏で聞いてたよ。毎回グッてなってたよ。素敵な音色でした。

・ルナ

ワタナベルナ。ルナはどこのトイザラスに売ってんの?って聞いたら「トイザラスには売ってないっす」って言ってたけど、絶対売ってる。ルナといえばカホンの思い出。初めて叩くとかでたくさん練習して、練習しただけじゃなく、本番ではえみりらしく「楽しく」叩くところまでやってのけてた。上手に叩くのはとても大事だけど、それよりずっと大事だもんね。拍手!

・まっすー

増田宏祐。まっすーの下の名前初めて知ったな‥。慣れてきてやっと素のまっすーを出してくれるようになって、それが腹立つやら面白いやらでもっとはよ出してこいよー!って思った。笑
マイペースで自分の世界があるまっすー。音楽稽古のまっすーは輝いてたよ。チベットスナギツネに似てるまっすー。チベットスナまっすー。

・なっちゃん

劇団水透花の主催。葉山なつみちゃん。葉山のなっちゃん。この物語の生みの親であり、私を実里さんに選んでくれた人。見ず知らずの私を選んで、信用してくれて本当にありがとう。すごく丁寧で、真っ直ぐな人。他人に対して誠実な人。尊敬するところがたくさん。
最終日の楽屋でなっちゃんじゃなくて松ちゃんになってたのだいぶ面白かった。守ってくれてありがとうね。

・がんちゃん

舞台「おとのよる」の現場には頼れる演出補佐がいました。がんちゃん。元女咲紀ちゃん。演劇ユニット愚者愚者。彼女自身が優れた役者なので、がんちゃんが代役に入ってくれて新しく気付くことがあったり、本番を見て的確な感想を言ってくれたり、本当に有難い存在でした。がんちゃんありがとう。今度は役でご一緒しましょうね。

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主演・今川宇宙の話

今川宇宙。劇団「大人の麦茶」所属。今回の主演。考え方とか好きなものの共通点が多く、何より話してて面白くて楽しかったので、たくさん遊んでもらいました。楽屋の席が隣だったの。私の隣になって私に好かれてしまった人間はだいたい餌食になる。

高い技術はもちろんの事、聞き取りやすい声、強い精神、度胸、端正な顔立ち、宇宙は主演たる理由を全て兼ね備えてて本当に素晴らしかった。たくさん勉強させてもらった。

宇宙のnoteも読んで欲しい。いい事書いてる。いいお芝居する人っていい文章書く気がする。

偉そうな事を書いちゃいますが、プロとアマチュアの違いは「いつどんな時でも85点を下回らない事」だと思ってる。私も日々そう気を付けている。

60点の時もあるけど150点を出すこともある、じゃね、てんで話にならんのです。60点は論外だし、150点は狙って出すものじゃない。それよりもどんなにコンディションが悪くても85点を下回らない事。これが大事。
だから役者は宇宙が書いてるように「心も体も元気」でいることがとんでもなく大切なんです。体の健康も当たり前だけど、心こそ健康でなきゃいけない。じゃないとできない。

役者は芸術家じゃない。役者は技術屋。作品の素材であり、職人です。
繊細でいないといけないけど、メンタルに支配されててはいけない。役に入り込んで自害するのは全然美談じゃないと私は思う。
メンタルを壊したり、普段の生活に支障をきたしたり、周りの人を不安にさせたり、作品に携わる毎になっていたら仕事にならない。

私は宇宙がしんどい役をやりながらも、うまく自分の心身を役とシェアして全然面倒なことにならないところや、どの回も安定して100点を叩き出す姿を傍で見ているのが大好きでした。気持ちよかった。これが主演だ、と尊敬しました。みんな好きだけど、本当に宇宙からは学ぶ事が多かった。ご一緒できて大変に光栄でした。

