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鳥をのがす 鳥見散歩<U湖編>1/2話 2024年5月 

 鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとU湖に行きました。

 U湖の東岸、道が広くなっているところに車を停めました。

 途中、うっかりコンビニに寄りそびれてしまったため、持っていたおやつをモカさんに渡しました。
 小袋入りアーモンドが何かあったときの非常食です。

 さっそくモカさんはポリポリ。
 朝ご飯をあまり食べてこなかったそうです。

 歩き始めた私たちの後ろで車のドアがバタンと閉まる音がしました。
 音の主は、よくここで会う背の高いカメラマンでした。

 人当たりが良い人で、モカさんは「紳士」とあだ名を付けています。

 紳士はさっさと先に進んだので、追い抜かれるタイミングであいさつをしました。

 モカさんはある木のところで足を止めました。
 「エナガ」

 葉っぱで見えないけどエナガの声がずっと聞こえるのだそうです。
 聴力に難ありの私には残念ながら聞こえませんでした。

 少し歩いた先で、右側の木に鳥が止まったのを見つけました。
 「モカさん、そこに鳥」

 モカさんに鳥を教える私。
 「右側のコングリートの崖から出ている枝の上」
 「あ、オオルリ」

 さっさと撮れば良かったのですが、オオルリはぱっと飛んで、道を横切り、左側の崖下に消えてしまいました。

 「教えていないで、撮れば良かったのに」
 と、あきれるモカさん。

 オオルリはきれいな青い色をしていました。

 先に進んだ紳士がUターンして戻ってきました。

 モカさんが
 「サンコウチョウはまだですかね」
 と聞くと
 「U湖に来るのは5月下旬くらい」
 ということでした。

 紳士がスマホを取り出して、撮影した写真を見せてくれました。
 その写真の日付は確かに5月下旬から始まっていました。

 紳士にお礼を言って別れ、私たちは先に進みました。

2につづく。

撮れたのはトビくらい


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