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初めまして、ウミネコとウミウ 探鳥会レポート<大磯海岸編>2/3話 2024年6月

 先日、大磯海岸で行われたこまたんの探鳥会に参加してきました。

 山の方を見ていた役員が第一声をあげました。

 「来たよ」

 10羽と少し、アオバトの一群が頭上を飛びました。

 アオバトはどこの岩場に降りようか探している様子でした。

 岩場の近くにはカメラマン、この人達はイスに腰掛けてじっとしています。
 カメラマンは動かないので大丈夫。

 家族連れが磯遊びに来て岩場の水たまりを覗いています。
 アオバトが気にしているのはたぶんこの人たち。

 しばらく上空を飛んだアオバトは陸からいちばん遠い岩場を選んで降りました。
 かなり遠いけど仕方がありません。

遠くの岩に降りるアオバト

 さっそくスコープ隊が「入りましたよ」と声をかけてくれました。

 スコープを使うと鮮やかな緑色のハトがハッキリと見えました。
 翼の色で性別が見分けられて、翼がえんじ色なのがオス、草色がメスだそうです。

 アオバトの識別用写真がカードケースに入れられてスコープに引っかけてありました。
 これを見れば誰でもオスとメスの違いを見られます。

 このスコープは通りすがりの方も見ることができました。

 アオバトは数分おきに飛んできますが、飛び去るのも早いです。
 1回だけではなく、数回海水を飲みに来て、満足したら山に帰るようだということでした。

 アオバトは朝一番にオスだけが来る。
 オスが帰ると交代でメスだけが群れになって降りてくる。

 よく観察している人でなければ知らないような豆知識をどんどん教えてもらいました。

 死んだアオバトを解剖に出して胃袋を調べたこともあるそうです。
 その結果、普段食べているものが桜の実で、丹沢から来ていたことが分かったそうです。

 探鳥会でここまで科学的な根拠に基づいた話をしてもらったのは初めてです。 
 すっかり感心して聞き入ってしまいました。

 その間にもアオバトは上空を舞いました。

 「来たよ」

 アオバトは少しくらいなら濡れても大丈夫みたいでした。

 岩場に当たった波が白くはじけて、アオバトは大急ぎで飛んで逃げました。
 逃げ遅れて波をかぶった子がいても、また戻ってきて岩場で海水を飲み始めたのです。

波とアオバト

 「あそこにウミウがいる」
 そう言って、スコープをウミウに合わせた人がいました。

 「ウミウ?」
 私が列に並ぼうとしたら、隣にいたスコープ隊のお嬢さんが「入れましょうか?」と言ってくれました。

 遠い遠い水平線の方。
 沖に浮いているブイの上にちょこんと乗っているのがウミウだそうです。

ブイの上に、ウミウ

 初めて見ました。
 こんな海の上にいるのね。

 また、ブイの上にウミネコがいると声が上がったことがありました。

 ブイの上のウミネコは遠すぎて「確かに鳥がいるけれど・・・」という感じでした。

左がウミネコで右がウミウ
かな?

 しばらくしたら
 「そこの木にアオバトが来ています」
 という声が聞こえました。

 国道の高架の上に少しはみ出ている枝があって、その枝にアオバトが止まっていたのでした。

3につづく。


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