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2024年5月18日(土)キミはシンポジウムに参加したことがあるか?!

齢52にして、初めてシンポジウムに参加。

それも、奨学金問題対策全国会議だ。
<(`^´)>エッヘン (←ちょっと威張ってみた)

これは、#ESATJ 問題で大変お世話になっている武蔵大学の大内先生からのお誘いをいただいて、
高校3年生のバリバリ奨学金当事者の母親としては、今まさに大きな障壁となっているテーマでもあり、飛びついて参加申し込みをした。
ちなみに、大内先生はこの会の共同代表を務めておられ、
日々、学生たちからの声をヒアリングされ、奨学金問題を知り尽くされている御仁でもある。

大内先生のこちらのコラムをぜひ読んでみて欲しい。
ちなみに、自分はコラムを職場で仕事の合間に目を通そうとし、
感動に涙が溢れそうになり、慌ててしまった。
https://imidas.jp/mikata/1/?article_id=l-60-053-24-04-g600


涙を胡麻化すのに慌てたのなんの…
あぶねっ!涙が…


折りしも、同日の午前中には都立高校3年生向け保護者会があり、
午後は、神田駅のすぐそばにあるホールへと出向いてみた。
※少し前にアップロードした動画は、その帰りのバスの中で撮影したもの。

実は、高校2年生時の全体保護者会で
『奨学金を利用するための予備知識』を外部から講師を招いて詳しく説明を受けていたのだが、
その時も、
「合格しても、期日内に入学金などの振込が完了できないと入学できない」
という、「でしょうね」という説明を聞きながら
かなりまとまった金額になってしまう入学準備金の捻出をどうしたものか?
5~6月からの申請をしておかないと…という、先述の尻叩きには
正直、高校3年生の進路や申請スケジュール表を目にしていながらも、理解がとても追いつかない、というのが感想だった。

そして、本日午前中の保護者会では、主に進路についての説明があり、その際にも
「5月24日までにスカラネットから申請をしないと、支給が遅くなりますから気を付けてください!」という尻叩きもあったので、
「ヤバい、帰宅したらすぐに奨学金について、もう一度話し合わないと」と焦る、焦る、焦る……

焦りまくる親とは対照的に、当の本人は昼を過ぎてもまだベッドから出てくる様子もないので、
シンポジウムから帰宅したら奨学金の申請について話し合わねば…と、
神田に向かうため家を出発し、都バスに乗り込む。

いかん、シンポジウムから、随分と話が逸れてしまった…

さて、Googlemapに誘導されながら、神田のホールにたどり着くと、
その建物の中はたくさんの会議室で仕切られており、
会議室はだいたい小中高の教室ぐらいといった広さだった。
全国規模の集会でもあり、ZOOMでの参加者もかなりの数だった模様。

まずは、お誘いくださった大内先生へ挨拶へ行き、昨年の秋に
なかなか周知が広まらないESATJ問題について勉強会を開催してくださった
れいわ新選組のよだかれんさんにも声をかけた。
よださんの政策の一つでもある「給食費・教育無償化」に関連して、今回の高等教育無償化について勉強に来られたようだが、その勉強熱心さには本当に頭が下がる。
そして、見渡してみても 奨学金をこれから申請しようか?というような保護者らしき姿がどこにも見つけられず、「おっと…こりゃとんでもなく場違いなところに迷い込んじまったな」と冷や汗が流れる。

やべー…場違いじゃん


(偉そうな語尾の文体で文章を書いてはいるが、こちとら、パートから数年かけて正社員にしてもらった、近所の小さい会社に勤務するシングルマザーであり、大学で教育学を専攻し、高校地歴の教職も取得はしたものの、その当時、「何年経っても順番が空くことが見込めない教職に就くよりも、民間企業へ就職しなければ食っていけないぞ?」と、教職から逃げたヘタレでしかない。)
肩身の狭い思いを抱えつつ、一番後ろの席で配布資料に予め目を通しながら開始を待った。

さて、会議が始まると、まずは大内先生による開会の挨拶として
本会議の結成からの経緯が節目の重要事項の説明も交えながら紹介され、
大学就学支援法の問題点、そして、最近世論になった慶応義塾長による
「国立大の学費を150万円に」発言や、東大も授業料アップを検討している点などに触れ、それらがいかに教育の機会均等を脅かすことになるか、
「全ての人が学べる社会」が如何に重要であるかの熱弁があった。

この、「すべての人が学べる社会へ」というテーマは、自分がまだ教育学科の学生の頃から(軽く30年前か…)すでに日本社会には大きく存在していたのだが、その30年前よりも現在の方が酷く衰退したとしか感じられない。
カルチャーセンターや成人教室という案内が世の中から消えたのは、単にインターネットが普及したことが原因なのだろうか?
いや、学びたいという欲求を実現するための時間や金銭的余裕と共に世の中から消えていったように思えるのだが。
教育の衰退は、義務教育、高等教育といった学校に限らず、社会全体として大問題であろう。

