我が家に伝承される６９才に死ぬ説

　皆さんの中に、ツタンカーメンの呪いという言葉を聞いた事がある人も

いると思います。

　ざっくり言うと、ツタンカーメンの王墓の発掘に関与した者が謎の死を

遂げるという。

　我が家というか、親父の兄弟の間で、まことしやかに言われていたのは、

６９歳死亡説。

　それは、突然始まった親父の兄弟の次男が筋肉萎縮症という病気になり、

闘病の末に６９歳で亡くなった。

　そして、次に妹にあたる長女が白血病になり、同じく闘病の末に、

６９歳で亡くなった。

　単なる偶然だと思うが、親父の兄弟たちは、総じて馬鹿なので、

集まるたびに、この話を酒の肴にして呑んでいた。

　亡くなった長女は結婚して、実家から離れた土地に住んでいた。

親父も例のバス転落事故で、長女を頼って実家を離れたが、

残りの兄弟たちは実家もしくは近隣エリアに住んでいた。

　そして三男は、あっさり６９歳をクリアして、この話は終わった

かと思われた。

　だが四男である親父は、相変わらず６９歳にビビっていた。晩酌の

酒の量を少し減らしたり、ウォーキングやジョギングしたり、

まあ酔い潰れることは、定期的にあった。

　そして親父も６９歳をクリアした。その後も習慣は維持していた。

　ところが半年後、脳梗塞で、いきなり要介護５で、四肢麻痺、

嚥下障害、失語となり、右手先以外、首から下は動かせず、寝たきり

となった。

　その時、三男が、親父が死んだら、葬式に実家の坊さんを

俺が連れてくると言っていた。

　しかし、その後、親父が１０年くらい生きたので、数年後、

三男は、亡くなった。

　次に親父が亡くなった８０歳だった。

　次に末っ子の五男が７６歳で亡くなった。

　そして、次女は、おそらく存命である。

　長男は、長女の葬式に来ていたので、その後に亡くなっていた。

　ここで、整理します。呪いは✖、呪いグレーは▲、無関係は●

　　　長男：●
　　　　　：アルコール依存症ではない。タバコは吸わない。痩せ型。

　　　次男：✖（筋肉萎縮症）
　　　　　：アルコール依存症。タバコは吸わない。普通体型。

　　　長女：✖（白血病）
　　　　　：ヘビースモーカー、お茶屋だったので、濃いお茶を飲む
　　　　　　カフェイン依存症。普通体型。

　　　三男：●
　　　　　：中年以降、疑アルコール依存症。タバコは吸わない。
　　　　　　普通体型。ギャンブル依存症。

　四男親父：▲（脳梗塞）
　　　　　：アルコール依存症。タバコは吸わない。普通体型筋肉質。
　　　　　：腰椎間板ヘルニア手術。大腸ポリープ。尿管結石。高血圧。
　　　　　：臆病者。ギャンブル依存症。馬鹿。

　　　次女：●
　　　　　：肥満体型。酒タバコはやらない。

　　　五男：●
　　　　　：アルコール依存症。タバコは吸わない。肥満体型。
　　　　　：腰の手術を繰り返す。落下事故で、車椅子になり、
　　　　　：奥さんが、愛想を尽かし、介護施設入り。

　親父以外の病歴は、伝聞であるが、６９歳をクリアすればいい

というものではありませんが、トホホの兄弟である。

　親父が亡くなった時に、戸籍謄本の写しを取り寄せて、会った

ことがない祖父は享年６９歳だった。

　私は、６９歳まで、６年半くらい。トホホにならないようにしよう！