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【書籍紹介】小児科医・かかりつけ医に知ってほしい 発達障害のこと

関東甲信越での梅雨入りが宣言されましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

湿気で髪がうねったり、食べ物がすぐに傷んでしまったり。憂鬱なことも多いですが、雨に濡れる鮮やかな紫陽花を目にすると、彩り豊かな日本の四季の美しさにほっと心が和みます。
(個人的には、6月は私の誕生月であることもあり、ちょっとご機嫌に過ごせる時期だったりもします。)

さて、前置きはこれくらいにして、本日は新刊書籍のご紹介です。

関 正樹 先生(大湫病院 児童精神科医)著、坂本昌彦 先生(佐久総合病院佐久医療センター小児科)監修による、
小児科医・かかりつけ医に知ってほしい 発達障害のこと」です!

優しいタッチと色使いのこちらの装丁が目印! カバーはすべすべとして触り心地も最高です。

発達障害、ASD、ADHDといった言葉は、医療従事者のみならず広く人口に膾炙するところとなってきました。そして、発達障害をかかえるお子さんを支えるため、さまざまな制度や社会資源なども整備されてきています。
もしかすると、この記事を読まれている方々も、実際に発達障害をかかえるお子さんを診たことがあるのではないでしょうか?

一方、発達障害をかかるお子さんを診ていくにあたっては、悩むことが多いの現実かと思います。

・自分は児童精神が専門ではないけれど、この対応で良かったのかな?
・どのようなタイミングで、児童精神科医の先生に相談すればいいんだろう?
・もう既に専門医の先生のもとに通院しているお子さんに対して、何かできるサポートはあるのだろうか?
・子育てで疲弊している親御さんに、なんと声をかければいいんだろう?
・今後は積極的に発達障害を診ていきたいけど、何から始めればいいんだろう?

また、そもそも発達障害とは何なのか、発達障害への対応はどうするべきなのか、といった、今さら聞きづらい疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
そんなあなたに是非手に取ってほしいのが、本書「小児科医・かかりつけ医に知ってほしい発達障害のこと」です。

本書は、大湫病院にて15年以上にわたり地域の子どもたちと向き合い続けていらっしゃる児童精神科医の関正樹先生に、発達障害についてやさしく、丁寧に解説していただきました。

かゆい所に手が届く、圧巻の目次!

関先生は、日々の診療のみならず、発達障害支援システムの調査研究や療育施設等への支援、親子勉強会による家族支援などにも尽力されています。
また、近年は子どもとインターネット・ゲームとの関わりについて各方面で発信していらっしゃいます。
そんな関先生ならではの視点で描かれた本書では、発達障害の理解と支援が非常に具体的に解説されています。そして何より、子どもたちへの優しい眼差しであふれています。

特にその優しさを感じ取ることができるのが、随所に盛り込まれた「事例」のコーナー。

もちろん、匿名性に配慮して実際の事例に変更を加えられてはいますが、先生がこれまでに関わってこられた子どもたちとのやり取りが率直に綴られています。読み進めていくうち、まるで自分もその場に同席し、一緒に子どもさんの成長を見守っているような気持ちにさえなります。

また、本書は日頃から子どもたちと接している小児科医の皆さまのニーズに応えるべく、佐久総合病院佐久医療センターの坂本昌彦先生にご監修をいただきました。
さまざまな助言をいただきましたこと、この場を借りて改めてお礼申し上げます!


最後に、本書の中でも特に担当編集である私が深く感じ入った箇所を引用したいと思います。

(中略)私たちはどんなときも、本人が自分を大切に思う気持ちを損なうことなく、自分に誇りをもって過ごすことができているのだろうかという点を忘れてはならないのです。

第3章 発達障害とその周辺(p.84)より

この箇所だけでなく、本書全体で繰り返し関先生が述べられているのが、この「子どもたちが自分を大切に思う気持ちをもち続ける」ということの重要性でした。

発達障害をもつ子どもを診る際、どうすれば子どもたちが自分を大切に思う気持ちをもち続けられるような適切な支援ができるか、皆さまも是非、本書を読みながら一緒に考えてみませんか?

ぜひぜひ、多くの方に手に取っていただけると嬉しいです。

文責:編集S
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『小児科医・かかりつけ医に知ってほしい発達障害のこと』
監修:坂本昌彦、著:関正樹
A5判、254頁、3,000円(税抜)

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