【日本人に米と味噌汁が必須なワケ】

「日本人はやっぱり米でしょ!」
というセリフを口にしたことのある人、
あるいは耳にしたことのある人は少なくないと思う。

私はといえば、このセリフを言われる側だった。
なぜなら私はパンが大好きだから。

そんな私も今は声を大にして言う。
「日本人は米と味噌汁が必須!」と。

そう言えるようになったのは、
中医大で薬膳を学んだからだけれども、
米と味噌汁のありがたさをここまで感じる日が来るとは正直思わなかった。

なぜ日本人には米と味噌汁が必須なのか、
どこから話せばいいか悩むところではあるけれども、
とりあえず言うとしたら、日本が島国であることがとても大きい。

ヨーロッパの女性からすると、
日本人女性の肌は美しいらしい。

理由は乾燥しがちなヨーロッパに対して、
日本は湿気があるため肌のキメが細かくなるから。

そんなことで日本人女性の肌は美しいと言われるのだけれども、
この湿気は国土が海に囲まれていることからくる。

ここで細かくは触れないけれども、
住居にしても保存食にしても
日本の昔ながらの生活スタイルはこの湿気に対応している。

そして日本人女性の肌にとってはプラスの湿気だが、
人の体にとって湿気はマイナスだったりする。
特に脾にとっては。

中医学(東洋医学)の視点からすると、
脾と胃は湿気に弱い。

脾と胃は食べたものを栄養に変える役割があって、
それが全身に巡り、体の各部を滋養する。

ところが湿気が強いと
脾と胃が上手く機能しない。
胃腸が弱い人が日本に多いのは、このことをよく表していると思う。

脾と胃が弱いと、栄養が十分につくられず、
体の各部に届けることが出来なくなってしまう。

じゃあ、脾と胃を上手く機能させるためにどうするかというと、
・体に湿を溜めないこと
・体を冷やさないこと
・脾・胃を滋養する食事を摂ること
が大事になってくる。

そしてここで米と味噌汁が満を持して登場(笑)
なぜなら米は脾と胃を滋養する食材だから。
味噌は「温中」といって脾・胃を温める食材。
そして味噌汁はその時々に体が必要とする食材を入れてあげれば
立派な薬膳スープ。

説明の必要なことがたくさんあり過ぎて
ここで一言では言えないけれど、
脾と胃が正常に機能するということは
人間一人ひとりが本来持つ能力を発揮するために必要不可欠なこと。

戦後、アメリカが日本の学校給食にパンや牛乳を導入させたり、
チョコレートを街で配ったりして、
それまでの日本人の生活になかったものを植え付けていったけど、
パンも牛乳もチョコレート(甘いもの)も
どれも体に余分な湿を溜め込む食べ物。

湿度の低い国土の人にとっては問題なくても
湿度の高い日本にあっては、国民の能力を低下させる毒にしかならない。
(と私個人は強く思っている)

長くなってしまいましたが、そんなわけで
今の私は「日本人は米と味噌汁が必須!」と声を大にして言います。

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