鳥見ハイキング<U湖畔編>2/3話 2022年7月 キセキレイはウルシでかぶれない。
先日、鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとU湖畔へ行ってきました。
U湖畔を歩き、ランナーのおじさんから鳥情報をいただきました。
おじさんと別れてさらに進みます。
おじさんに教えてもらった、珍しい夏鳥がいるカーブに着きましたが、まったく分かりませんでした。
しばらく待ってみたのですが、何も起こりません。
私はモカさんに声をかけました。
「少し先に行ってみる?」
そういうわけで、収穫がないまま進みました。
前の方から女性が歩いてきました。
大きなカメラを持っているので、ランナーのおじさんが言っていた“女性が写真を撮っていた”というその人なのでしょう。
珍しい鳥を撮っていたという人が前から来たのですから、私はこの時「もしかして!?」と期待に胸が躍りました。
女性の方から
「こんにちは」
こうに声をかけてくれて、話を聞くことができました。
女性はやはり珍鳥に巡り会ったそうです。
「でも、珍鳥は私をひなから引き離すため、おとりに出てきたみたいだったわ」
さらに鳥情報も教えてくれました。
ランナーのおじさんが言うカーブはやはり珍鳥ポイントで、ひと月前くらいからずっと鳴いていたそうです。
モカさんが最後に大事なことを聞きました。
「もう行ってしまいましたか?」
この質問に女性はこくりと頷きました。
なんだ、残念……。
女性と別れて前に進みました。
大きくカーブを折れたとたん、正面に逆さまの木がありました。
ランナーのおじさんが言っていた倒木のようです。
2日前の夜にドラム缶をひっくり返したような雨が降ったのですが、その時に崖の上から木が逆さまに落ちてきたのだと思います。
木の幹に小鳥がいるのをモカさんが見つけました。
「キセキレイ!」
キセキレイは漆の木を物ともせずちょこちょこと歩いていたのでした。
キセキレイは漆にかぶれないのかと感心しながら撮影しました。
私が漆を触りたくなくて遠巻きにしていたら、モカさんは枝をまたいで木を乗り越えてしまいました。
仕方がなく私も漆越えに挑戦。
なんとか枝に触ることなく乗り越えられました。
湖の周囲を歩いているつもりでしたが、歩いているうちに湖にそそぐ川になっていました。
「いつの間にか川になったね」
さらに進むと道ばたから湧き水が出ていました。
たぶんきっと冷たいだろうと思って手をかざすと、思ったとおり、冷蔵庫からだしたてのような冷たさでした。
3につづく。
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