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スタート2023 ☆ Smile again


いつのまにか季節が変わってた
いつのまにか景色が変わってた

夏が秋に 秋が冬になってくように
時間がたてばそうなっていくものなんだよって
大袈裟なことでも特別なことでもないよっていうみたいに
もうずっと前から決まってたことみたいに
そこにあったものが静かになくなっていった

突然ぽっかりと空いた場所は
思ってたよりも大きかったんだなぁって
なくなってから気づく

つらいというより
悲しいというより
なんていうか
妙にだだっ広くて
ひっそりとして
ひんやりしてて
それが “さみしい” ってことなんだなって気づく

そんな場所にもそのうちに
何かが芽吹いたりするかな
あたらしく何かが生まれて
またあたたかくなるのかな
冬が春になっていくみたいに

うん たぶんきっとまたね
けれど おんなじ春は二度とこない
だから今を大切にしたい

笑ってますか
たとえ遠く離れていても
たとえ会えなかったとしても
いつでも笑っててほしくて
わたしも一緒に笑いたくて

おぼえてる?
合言葉は 「 Smile 」

早くあったかくなるといいな
うんとあったかくなるといいね


***

春に実家に帰ったときには なんにも変わらないと思ってた
夏に帰ったときには 実家の裏手の住宅がまとめて取り壊されて 広い空き地になっていた
秋に帰ることになった実家で 母を空へ見送った
冬の黄葉が落ちはじめるまだまだ美しいさなかに
公園の周りを囲むイチョウの木々が全て伐採された

わたしが生まれた時からそこにあったものが
この短い間にいっぺんになくなっていった
まだこの先もそこにあると思っていたものが
過去の出来事になって
思い出になっていく
この記憶もどこまで残っていくのかなって
そのうちに全部消えてしまうのかなって
ちょっと心細くなって震えた



実家の裏手の土地には新しい家が建ちはじめた
公園の銀杏の木々は 落葉しない常緑樹へと植え替えられるらしい
次に帰った時にはさらに季節も景色も様変わりしているはずで
そこに立った時どんな気持ちになるんだろう
ぽっかりが埋まっててあったかいと感じるのかな
でもどこかよそよそしい気がしたりして
それもやっぱりさみしいのかな

わたしがその場所へ行くかぎりは
わたしが生きているかぎりは
きっとどこかに面影を見つけて
思い出を重ねたり懐かしんだりして
遠くを見つめてきっと微笑むのだと思う


生まれた時から両親に呼ばれていた “ちる” という愛称
父が亡くなってからはわたしをそう呼ぶのは母だけでした
今もそう呼んでくれる人がこのnoteにはいる
うれしいな
ありがとう
これからもまた繋いでいけたらと思います

どうぞよい一日を、よい一週間を、よい2023年を



#92.  『 Smile again 』

⭐︎冷え切ったジャングルジムに登る子ら乾いた冬を見上げる笑顔

⭐︎帽子よりスカーフよりも似合ってた母の笑顔をお手本にする

       ー ちる ー

また 少しずつnoteを開いていきます

穏やかで温かな一年であります様に
今年もどうぞよろしくお願いします
せーのっ、 「 Smile!!! 」

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