次に、本会議の基調講演であった桜美林大学の小林雅之先生による
「修学支援新制度の問題点と今後の課題」についての講演があり、
聞けば聞くほど、故安倍晋三氏が日本の教育をことごとく破壊したことに、むしろ感心するほどだった(←褒めてない)。
とにかく「大学に手を突っ込みたい」内閣により閣議決定をされてしまった
【確認大学】という存在。
そして、それ等の社会や産業界のニーズを踏まえて選別された高等教育機関でなければ、給付型奨学金を受けられないという大問題があることを、
果たして日本に暮らす人たちのどのくらいの割合が知り得ているのだろうか?
閣議決定をされると変更が出来なくなるため、文科省では閣議決定された大枠の範囲内で、それらの目的を達成させるために色々な制度をこねくり回すこととなり、教育の機会均等から外れた少子化対策が盛り込まれるなど、制度の整合が取れず、ねじれが生じたまま無理に進めようとするから、問題は解消するどころか複雑化されて山積する一方。
ESATJもそうだが、都知事の「こうしたい!」の枠組みのせいで、都教育委員会は制度、、いや殆ど破綻した言い訳や間違った言い回しで胡麻化し、保護者からの質問にも答えず、開示請求をすれば真っ黒に塗りつぶされた、何一つとして生徒には有益とはなり得ない害悪なテストが、よりによって都立高校の入試に強要されてしまっているのである。
マイナ保険証にしても、大阪万博にしても、辺野古埋め立てにしても、全てがそれに当てはまる。
返す返すも 故安倍晋三氏が長年首相として独裁体制を敷いたことにより、日本をことごとく破壊した。この言葉に尽きる。

一時間以内にまとめられた小林先生の講演は、あっという間に時間が経過していて、かれこれ10年以上も全くもって話の通じない相手により、捻じ曲げられ続ける問題がみるみる積み上がることに、すっかりと辟易された小林先生の無念さがそこに詰まっていた。
その後の質疑応答で挙手する面々から、会場内には自治体などの議員さんが多く出席していることを知り、やはり場違いな自分は肩身が狭くなった。

少しの休憩をはさんで、
労働者福祉中央協議会の事務局次長である中川さんからの活動報告があり、
続けて世田谷区子ども家庭課の津田さんから「生活保護世帯の子どもが進学を諦めることがないよう、給付型の奨学金支給を始めた世田谷区の取り込み」である『せたがや若者フェアスタート事業』についての活動報告があった。
収集する情報も前例がなく、困難を極める当事者からのヒアリングは、ケアマネージャーの方々の協力のもとで情報取集し、今回算出された数字が果たして全国的に多いのか少ないのかも分からない手探りではあるものの、かなり丁寧に細かくデータ分析をした上で、予算案に計上したとのこと。
さすが、保坂区長。なれるものなら世田谷区民になりたかったものだ。

最後は「相談の現場から」ということで修学支援の相談を受けている弁護士の西川さん、西さん(北海道からドアツードア5時間かけて…)による、
現在の奨学金制度が抱えている様々な問題点を、改善すべく提案も含めて説明があったが、その説明を聞いていて痛感したことは、
『我が家の場合(条件)では、奨学金の申請をするよりも、教育ローンの申込がベターではないか?』ということだった。
①給付型の奨学金を受けられず、
②貸与型であっても、無利子にはならず
③入学時にまとまった金額の捻出に懸念がある
ここまでは、予め分かっていたが、④以下については西川さん達の説明のお蔭で知り得た内容だ
④学生本人が住民税非課税でなくなると利用できなくなる場合も
 (入学後は、学業に支障のない範囲でバイトをし、生活費に充てる予定)
⑤進みたい校(我が家は専門学校を検討中)が【確認大学】であり続ける確約は無い
⑥ひとり親家庭でも、別居親が生存しているので両親の収入を考慮するかの法文になっている
等々。
これらの情報を得ることが出来たお蔭で、奨学金か教育ローンかの迷いは払拭されたので、帰宅後、息子にその旨を伝えることが出来た。


シンポジウムが終了すると、そのあとには全国会議の総会が行われるとのことで、ホールを後にすることにしたのだが、
帰る前にも大内先生に、本会議にお誘いいただいたことへのお礼と、
奨学金申請の当事者として大変勉強になったことを告げると、

「奨学金のことがよく解らないから」と進学を諦めたり、奨学金を使えていない人達がたくさんいるだろうし、都立高校からでもPTAからでも、依頼があればわたしが説明に行くから!遠慮しないで声掛けてね!
と、ありがたいお申し出と共に名刺まで…💓大内先生!最高だ😢

来月に入ってすぐ、高3の担任と三者面談の日程が入っているので
担任を通じて、校長や進路指導の先生方へその旨を伝えていただこうと思っている。

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