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演奏の話

今回の最大の課題。役者全員が何らかの楽器を作中に生演奏すること。あんど、ラストシーンで全員で合奏すること。

私が演じた神宮寺実里さんは、ピアノ担当だった。楽譜にドレミを書き込むところから、ピアノが好きで得意な実里さんになれるまで、大変に時間がかかった。焦りました。

私は「できない」が嫌いです。できるまでやれば何でもできるようになるから。できないのは、できるようになるまでやらないからだから。
そうわかってはいるのに努力が足りなくて、できなくて、悔しい思いをしたこと何回もある。でも楽器の演奏は、音楽に特化した役者を自負している以上絶対に負けたくなかった。

決して上手ではなかったかもしれないけど、ピアノの演奏やり切ったと思う。私は、私を褒めたいと思います。藤井えらい。

作曲の菊川さんが本当に優しい素敵な人で、今回ご一緒して大好きになりました。作曲家の方なのに、最前列で誰よりも拍手してくれて、千秋楽には劇場へ駆けつけて出演者全員に甘いものを差し入れて下さったり、搬出を手伝って下さったり(笑)。

千秋楽で「もっと難しくすればよかった!」と言って下さって、本当に嬉しかった。私の意地とプライドの戦いは昇華された。ああ、よかった。
担当した3曲。M3は木漏れ日のような優しいタッチで。M7「大丈夫」は菊川さんが「ガラスが割れたような音から始めたい」と言っていたので意識して弾いてたな。主題歌はとにかく楽しく、全員を包むようなイメージで弾いてました。そう聞こえていたら、そうできてたら嬉しい。

みんなも初めて触る楽器だったり、ブランクのある楽器だったりする中、本当に素敵だった。合奏練習ではやいやい言ってすまなかった。でも、本当に素敵だったし、セッション楽しかったよ。

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舞台「おとのよる」の話

舞台「おとのよる」は、強迫性障害という精神障害、ひいては、強迫行為の「巻き込み」がテーマになっていた。私は、この障害を全く知らなかった。知らなかったことを作品から学ぶことができるのは、役者の醍醐味でもある。

言葉がよくないかもしれないが、私は他人が自分と違うからといって差別もしないし、同情や心配もしない。その人の個性だと感じるだけで、良いも悪いも好きも嫌いも無く、一言で言うと「そうなんや」だ。それ以上でも以下でもない。ただ、「知る」という行為には、常に間口を広げておきたい。無知は罪。知らなくてもいいことなんて、親のセックス事情くらいだ。

こういう私のような人間もいるし、自分の苦労をわかって欲しいと感じる人もいるし、そっとしておいて欲しいという人もいるし、自分が助けたいと思う人もいるだろう。どれも正解で、だからこそ面白い。

「おとのよる」で強迫性障害を演じたのは、当事者だったのは、主演・今川宇宙だけ。葉山のなっちゃんと、何度も研究し、苦労していたのを間近で見ていた。当事者が存在する、繊細なテーマを扱う際の宿命で、絶対に嘘に見えてはいけないプレッシャーの中で、素晴らしいパフォーマンスだったと思う。改めて敬意を。


ちょっと感想が長くなってしまったんだけど、何よりも何よりも、ご来場くださった皆様です。本当にありがとうございました。
観る人がいてはじめて演劇、とも、稽古場で作れるのは半分だけ、とも言います。初日を迎えてやっと完成して、たった一週間の間に何百人の方に観ていただく内に成長して、千秋楽で解散です。
作品の最後で最大のピース。何度でも言います。本当にありがとうございました。

次の現場と、その前に所用の為、今私は地元大阪に戻ってきております。
次が始まって、終わって、また始まります。生きてる〜〜。

では、思うままに書き連ねちゃいましたが、この辺で。
舞台「おとのよる」に関わって下さった皆様、ありがとうございました!

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Aチーム 神宮寺実里 役
藤井千咲子

いつも読んでくださりありがとうございます。 サポートしていただけたらとってもとってもうれしいです。 個別でお礼のご連絡をさせていただきます。 このnoteは、覗いて見ていいスカートの中です。